糖質は人類の敵か味方か、それとも・・

糖質は人類の敵?

糖質の害はいくつかわかっています。
少なくとも食べ過ぎると誰にでも肥満という問題が起こりえることは明らかです。

人によっては2型糖尿病を発症してしまったり、高血圧になってしまいます。
まだ疑いの段階ですが、各種アレルギーやニキビ、イボ、ヘルペスなどの慢性感染症の再発する可能性が考えられます。

では糖質は人類の敵なのでしょうか?

糖質が人類の味方だった時代

そもそも何故人類はこれだけ糖質を食べるようになったのでしょう。

少なくとも明らかな害がわかるまで、糖質は人類の味方でした。
少なくとも人類がこれだけ発展することができたのは間違いなく糖質のおかげです。
何故なら食料の確保が動物にとって一番の問題だからです。動物が多少の変動があっても一定数で大きく数が増えないのは、確保できる食料に依存して動物の個体数が決まるからです。動物にとって一番の問題である食料の確保が糖質の栽培のおかげで簡単にできるようになりました。他の動物から見れば食料を自分たちで増やすことのできる魔法のような行為かもしれません。人類は食料の確保のために糖質を栽培することで発展しました。

そして人類が糖質を重宝する理由に書きましたが以下の理由から食料の確保から一歩進んで、好んで食べるようになりました。人類は好んで糖質を増やして食べたのです。

糖質が広まった理由

何故これほどまでに糖質が広まったのでしょうか?
その答えは人類の進化・発展の歴史にあります。
約1万年ほど前に人類は栽培という知恵を獲得し、農耕が始まりました。
そして急速に広まりました。

  • 増やすことが簡単だった。1年で数十倍の収穫を得ることができる。
  • 保存ができた
  • 美味だった
  • 依存性があった

人類が初めて自ら食料を増やして確保する知恵から、糖質は広まり始めました。
品種改良という知恵も相まって、収穫量を増やすことで食料が増えました。
そのおかげで人類の個体数が増えることができました。つまり人口が増えて発展したのです。
増えた人類の食料を確保するために更に開墾することで栽培面積を広げていきました。
糖質には依存性があったため一度依存になるほど口にしてしまうと、強い空腹感という禁断症状のため糖質を何とかして手に入れようと努力することも、農耕を盛んにし人類の発展に寄与した可能性が考えられます。

そして先祖代々当たり前に糖質を食べていたから、現代においても疑いなく食べているだけのようです。
確かに美味しい上にいつの間にか糖質依存に陥っていたのでわざわざやめようという人もいませんでした。江部洋一郎先生が提唱され江部康二先生が広められるまで、糖質には棘ともいえる欠点があることを誰も疑わなかったのです。
糖質は不足して食糧難で困ることはあっても食べ過ぎても太るくらいで、大した害はないと思っていましたから仕方のないことです。

糖質の正体

糖質は人類の発展には間違いなく多大なる貢献をしています。
その糖質の果たしてくれた役割を否定するつもりはありません。
しかし食べ過ぎることに害があるのも間違いのない事実です。

糖質は人類の仲間!ただし…

では糖質はどのように解釈すればよいのでしょうか?
私は薬のようなものだと思います。
薬は適量であれば薬として働きますが、どんな薬でも量を間違えて取りすぎると毒になってしまいます。時には命を落とすこともあるでしょう。
糖質もそのようなものだと思います。

適量を楽しむことには全く問題はありませんが、薬と同様に大量摂取は危険です。
正に医療用麻薬や依存性のある薬のようなものです。
適量であれば抜群の効果を得ることができますが、依存状態に陥ると自己抑制ができなくなってしまいます。

適量を楽しむのが糖質に対する適切な楽しみ方だと思います。

そこで考え方としては糖質回避教の考え方です。
糖質を毒として忌み嫌うという忌避するわけではなく、避けられるときは避け、時に楽しむというとらえ方が私は適切だと思います。

糖質回避教という考え方はいかがですか?
糖質はかつては味方でした。しかし敵ではないものの、適切に付き合わないと人類に害をもたらします。
糖質は人類にとって、仲間だと思います。
しかし取りすぎに気を付けないといけない、裏切る可能性のある油断できない仲間なのだと思います。
気を抜くと裏切って体に害を引き起こすので、取りすぎに気を抜かないように気を付けましょう。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。