経営成功の答えが利益という誤解

ある企業の方と話をしていて驚いたことがあります。

お客さんのためにはこうした方がいいですよね?と理想を提案したら利益が出ているから改善する必要はないと言われました。

大切なのは利益であってお客さんの利便性は指標にはなり得ないようです。

つまりお客さんにとって便利な方法があっても、企業の都合によりお客さんが我慢するのが当たり前のようです。お客さんの都合が優先されるのではなく企業の都合が優先されるのです。

こういった企業にとってはお客様目線というのは、これまでの常識を一新するという意味で、社内において画期的な考え方なのかもしれません。(お客さんからすればようやく21世紀の企業になったという印象でしようか?)

こういった企業にとってはお客様目線を表明するというのは、社内において画期的な考え方なのかもしれません。マイナスだったのを当たり前のスタートライン立っただけでも、マイナスだったことを受け入れたのですから。

利益が出ているから改善する必要がない。つまり利益が答えだから、直接利益につながらないことは無駄だと考えておられるようです。

私が話をしたある企業、今は業績が良いですが傾き始めたら慌てるんでしょうね。

利益は企業の為ならず

利益は目的ではなく運営費と解釈するとうまく物事がまわると思います。

21世紀の企業で最後まで大きく成長できるのは、この理念を実践する企業だけだと思います。

利益を目的に追い求めていると、最初は良くてもどうしても目先の利益に惑わされブレてしまいます。

利益が出れば経営成功と考えている企業。お客さんの喜びが得られれば成功で利益は後回しと考える企業。どちらが強いか考えてみてください。

天才の集まる検索会社やアメリカ発祥の通販会社のように実践している企業があるのですから。

日本でも利益は企業の為ならずを実践してくれる企業が次々生まれるといいですね。

お客様目線という愚

お客様目線で考えますとわざわざ表明する企業があります。

お客さん目線で考えるとは、お客さんの立場に立って考えるということです。

お客様にとって価値あることが一番であり、企業の都合が優先されて良いわけがありません。お客様目線で考えるのはお客様にとっては当たり前のことなのです。ようやくお客様にとっての当たり前のことに気づいたと喜ぶべきか、当たり前のことをわざわざ表明するという愚かさを悲しむべきか悩むところです。

未だにお客さん目線が当たり前という事実にすら気付いておらず、自分達の都合をお客さんに押し付けている企業があるのですからお客様目線の表明もまだ価値があるのかもしれませんね。

ちなみに利益は企業の為ならずの諺はお客さん目線の先の考え方です。

す経営に悩んでいるならお客様目線は基本とし、利益は企業の為ならずの精神に触れてみて欲しいですね。

利益は企業の為ならず

私の考えた諺です。

情けは人の為ならず

の諺を参考に考えました。情けは人の為ならずとは、人に親切にするのは人の為にするのではなく、巡り巡って自分にかえってくるのだから自分の為に親切にするのだよという意味です。

人の為にならないから情けをかけてはいけないと誤解されてもいます。

利益は企業の為ならず

この諺の意味は企業が存在することでお客さんに様々な恩恵をもたらすことてお客さんの為になる。その企業が存続することこそがお客さんの為になる。企業が存続するための運営資金として利益が必要である。つまりお客さんの為に企業が存続する目的で、利益があるべきだという考え方です。実はこの考え方をしている有名企業が二つ思い浮かびます。ある検索サイトとネット通販会社です。

情けは人の為ならずの解釈での誤解のように、利益は企業の為ならずの解釈を間違え『利益は企業の為にならない』としたとします。この場合は企業の目的が利益ではいけないのだと戒める諺だと解釈できます。要するに誤解されても成立するという二重の意味を持つ諺です。企業や経営者を戒めるのに役立つのではないかと思います。

将来『利益は企業の為ならず』を社是にした日本の企業が世界を圧倒し、経済の世界でも風が吹くことを心から願っています。

飲食店の注文端末の改善点

飲食店で注文端末を見る度に思います。お互い時間の無駄だと。

間違う隙がある上に探す時間がかかります。確認も名前で確認する必要があるため時間がかかります。

私が社外取締役ならメニューを番号管理にします。番号管理しない理由があるのか、アイディアがないだけかはわかりませんが店員さんもお客さんも時間の無駄だと思います。

番号入力なら時間もかなり短縮されますし、確認も早くできます。

もし全てシステムから作り直して良いなら、入り口に入力端末を置き、入力し終わったお客さんから席に案内します。

誰の都合? 企業?お客さん?

物事には色々な都合があって今の形に落ち着いています。

生物は様々な自然淘汰を生き残ることで今の形態に辿り着きました。自然界の都合に合わないものは淘汰されてしまうことで、絶滅してしまい化石として存在が確認できるだけです。

自然界では自然の都合に振り回されながらも、何とか適応できた生物だけが生き残ることが出来ます。

企業が自分達の都合を押し付けていても生き残ることが出来るのは競争相手がいなかったからだと思います。

例えばコンピューターは機械の使い方を知っている者のみが扱うことの出来る仕組みでした。いわば企業の都合で作ったコンピューターの作法に従うことの出来る者だけ、扱うことが許されるというものでした。競争相手がいない時は従うしかありませんでした。

そこに作法を身につける必要のない、直感的に誰にでも扱えるコンピューターが出現しました。5歳の子供でも直感的に扱えるもので、正にお客さんの都合に合わせた商品でした。慌てて直感的に操作できるように、お客さんの都合を考えるようになりました。

1人の天才の出現でコンピューター業界は企業の都合からお客さんの都合にシフトしましたが、まだ誰の都合に合わせて商売するべきか気付いていない業界が多いのは残念に思います。

自然界における生物と自然の関係と経済における企業と消費者の関係がダブって見えます。

気付いている企業の業績は伸びていますし、気付いていない企業はどうしたら良いのかわからず混乱しているようですね。様々な決断が誰の都合か考えると簡単に答えが出ると思うのは私だけででしょうか?

 

某回転寿司の改善案

某回転寿司にてふと思いました。
ネタはよいのにマネージメントが残念でした。

最近ではタッチパネルでの注文が当たり前になっています。
座席までの配達は専用レーンで届けるお寿司屋さんが多い中、某回転寿司では通常レーンにて席の色の器に乗ってやってきました。注文のお届けが近づいてくるとタッチパネルで音がしてお知らせしてくれますが、あちこちで同じ音が鳴っているためわかりにくいです。
他の某回転寿司チェーンでは全てのお皿にふたがついていますが、このお店ではついていませんでした。一つ注文したものが届かったのですが、注文品と通常品の区別が曖昧(各座席の色が書かれた皿の上に乗っているだけです)で他の席の方に間違えられてしまったようです。

私が社外取締役ならと勝手に改善方法を考えてみました。
注文した品だけ座席の色に合わせた蓋をして保護するようにします。
目的は二つです。
注文品であることをはっきりさせて取り忘れを防ぐこと。
他の席で間違えられることを防ぐことです。

設備投資を避けるさしあたりの改善策ですが、実際には近いうちに専用レーンが設置されるのではないかと思います。

全皿蓋つきの回転寿司よりは少し高いものの、お寿司は美味しかっただけに残念に思いました。

某テーマパークが再建できた理由

18年間赤字だった某テーマパークが社長が変わっただけで再建できた理由を考えてみます。

一言でいうとテーマパークのこれまでの常識を打ち破ったことです。

赤字の理由が自分達でテーマパークのイメージを勝手に作り、そのイメージの枠から出ようとしなかったからだと思います。自分達はテーマパークを作っている。そのテーマパークの良さがお客さんに分からないなら仕方がない。で終わっていたのです。

言い換えるとお客さんの視点が無かったのです。あれば18年間赤字にはならなかったと思います。

社長さんがしたことは社員からお客さんが喜びそうな様々な意見を掘り起こし、面白そうなものを実現させていったことだと思います。

様々な可能性を考えて行動していることがこのテーマパークが再建できた理由です。社員一人一人がお客さんのためになることを考えるようになるだけで、これだけ変わることができるという新たな常識を生み出しました。

他のテーマパークにも波及効果をもたらし、最初から無理と諦めるのではなく、できることを探してみるという大きな流れを生み出しました。

某テーマパークの社長さんが言葉により社員の心を動かす言葉の魔法をかけてお客さんに広がったように思うのは私だけでしょうか?

まだまだこの魔法は広まりそうで楽しみです。

無意識の情報処理の活用法

人は無意識のうちに情報処理をしていることをご存知ですか?

考え事をしたり難しい問題を解いていてもなかなか解決策が見つからないことはよくあります。他のことをしている際に思いがけず解決策に思い当たることがあります。このことを経験されたことがある方には、無意識のうちの情報処理を理解しやすいと思います。

人は意識して考えているときはもちろん解決策を探していますが、実は意識していない時にも無意識のうちに解決策を探すのです。

この無意識の情報処理の有効な活用法は、なかなか解けない難しい問題に直面したら、ひとまず他の問題に取り掛かることです。無意識のうちに情報処理することで、時間の経過とともに問題に対する認識が変わってきます。受験勉強でも同じことです。

一定期間毎に次々別の問題に取り組むと並列して情報処理を行うことができるようです。

寝ている間にも無意識の情報処理が行われることがあるらしく、ケクレによるベンゼン環の発想など大発見が夢の中で発想を得た実例もあるようです。

仕事や勉強で行き詰まったら、気分を変えるためにも別の問題に取り掛かると捗る可能性があると思います。

ニュースの報道の改善策

事件、事故の報道を見てふと思います。
私がテレビ局の社外取締役なら野次馬的な事件事故の結果ではなく、対策を報道します。

事件事故の報道は野次馬的で興味をひくため視聴率はとれるかもしれませんが、視聴者は解決策を知ることは出来ません。視聴者が対策を自分で考える必要があります。原因を探ろうとする番組はあっても、対策を教えてくれる番組が少ないのが現状です。
実際には責任の追及を逃れようとして、本当の原因を隠そうとしますし、原因を追求しても過去に戻ることは無理なので、それを取り除く事は今更できません。
であれば今後の報道は、同じような事故事件を避けるために分析し、解決策を報道するべきではないでしょうか。
例えば信号無視の車にはねられたと言う事故があれば、信号は青でも左右をみましょうとか、歩道を歩いていて後からはねられたと言う事件事故があれば、できるだけ道路から離れて歩きましょう。などの対策を報道するべきではないでしょうか?
実は徒歩圏内が生活圏だった頃には、他人が失敗すると相対的に自分が食料やパートナー探しに有利になるため、無意識のうちに喜んでしまう心理が働くようです。テレビの中の出来事で自分の生活が直接変わることはありませんが、生活圏が徒歩圏内だった名残りで、他人の失敗に興味を抱いてしまうのです。だからテレビで事件事故をついつい見てしまう心理が働き、視聴率に影響を与えるのです。

いつになったら野次馬的な報道を終え、視聴者にとって意味のある対策を伝える報道が始まるのか私は楽しみにしています。

そろそろ昭和の報道が21世紀の報道に変わることを心から望みます。

わかりやすい例えは、振り込め詐偽の報道を例にとると、振り込め詐偽を防止するには本人確認のための合言葉を家族で決めておきましょうと報道することです。合言葉で本人確認だけでも被害を減らすことができると思います。

示し合わさなくても家族なら当然知っているペットの名前でも構わないわけですから。

振り込め詐偽の防止には合言葉を
とかのわかりやすい防止策を振り込め詐偽の報道の最後に毎回報道するだけでも、犯罪防止に役立つと思います。対策を伝えることで、犯罪の報道は21世紀の報道に近付くと思うのですがいかがでしょうか?

人に任せるより自分がやったほうが早いと考える心理

比較的仕事のできる人が陥りがちな、人に任せるより自分でやったほうが早いと考えてしまう心理を考えてみます。

人に頼んでも自分の求めている結果がかえってこないので、人に任せず自分でやったほうが早いと考えてしまうのです。
このことに二つの問題がはらんでいます。
一つは人に頼んでも結局自分でやってしまうのであれば、頼まれた人も真剣にはやりません。最終的に頼まれた人が困らない仕組みなので、頼まれた人がどこか他人事で対応してしまうのです。
一つは人に頼んだ頼み方の問題です。頼みたいことを正確に伝えることができていないコミュニケーション能力の問題のため、求めている結果がかえってこないのです。頼みたい内容を、全く予備知識がない人に説明するつもりでたとえ話を使いながら説明することで求めているものに近づくと思います。

そして人に頼むより自分でやった方が早いと考えている人は、自分が優秀だからだと内心思っているのです。
頼み方に問題があるということが原因なので、『人に頼むより自分でやった方が早い』と周囲に言っているのは、物事の伝え方・仕事の頼み方が下手ですよと周りに言って回るようなものですから実は恥ずかしいことだと思います。しかしその本質(自分が優秀だと勘違いしていること。頼み方が下手であること)に気づいていないので2重の意味で私は恥ずかしいと思います。

確かに人に頼むより自分でやった方が早いと思うこともあると思いますが、どうしたら人に自分の思う通りにやってもらえるかを考えるとよいと思います。
人に頼むことを前提として、頼み方を工夫するということです。