科学と宗教の違い

科学と宗教は信じるという意味では同じですが、その違いの本質は再現性だと思います。科学は理屈により再現することができます。だから人類は文明を発展させることが出来たのです。宗教はただ信じるだけで再現性がありません。様々な宗教において奇跡が描かれていますが、再現性がありません。つまり証明ができない同じことを繰り返すことが出来ないという点で、科学とは大きく異なります。

科学は信用で成り立ち、宗教は信頼で成り立っていると言い換えることができると思います。信用と信頼の違いで書きましたが、信用とは根拠を元に信じること、信頼とは裏付けなく信じることです。科学は予測通り再現することでその正しさを証明することができます。宗教は根拠となる教典がそもそも正しいかどうか曖昧です。そのため様々な宗教が存在することになるようです。

私は糖質回避教という論理的宗教という考え方を提案しています。この考え方が通常の宗教と異なるのは、再現性があることです。論理で裏付けされた考え方を論理的宗教と表現していています。

宗教ができた理由にも書きましたが、人類がお互い信頼して生活するために宗教は生まれました。ルールのない無秩序な世界において、価値観が異なる者同士では取引や生活が出来ないため、宗教により価値観を同一とするもの同士がともに生活するようになりました。そして宗教が異なると価値観が異なるため、関わらないことで争いを避けていたはずです。宗教が異なると常識が異なるのは当たり前のことです。いわば常識を揃えるために宗教が活用されたのです。
異教徒だから相手にしないわけにいかない時代になりました。そして宗教により常識を揃えることも困難な時代になりつつあります。その意味で常識を揃えることを宗教に頼っていた時代は終わりつつあるのかもしれません。

科学は再現性があることで、物事を予測することができることが特徴です。人類の歴史において物事の予測は天文学として発展しました。1年で四季が移り変わることに気付き、種まきなどに活用したのです。農耕をすることが出来るようになったのは、天文学を理解し1年で四季が移り変わる規則性を知ったのです。その積み重ねと試行錯誤の結果で人類は月まで行けるようになったのです。

私は糖質回避教以外の宗教を信じてはいませんが、人が宗教を信じることを否定はしません。何故なら信じる者は救われるからです。ただし根拠もなく示された治療は宗教と変わりありませんので否定します。残念なことに宗教のような治療をしている医者がいるのも確かです。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。