塩辛い物を食べさせると薄味を食べなくなる理由

子供や赤ちゃんに塩辛い物を食べさせると薄味の物を食べなくなるため濃い味付けを食べさせてはいけないと言われることがあります。迷信なのか医学的に正しいのか考えてみます。一言でいえば医学的に正しいと私は考えます。その根拠を書いていきます。

塩分依存

以前から提唱している糖質依存に続き塩分依存という概念を提唱しています。濃い味付けに慣れてしまうとは、塩辛いものに耐えられるだけでなく、塩分に必要以上に快楽を感じてしまい塩分依存に陥るのです。糖質依存では糖質に対する自己抑制が出来ない状態です。食欲に対する設定値が変わってしまうため、強い空腹感という禁断症状に悩まされます。塩分依存とは塩分に対する自己抑制が出来ない状態です。必要以上に塩気を求めてしまうのです。言い換えると味覚が変わってしまうのです。塩味の設定値が変わってしまうようなイメージです。

塩分依存に陥ると、普通の味付けの塩味が足らないように感じてしまいます。既に味付けがされているにも関わらず、更に塩や醤油をかけて食べるようになります。

子供や赤ちゃんの場合には通常の味付けを受け入れなくなります。

対策

糖質依存の対策と同じです。糖質を少しだけ食べると余計糖質を食べたくなってしまいます。糖質依存から抜け出すためには、食べるか食べないかはっきりすることです。中途半端に食べると余計食べたくなるため、逆効果です。

塩分依存の対策は塩気のない食べ物で慣れることです。恐らく出汁の旨味で味付けすることが正解だと思います。塩分依存から抜け出すことが出来れば、再び塩分を摂っても差し支えありません。

塩分依存に陥ることを避けるためには、塩辛い食べ物を連続して食べ続けないことです。

薄味を全く受け付けなければ、塩辛い味付けから少しずつ塩味を薄くして慣れていくしかありません。

塩分依存という新しい概念

糖質依存という概念はどうしても糖質をやめられない人が自嘲的あるいは比喩的に使うこともあり最近では受け入れやすい考え方かもしれません。しかし糖質依存は列記とした禁断症状まである病的な依存であることはまだ余り知られてはいません。糖質依存を書いた際も新しい概念と書きましたが、2年経った今となっては私にとって当たり前の概念です。塩分依存という新しい概念と書きはしましたが、これだけ減塩に失敗する人達がいることから塩分依存の人達が多いのは明らかです。私は知らなかっただけに過ぎず、時間をかけて人々に受け入れられていくと思います。

塩分依存

今回は糖質依存と共依存の関係にありがちない塩分依存という新しい概念を提案してみたいと思います。
そもそも依存とは病的な状態で、自分の意志では摂取量をコントロールできないことを言います。依存症を引き起こすため、依存症を避けるために摂取量の制限が必要だと理解していても自力でコントロールできない状態をいいます。具体的には塩分依存症の一つは高血圧です。塩分の摂り過ぎにより高血圧を生じることがいわれていますが、塩分摂取量を控えるようにいわれても実践できないのは塩分依存状態に陥っているからです。そして塩分を一度摂り始めると止まらなくなり、より塩辛いものを求めるようになってしまいます。辛いものを追い求めるという意味では唐辛子依存に通じるところがあるかもしれません。

依存は自己抑制がきかない状態です。少しでも塩味を感じてしまうと満足する塩気になるまで塩辛く味付けをしてしまいます。ちょうどアルコール依存の人がアルコールを一滴でも飲むと止まらなくなるのと同じです。ニコチン依存の人が我満して禁煙していたにも関わらず、1本タバコを吸ってしまうと止まらなくなるのと同じです。

塩分依存に陥ると味覚障害に近い状態に陥ってしまいます。絶えず塩気に飢えているような状態のため、とにかく塩気を求めてしまいます。十分塩味がついているのに塩を足してしまうのです。もしかしたら料理人の人の味付けが塩辛く変わってしまうことがあるのは塩分依存に陥ったからかもしれません。
減塩で苦労してしまうのはアルコール依存の人がビールはコップ1杯だけと言われたり、ニコチン依存の人がタバコは1日1本と言われるのと同じです。糖質依存に陥っている人が少し食べると余計お腹が空くと感じるのと似ています。依存の心理から0よりもほんの少し摂取する方がより強くほしくなってしまうのです。
現実問題出来るかどうかは別にして、依存の心理から考えると中途半端な塩味を付けるよりも塩味抜きの味付けの方が塩分依存から抜け出しやすいと私は思います。

糖質依存と塩分依存の共依存

本来の共依存とは依存患者さんを支えてしまうことで、精神的に依存している状態をいいます。アルコール依存患者さんにアルコールを渡して手助けしてしまう家族のような存在のことです。アルコール依存によりトラブルを起こしますが、そのしりぬぐいをすることで自分の存在意義を見出してしまうことに依存してしまう心理状態です。お互いがお互いの依存を手助けするということで共依存といわれるようです。

今回提案する糖質依存と塩分依存の共依存とは、お互いが依存の度合いを高めあい抜け出せなくしてしまうのです。当初は糖質という甘味を打消し美味しく食べるために塩分を求めました。しかし知らない間に糖質にも塩分にも依存状態に陥ってしまっているのです。糖質依存の患者さんが塩分だけ控えようとして糖質を摂りたいためうまくいきませんし、塩分依存の人が糖質だけを控えようとしても塩気がほしいのでどうしても塩気がほしいので結果として糖質を食べたくなってしまうため成功しません。

糖質依存と塩分依存の共依存であることを理解することが、糖質依存・塩分依存からの脱出する第一歩だと思います。依存の心理を理解出来ないまま脱出しようとしてもうまくいかないのが現状です。何故ならどちらも少し減らすと依存の心理により、より摂りたいという欲求に襲われるからです。

糖質依存と塩分依存の抜け出し方

一番の対策は糖質依存・塩分依存の状態であることを理解することです。
糖質依存の抜け出し方は比較的簡単です。糖質を減らすのではなく意識して食べないこと(糖質回避)です。具体的には1回の食事においてお米を半分にするのではなく、1回の食事ではお米を食べないのです。3食食べているお米を1食やめてオカズだけ食べるようにするのです。慣れてきたら2食、3食と抜くことがおすすめです。糖質依存の状態で糖質を少しだけ食べると余計食べたくなるという心理が働きます。それこそが糖質依存の心理状態を表したものです。自己抑制できなくなるということです。

元々塩気は糖質の甘味を打ち消す目的で食べ始めるものです。パンにバターが塗りたいのも、おにぎりに塩をするのも糖質の甘味を打ち消して美味しく食べるための工夫です。そのため糖質依存から抜け出すことができると、共依存状態である塩分依存からも抜け出せるため自然と減塩できる可能性が高まります。しかし中には糖質を摂らなくても塩分だけは摂りたい方もおられるようです。そういう方は意識して塩分を摂らないように気を付けるしかありません。この場合も糖質依存から抜け出す方法を参考に、塩気を減らすのではなく塩気を摂らないようにすることが大切です。一口だけなら漬物を食べるとか、一口だけ明太子を食べるというように量を加減して食べると美味しくて次々食べたくなってしまいます。

タレと塩の違い 塩が通だと言われる理由

焼肉や焼き鳥ではタレと塩があります。通は塩焼きで食べると言われますが、その理由を考えてみます。

一言で言えばタレは砂糖が惑わすので、砂糖のない塩が素材の味を楽しめるということです。このことを詳しく書いていきます。

タレとは?

タレとはお店によってバリエーションは様々ですが、醤油と砂糖が基本です。組み合わせが自在でみりんや酢、胡椒、味噌などの調味料を加えることでお店の特徴を作り出すことが出来ます。

タレは醤油の塩気と砂糖で美味しく感じるのです。

塩とは?

塩は基本的には食塩で、ほぼ純粋な塩化ナトリウムです。味にバリエーションがないので、海水から作った塩や岩塩などを使用することもあります。塩味と言っても胡椒を一緒に使うこともよくあります。ちなみに香辛料である胡椒を美味しく感じるのは、恐らく唐辛子を美味しく感じる仕組みが働いているからです。

タレと塩の違い

タレも塩も塩分が美味しさを出すことに変わりはありません。違いは砂糖、甘みです。結局タレを美味しく感じるのは砂糖を美味しく感じているだけなのです。

特に砂糖・甘みに依存している糖分依存に陥っている人は、甘みを求めてタレを必要以上に美味しく感じてしまい食べ過ぎてしまうのです。経験的にタレの方が売れることを知っているお店は砂糖のしっかり入ったタレを使い続けるのです。

タレの美味しさは配合・組み合わせだと私は思っていましたが、砂糖が味覚を直接刺激するので美味しく錯覚させてしまうだけのことです。

この糖分依存の錯覚を取り除くことが出来るので、塩の方が本来の美味しさを楽しむことが出来るのです。

ちなみに塩も塩分依存という依存があるので、注意が必要です。身体に悪いとわかっていても塩分を控えることが難しいのは塩分依存が原因です。更に塩分依存と糖分依存の共依存の状態(お互いが影響しあって取りすぎること)だと、塩分と糖分が同時に楽しめるタレに依存してしまい、塩を選ぶことが難しいかもしれません。

依存の心理の問題点

依存の心理の問題点は、無意識のうちに人間の食行動を左右することです。一番の問題点は、健康を害するとわかってもやめられないことです。

塩で食べているとお腹いっぱいでも、タレだと食べることが出来るのは結局砂糖に騙されているのです。

つい食べ過ぎて困っている人は、焼肉や焼き鳥をタレで食べるのを控えることをお勧めします。タレに加えて糖質である御飯もある鰻丼などの食べ物は、非常に美味に感じますが、実は糖分依存、塩分依存そして糖質依存を利用したズルい食べ物なのかもしれません。

タレは砂糖の魔法で美味しく錯覚を引き起こしているようです。その仕組みを知った上で楽しみましょう。

 

人間に味覚のある理由

お人間には味覚が備わっています。
その理由を考えてみます。
人類の進化の歴史において味覚が備わっていたことで生存に有利に働いたはずです。
生理学的には酸味、苦味、うま味、甘味、塩味の5つが言われています。

人類の進化の歴史の上で美味しいと感じることが生存にどのように有利に働いたのでしょうか?

酸味は酸っぱさを感じる味覚で、腐ったものを見分けるために備わった仕組みです。本能的に酸っぱいものを避けようとするのは腐ったものを本能的に避けるのです。
苦味は毒を見分けるために備わったと言われています。
そのため赤ちゃんがピーマンなどの苦味を毒だと勘違いして吐き出してしまうのです。
うま味は比較的最近(1908年)発見された味覚ですが、グルタミン酸やアスパラギン酸などによる味覚です。これらを含む食材は栄養が豊富なことが多いため、生存に有利に働いたようです。

甘味は自然界では主に果物によってもたらされました。甘味・果物を美味しいと感じることで好んで食べることが生存に有利でした。そのために甘味を感じるように進化してきたのでしょう。その際果物は一時的に収穫できるものの腐ってしまうため大量に保存することはできませんでした。とにかく限界を超えてでも果物を食べた方が、飢餓に陥らなくて済んだようです。この限界をこえてでも果物を食べる心理が、糖質に対する快楽から糖質依存を引き起こし今では肥満をもたらしているのだと思います。
甘味があるものを美味しく感じるように進化したのです。あくまでも自然界では甘味がラッキーアイテムだったため、無理をしてでも食べようとさせるために甘味という味覚が備わったのです。その甘味を人工的に量産し甘味だけを砂糖として抽出できるようになったため、本来は生存に有利なためにあった味覚を、快楽のために砂糖を使用するようになっています。
自分たちで味覚に合わせて快楽が最大になるように調理出来るようになったことを考えると、進化しすぎてしまったのかもしれません。

塩味は人間の生存に不可欠な塩気を感じる味覚です。人間は汗として塩分を排出してしまうので、食料から補給する必要があります。そのため塩気を感じ取ることが生存に有利に働きました。特に汗をかく仕事をしていると自然と塩気を求めるようになったようです。人類の歴史においては甘味程ではないものの塩味も簡単には手に入らなかったため、塩味に美味しさという快楽を感じてしまいます。塩がいつでも手軽に手に入るようになってからは、気を付けないと摂りすぎてしますのです。
塩気の快楽によって塩分依存に陥ってしまいます。糖質と塩分の共依存が生じることも多いようです。そして塩分依存症として高血圧を生じてしまうのかもしれません。

唐辛子などの辛味は味覚としてではなく刺激物として脳に直接作用します。その作用を打ち消すために脳内麻薬が分泌され、その脳内麻薬を求めて唐辛子を求めるようになるようです。

人類は進化しすぎた?

人類は自分達の味覚に合わせて自分たちで調理するという魔法のような方法をみにつけたため、美味という快楽を追求してしまうようです。
何しろ甘味を刺激する砂糖、塩味を刺激する食塩、うま味を刺激するうま味調味料(以前は化学調味料と言われていましたが、現在ではトウモロコシを発酵させて作る発酵食品の一種です)があるのですから、直接味覚を刺激することが容易にできるようになりました。
そのしっぺ返しとして、糖質依存症や塩分依存症などの病気、つまり2型糖尿病肥満、高血圧や各種アレルギー・自己免疫性疾患など様々な病気を引き起こしてしまったようです。

そろそろ快楽の追求としての食を、健康のため・栄養補給としての食に切り替えるべきなのかもしれません。
決して美味しくないものを食べようという言いたいわけではありません。
快楽の追求としての食は控える方がお得ではないかという提案をしたいのです。
一歩立ち止まって考えてみましょう。

今日の食事は快楽としての食なのか、栄養補給としての食なのかを。

糖質制限で高血圧が治る理屈

あなたは知っていますか?

糖質制限(糖質回避)で高血圧が治る理屈を。

糖質を食べる際に、糖質の甘味を打ち消すために塩気が欲しくなります。本来であればお腹いっぱいの時点で糖質は食べられなくなりますが、糖質に騙されてついつい食べ過ぎてしまいます。それに伴い塩分も取り過ぎてしまうのです。

塩分の取り過ぎに対処するため必死で塩分を尿として排出しますが、腎臓が耐えきれなくなると塩分が蓄積し、血中濃度を保つために血管内の水分量が増えることになります。腎臓で塩分を濾し取る際に高い血圧が必要なことも悪循環に陥る理由です。

糖質制限(糖質回避)そのものが高血圧を治すわけではありませんが、糖質回避により塩分摂取量が減ることで高血圧の改善が期待できます。

塩分摂取量を気にされている方は糖質回避教のすすめをご覧ください。

 

恒常性の話 バランスを崩す理由

本来は身体に恒常性を保つ仕組みが備わっているはずである。

身体の水分量が少なくなれば、喉が渇くことで身体が水分摂取を促します。体温が上昇し始めれば、暑いと感じ汗をかきます。

体重と塩分量も恒常性が保たれるはずである。体重が増えれば減らす方向つまり空腹感を余り感じさせないように、体重が減れば増やす方向つまり空腹感を強めることで体重の恒常性が保たれるはずです。塩分量が増えれば減らす方向つまり塩辛いものを避けて薄味を好むようになり、塩分量が減れば増やす方向つまり塩辛いものを好むように恒常性が働くはずです。

自然界で動くのに苦労する程太った動物というのは見たことがありません。何故なら太り過ぎると動きが悪くなることで、他の動物に食べられてしまうため子孫を残すことが出来ないからです。遺跡で発掘された調査によると、人間も太古の昔に木の上で暮らしていた頃には肉食動物の獲物でした。太り過ぎると死を意味していたはずです。太り過ぎるた人間は肉食動物に食べられてしまうため、子孫を残すことが出来ず太り過ぎない遺伝子を持ったものだけが子孫を残すことができたことが考えられます。
そう考えると理論上は肥満で困ることはあり得ないはずです。

猪は秋にドングリなどを大量に食べることで冬を乗り切るための脂肪をつけますが、動きが悪くなる程食べることは考えられません。太ったとしても食料の少ない冬を乗り切るためという合理的な目的がありますし、動きが悪くなることを避けるため無制限に食べるわけではありません。

水族館でサメと餌とな魚が同じ水槽にいてもサメが満腹なら次々目の前の魚を襲ったりはしない。サメにエサを十分に与えることでサメに食べられることなく、同じ水槽で展示できるのです。

では人間やペット化された動物が肥満で悩まされるのは何故でしょうか?

これまでは自制心の問題で食べ過ぎることが原因と考えられてきました。肥満で悩む人と悩まない人との違いは自制心の違いとされてきたのです。

糖質と塩分には食べた際に快楽が与えられる。スイカに塩やパンにバターが美味しく感じるように、糖質と塩の組み合わせをこの上ない美味と感じるように進化しているようです。その美味という快楽に知らず知ららずのうちにのめり込んで依存状態に陥ってしまっているのです。

スナック菓子のやめられない止まらないは糖質というよりむしろ塩気に対する依存ともいえる執着の結果を表していると思います。

自制心の問題ではなく、食べるものの選択の問題だったのです。
バランスをとる恒常性を崩してしまうのが、依存という状態でのめり込む方にバランスを崩してしまうのです。脳が自分自身を騙しているような状態です。メカニズムを理解することで騙されない方法を探すことができます。
知恵をつけて恒常性を取り戻しましょう。
恒常性を取り戻す糖質回避教のすすめはこちらです。
お布施や怪しいグッズ販売はありません。

糖質回避で高血圧が治る?塩分依存?

糖質回避をすることで様々な病気が治る可能性があります。
血糖値を上げる唯一の栄養素の糖質を避ける理屈からいって2型糖尿病は間違いなく効果が期待できると思います。

高血圧も治る可能性が十分あると思います。
何故なら高血圧は塩分の蓄積により血管内の水分量が増えることで血圧が上昇してしまう病気です。減塩が叫ばれてはいますがなかなか実践できない方が多いようです。
糖質依存とともに塩分依存にも陥っているのではないかと思います。
塩分依存とまではいえないのかもしれませんが、元々甘味のある糖質の甘味を打消して美味しくいただくために塩分を過剰摂取しているのではないでしょうか?つまり糖質と塩分の共依存の関係なのではないかと思います。(医学的な共依存とは少し違うかもしれません)
もしくは塩分依存の方もおられるのかもしれません。
(依存症の診断基準はこちらでご確認ください)
糖質を食べ過ぎることで膵臓が酷使され疲弊して対応しきれなくなったのが糖尿病とすると、高血圧は塩分の過剰摂取に腎臓が排出しきれなくなって蓄積されてしまったのが高血圧と考えることができます。同じような食生活をしていても血糖値が高くなってしまう人もいれば、血圧が高くなってしまう人がいることが、問題をわかりにくくしてしまいました。みんながみんな高血糖や高血圧になっていれば何か原因を探しやすかったのですが、個人差があるため体質の問題だと考えられて治療法が模索されたのです。塩分の過剰摂取がなくなれば高血圧も改善するのだと思います。
糖質と塩分の関係に気付いたのは健康診断の結果です。高血圧はないので別段減塩は気にもしていませんが、1日塩分摂取量は4.8gでした。恐らく減塩に気を付ければ3gも可能だと思います。ではなぜ塩分摂取量が少ないのか考えてみました。元々人間が生きていくうえで必要なものなので、好んで食べるように美味しく感じる味覚が備わっているはずです。しかし取りすぎてしまうのは糖質の場合と同じように、脳が騙されて取りすぎてしまうのではないでしょうか?
糖質依存の兼ね合いで糖質を取りすぎてしまう際、糖質の甘味を打ち消す目的で塩分が過剰に食べられるのだと思います。つまり糖質依存による糖質の取りすぎの副産物が塩分の取りすぎということです。

塩分を控えるようにいわれてもなかなか実現できないのは、糖質を食べながら塩分を抑えることが困難だからです。糖質は依存状態なので抑えることが困難なのです。
実際には塩分に対する依存もあるのかもしれないと思うのはあるお菓子のキャッチフレーズです
『やめられないとまらない』という塩味の聞いたお菓子は確かに食べ始めると止まらなくなります。途中でやめられないのは糖質に対する依存なのか塩分に対する依存のせいなのか明確な線引きは困難だと思います。いずれにしても糖質と塩分の依存(魔法と言い換えてもよいと思います)によって高血圧になっている可能性があると思います。
糖質依存に連れられて知らず知らずのうちに塩分も過剰摂取してしまっているのでしょうか?

そう考えれば塩分を控えるために糖質依存から脱するというのは非常に理にかなった考え方ではないでしょうか?
元々糖質制限を広く世に広めておられる江部先生夏井先生が、糖質制限をすると高血圧も改善するといわれているのですが、その理由は上記理由によって実現できているのだと私は思います。
確認するためには高血圧が治った患者さんの1日塩分摂取量を検査してみるとわかると思います。糖質制限前後の1日塩分摂取量が比較できると面白いかもしれません。

2015/6/13 呉からの風