スポーツ本来の目的は、身体を動かす能力を最大限引き出すことです。決まりが無ければ比べられないので、比較するためにルールを作ります。本来は身体の能力を最大限に引き出す目的で人と競うようになったのですが、本来の目的が薄れ競うことが見世物になってしまいました。そして勝った者だけが地位や名誉を得るようになりました。その弊害として勝たなければ意味がないと考えてしまうようになったのです。
身体の能力を最大限に引き出すことが目的であれば、ドーピングというズルに意味がないことがわかります。しかし勝つことが目的であれば、ドーピングしてでも勝ちたいという歪んだ心理に陥るようです。
ズルして得られた地位や名誉に意味がないと考えるのが普通の人の考えだと思いますが、ズルしてでも勝ちは勝ちと考える人はいるようです。それを国ぐるみで行う国があるのですから、世界は広いですね。
ドーピングしてでも早く走りたいというのは、走る相手に対して自転車で挑むようなものです。ルールを無視するのですから何の意味もなくなります。
娯楽が増えつつある今日、スポーツ観戦が娯楽として成り立つ世の中が何時まで続くのか興味があります。東京オリンピックはまだ成り立つと思いますが、サッカーや野球などの興行を考えて暑い時期に追いやられるオリンピックに意味があるのか私には疑問があります。