良い物を作れば売れるという勘違い

先日テレビを見ているとある企業のエンジニアの人が出ていました。納得の出来る良い物を作れば売れるはずだと言っていました。

良い物を作れば売れるという考え方には2つの勘違いがあります。1つは誰にとっての良い物かという視点、もう1つは良い物は売れた物だという考え方です。

エンジニア達が作っている物は残念ながら私には売れるとは思えませんでした。何故なら使う人がイメージ出来ない商品だったからです。良い物を作ればの良い物とは、作り手にとって良い物という意味のようです。テレビを見ている限り買い手にとって良い物という視点ではありませんでした。人々が求めているのが価格なら性能は二の次のはずですし、人々が求めている物が性能であればデザインはオマケでしか無いように思います。人々が求めている物が何かを探ることなく、自分達の技術で作ることの出来る物を探している印象でした。テレビに出ていたのは社長はデザインにこだわり、エンジニアは性能にこだわっていましたが、どんな人に使ってもらうのかという一番大切な視点は抜け落ちていました。実際には目新しさで海外では売れるのかもしれませんが、目新しさという曖昧な指標に賭けるのは勇気のある企業だと私は思いました。

使う人が極一部の人でも、ピンポイントで心をつかめば物は売れます。しかし誰が使ってくれるのか曖昧なまま商品を作れば、結局誰も使わないまま終わってしまいます。

間違いなく売れる物が良い物です。良い物が売れるとは限りません。作り手にとって良い物が、買い手にとって良い物とは限らないからです。多くの商品が作り手の都合によって作られています。技術の限界だからここまでしか小さく出来ないとか、それらの性能を全て搭載すると価格が高くなりすぎるなど作り手の都合で折り合いのつくところで妥協した商品が多いのが現状です。しかしこれまで妥協せず買い手の欲しい商品を突き詰めて作り込んだ人間がいました。スティーブジョブズ氏です。社長でありながら妥協を許してくれない最高の消費者だったのです。欲しい商品を突き詰めて、エンジニアが答えを出すまで許さなかったそうです。買い手にとっての良い物を突き詰めて作り込んだ結果爆発的に売れたのだと思います。

通常の企業が良い物を作る目的は利益です。良い物を作ると売れるからです。利益を目的として追い求めると、企業の利益と消費者の利益は相反します。相反することの調整で多くの企業の方針がブレるのです。しかし視点を少し変えるだけで売れる物を作ることが出来るようになります。それは「利益は企業の為ならず」という私の考えた諺を実践するのです。利益を追い求めるのではなく、企業が消費者の幸せを実現することを目的とし、利益はその運営資金という考え方です。絶えず消費者のためになるように企業が行動するのです。その中で運営資金としての適切な利益を得る方法を考えるのです。このように考えるとブレることがありません。

先に消費者の欲しい物をリサーチし、出来る物をお客さんの欲しい物に出来るだけ近づけるのです。技術の限界を集めて出来る物を売り出すのでは、当たり外れが大き過ぎます。その結果日本の家電は技術はあるのに(技術があるから?)苦戦することになりました。

流行る回転寿司と倒産する回転寿司の違い

安くて美味しく気軽に食べることの出来るお寿司を提供してくれる回転寿司ですが最近流れが変わりつつあります。

回転寿司はお寿司という高級な食べ物を、様々な工夫により庶民の食べ物としてくれました。庶民にとっては滅多に食べられない高級な食べ物がちょっとした贅沢にしてくれました。仕入れの工夫や手間を省くことなど様々な知恵と工夫により美味しいお寿司を安く提供するのが回転寿司の特徴です。

しかし最近では回転寿司が倒産することもあるようです。倒産する回転寿司と行列の出来る回転寿司の違いを考えてみます。

その違いは一言で言えば工夫しているかどうかです。流行る回転寿司は工夫をしていますが、潰れる回転寿司は工夫が足らないのです。工夫といってもメニューや価格などの小手先のものではありません。それは程度の差が多少あるだけで、どの回転寿司も工夫しています。ここでいう工夫とはシステムの工夫です。メニューや価格の工夫すら出来ない回転寿司はかなり早い段階で淘汰されています。現時点で残っている回転寿司はメニューや価格の工夫はされているものの、他の工夫が足らないのです。

回転寿司が広まった理由

回転寿司が広まった理由は元々高いお寿司を安く素早く提供したことでした。当初は安かろ悪かろうの一面もありましたが、魚の仕入れ方や流通を工夫することで驚く程の低価格を実現しました。安くてその上美味しかったので急速に広まりました。ライバルは回っていないお寿司屋さんでした。比べるのがお寿司屋さんだったので圧倒的に有利でした。

機械化も行うことで機械で作ったシャリの上にネタをのせるだけになり、元々の職人さんが握るお寿司とは少し違う食べ物になりました。しかし回転していないお寿司との価格差から考えると、問題になる程の差と考える人はほとんどいません。ほとんどというのは差があると考える人は回らないお寿司屋さんに行くだけのことです。回転寿司のお寿司に物足らなさを感じる人は、そもそも回転寿司のお客さんにならないのです。

回転寿司が画期的だったのは価格と手軽さでした。回らないお寿司屋さんの時価という得体の知れない価格体系を取り払ったことでした。お寿司を回らせることでその場で握る必要がなくなり、回らないお寿司屋さんよりも食材の廃棄も減らすことが出来たのも価格を抑えることに役立ちました。

倒産する回転寿司の陥った罠

私の考える理由であって全てに当てはまる訳ではないと思います。倒産する回転寿司の理由の一つの考え方だとお考えください。

まだ生き残っている他の業種でも同じ現象が起こると思います。何らかの理由にのりまだ競争がないだけのことです。思いつく人がいないだけなのか、参入しても大した市場が期待出来ないだけなのかはわかりません。回転寿司が一足先に競争に陥っただけのことです。

倒産する回転寿司が陥った罠はシステムの問題だと思い至らなかったことではないでしょうか?倒産する前にお客さんは減るはずです。経営陣はメニューや価格を見直します。しかしお客さんは他店のシステムを経験し、お寿司が回っているだけでは満足しなくなっているとメニューや価格では呼び戻すことは出来ません。

過去の成功体験という罠により新しいことを取り入れることを怠ったからだと思います。この罠はどの業種にも当てはまります。経営が行き詰まった日本の家電メーカーにも当てはまりますし、様々な業種で見受けられます。しかし本人達は気付くことが出来ず、メニューと価格の中からありもしない答えを探そうとして迷走してしまいます。

具体的な差

流行る回転寿司と倒産する回転寿司の差の一つはタッチパネルです。タッチパネルを導入していない回転寿司はかなりのハンディキャップを背負っています。確かに設備投資は必要ですが、導入するか導入しないかではないはずです。いつ導入するかだと思います。このことを理解出来ない回転寿司は淘汰されてしまうことでしょう。

何故ならタッチパネルは店員何人分もの働きをするからです。しかも間違いがありませんし、後で間違いがないかを確認することが出来ます。店員が注文を聞く何倍ものメリットがあります。それを導入出来ないと淘汰されてしまいます。まだタッチパネルを導入していない回転寿司はこれから苦戦すると思います。近くにタッチパネルの回転寿司が出来た時点で倒産の危機に陥ります。

もう一つの差は専用レーンです。専用レーンがあることで他の人が間違ってとってしまうという注文ミスが無くなることが一番のメリットです。席まで注文を届ける専用レーンが無くても、今の所倒産する程の差にはならないとは思います。しかし最終的には回転寿司はタッチパネルで注文し、専用レーンで運ばれるスタイルに落ち着くと私は思います。回転寿司から回転レーンが無くなる可能性があるのです。回転レーンを残したまま専用レーン併設か回転レーンのみかです。専用レーン無しの回転寿司は時間と共に淘汰されるように思います。何故なら専用レーンが無いことでお客さんが得することが無いからです。その分安い価格なら得をするのかも知れませんが、価格が同じにら専用レーンのある回転寿司に人は流れるように思います。その過渡期なので混雑していると私は思います。

他の業種において

回転寿司の競争から他の業種に目を向けるとわかることがあります。あるハンバーガーチェーンも旧態然とした販売方法です。競争相手がいないことでシステムの見直しをしていないのです。回転寿司では早くからタッチパネルが導入されました。注文を受けるのに店員に任せるのは経済的ではないからです。それにも関わらずハンバーガーチェーンでは店員が注文を聞くのはまだそこまで合理化が進んでいないからです。詳しくはこちら。回転寿司で倒産するのは、メニューや価格の中に答えがあると考えて手探りでメニューや価格を工夫するだけだからでした。システムの見直しをしていないから経営が苦しくなったことに気付かないのです。某ハンバーガーチェーンもメニューや価格を工夫していますが、答えはシステムの見直しだと思います。倒産までに気付くのか倒産してしまうのか興味深いところです。

とてつもないスピードで世の中が変わっているのですが、過去の成功体験にとらわれて変わることを拒む人達がいます。取り残されると淘汰されてしまうことにそろそろ気付く方がお得だと私は思います。

人とは違う行動はお得

人とは違う行動はお得だという話です。
人と同じような行動をとることは余り深く考えなくて良いので楽ではあります。人と同じ行動がお得かどうかはわかりません。むしろ損をしていることの方が多いのではないかと思います。ただし損と言っても金銭的な損だけでなく、時間や満足感という意味を含めての損だという考え方です。

ここでいう人と同じような行動とは、新しいお店がオープンすれば並んででも駆けつけることや、並んででもテーマパークのアトラクションを楽しむことなどです。そして休日にはショッピングモールに行って食事や買い物を楽しむということです。これらのことを否定する訳ではありません。楽しいと思います。楽しいとは思いますが、みんなが似たような時間に集中するので待ち時間が長くなってしまいます。

人とは違う行動をとるのは二つの意味があります。一つは人の多い所にはいかない。もう一つは人の多い所には行くとしても、人の多い時間を避けるのです。

行列に並ぶこと程時間の無駄はありません。何も生み出さないからです。唯一並んででも楽しむという自己満足を除いて得るものはありません。人と同じような行動をとらない目的は行列を避けることです。人が多い場所も時間も極力避けるようにするのです。

人とは違う行動をとるとお得です。まず行列に並ぶことがないので、時間を無駄にしません。もし行列に並ぶ時間、並ぶ代わりに働いている時給を考えてみると面白いと思います。その時給分得をするとも考えることが出来るのです。

人と違う行動に食事の時間があります。多くの飲食店では11時から13時に混雑します。人とは違う行動をするために混雑する時間を避け、11時までに食べてしまうか14時以後に食べるように前もって朝食を調整するのです。時間をずらすだけで同じ飲食店でも快適に食事を楽しむことが出来るのです。ただし14時以後でも昼間の混雑が激し過ぎるとまだ行列が残っている可能性があるので、11時までに食事することがお勧めです。

他の例えではテーマパークによっては冬は寒いため人が少なく、前売り券として入場料が安く買うことができます。これも人とは違う寒い季節に行動することで得をする例です。

他の例えでは、いつも行列の出来るお店に行きたいと思った場合、平日に行くことの出来るチャンスを探すのです。例えば子供たちの代休や夏休み・春休みに有給が取れないかなどです。休日は行列でも平日昼間は意外に空いているためランチサービスなどがある場合もあります。一緒に行きたい人と平日に行くことの出来るチャンスを探すのです。これが人とは違う行動はお得です。

ビジネスの場面では特に人とは違う行動がお得です。というやりもビジネスの世界では人と同じような行動を取っても意味がありません。誰かの真似でしかないので、利益を真似をした人の間で分けることになるだけだからです。そして結局は価格競争に巻き込まれ得は出来ないのです。人とは違う行動にお得が隠れているのです。ちなみに人とは違う行動と言っても、全く逆の間違った行動だとお得どころか大損するので注意が必要です。

どのように人と違う行動をするとお得になるか考えてみて下さい。

営業マンの勘違い まず当たり障りのない話から

営業マンの勘違いについては以前書いた通りです。良いか悪いかではなく、会社から給料をもらうので商品を売って当たり前だと考えています。会社の同僚も上司も同じように考えているので、勘違いに気づくことはありません。だから営業マンならぬ説得マンが増えるのです。そして説得を受ける側は嫌になって営業マンとは話をしなくなります。

今回は営業マンがまずはじめる当たり障りのない話についてです。営業の話をする前に挨拶に続いてする話です。天気であったりニュースであったりです。結局営業マンが営業の話をいきなりでは話にくいので、雰囲気を作って話し始めようとするようです。話を聞く側からすれば、貴重な時間を天気やニュースの話をするのは無駄なことでしかありません。以前のように新聞・テレビ・ラジオでしか情報を得ることが難しかった時代ならいざ知らず、もし自分で知りたければネットで3秒で得られる情報をわざわざ時代を割いて話されても煩わしいばかりです。

驚いたのは2・3年前ですが、ある企業が社内研修でヤフーニュースと天気予報から話のきっかけを作りましょうとわざわざ伝えていたことです。今時そんなに情報に飢えている人がいるのかと驚きました。

前近代的な営業マンの心得から、時代の流れに乗り遅れているようです。

そして勘違いとは営業マンにとっては世間話も仕事かもしれませんが、聞く側は貴重な時間を奪われている時間の無駄でしかないのです。その勘違いをまだ知らない営業マンもいるようです。

営業マンが話しやすいことから話て本題である営業の話をするのは、「衝動買いの心理」をつくためです。良さそうなものだと錯覚させて買ってもらうために使うテクニックです。錯覚させて買ってもらうつもりがなければ、いきなり本題から話すべきです。そして時間が許せば世間話をすれば良いのです。

私は時間を無駄にしないために、基本的にまず本題を聞きます。そして時間が許せば世間話をします。世間話からする人は本題に入っても途中で打ち切ります。次からは本題から話してもらうためです。

営業マンの勘違い

営業マンの多くは自社商品を売ることが仕事だと勘違いしています。自社の商品を売ることで給料をもらうのですから一見当たり前のようにも思います。
歩合制の営業マンであればその思いは顕著かもしれません。
少しでも相手が興味を持ってくれれば必死でアピールします。売ることが仕事だと思い込んでいるので、いかに相手に欲しいと思わせるかが勝負だと勘違いしています。そして無意識のうちに「衝動買いの心理」を巧みに操って買う気にさせるのです。確かにそのやり方で売り上げは上がるとは思います。しかし所詮「衝動買いの心理」が買わせた衝動買いです。我に返ったときに失望感に襲われ、結局損をしたという印象を残します。

やり手であればやり手な営業マンである程、話さえさせてもらえれば売る自信を持っています。やり手とは欲しい気にさせるだけで、本当にその人にとって有用かは問われませんでした。営業マンの勘違いとは、自社製品を売ることだと考えることです。だから営業ではなく、欲しい気になるように説得をしてしまうのです。それでも営業マンに頼らざるを得なかったのは、営業マンと消費者の持っている情報に大きな隔たりがあったからです。営業マンから情報をもらうしか情報を得る手段がないため、この関係が成り立ちました。

これからは違います。何故なら情報が簡単に手に入るからです。

営業マンが活躍したのは、かつては商品の全ての情報を消費者が得ることが困難だったからです。商品の情報を得るために営業マンから聞くしか他に選択肢がなかったからです。今では多くの情報がインターネットから得ることが出来ます。全ての情報がインターネットにある訳ではありませんが、商品を売ることを考えているのにもかかわらずインターネットに情報を載せていないのは合理的ではありません。何らかの隠したい不都合なことが潜んでいる可能性が考えられます。

更にインターネットが破壊力があるのは、消費者の使い心地まで知ることが出来ることです。説得マンの説得を聞くよりもはるかに有用な情報をもたらせてくれます。

これまでは営業マンが小売店を回って商品を扱ってもらい、消費者に小売店から売ってもらうビジネスモデルも破綻に向かいつつあります。何故ならメーカーが直接消費者にインターネットを使って販売するようになりつつあります。このことを一つとっても、営業マンが必要なくなりつつあることがわかります。そしてメーカーは小売店を通して消費者に物を売ることを避ける傾向があります。以前は小売店の立場を考慮していましたが、今後は消費者と直接やり取りするので、小売店はいらないと販売しつつあります。小売店に遠慮する必要がないと考えるようになりつつあるのです。その証拠に小売店への卸値でインターネットで直接消費者に販売するのです。メーカーに入るお金は同じで、消費者のためにはなりますが、小売店に売り込む営業マンは要らなくなってしまいます。

小売店としても「衝動買いの心理」を使って説得される恐れのある営業マンを相手にするよりも、インターネットから仕入れるようになるのではないでしょうか?

最終的には商品の魅力をインターネットが伝え、直接メーカーが消費者に販売するようになると思います。営業マンという仕事がいつまで成り立つか、考えておく方が良さそうです。

将来営業マンがいなくなる合理的な理由

将来営業マンがいなくなる合理的な理由があります。何故なら消費者が賢くなって営業マンの人件費が捻出出来なくなるからです。
例え良い商品があったとして営業マンから勧められたとしても、説明は聞くものの購入はインターネットで買うからです。今でも営業マンの人件費分高い商品をわざわざ買ってくれる人は少ないのではないでしょうか?
まだインターネットでは売っておらず、営業マンから商品を購入するしかない商品は成り立つかも知れません。しかし法律での規制でもない限り何でもかんでもインターネットで取り引きされる時代です。ということはわざわざ営業マンから買うというスタイルが今のまま残ると考える方が不思議です。
事実家電製品では家電量販店で実物を確認しインターネットでの購入する人がいます。今は営業マンの仕事があってもいずれ無くなると考える方が妥当だと思います。

営業マンがいなくなるもう一つの理由が営業マンに課せられたノルマです。そのノルマを達成するために営業マンが説得マンに成り替わるのです。この説得マンが営業マンのイメージを悪化させます。一時の営業成績のために説得して商品を売り付けるのです。根負けするか「衝動買いの心理」によりつい買ってしまうのです。言葉巧みに買うように誘導されてしまうので、営業マンを避け自分の好きなように買うことの出来るインターネットでの購入を選択します。「衝動買いの心理」に惑わされることなく自分の意思で買う上に安いのですから、営業マンからわざわざ買う理屈はありません。

そして今起こっていることで凄いのは、営業マンが小売店を回って販売してもらっていたある商品を直接インターネット販売し始めたことです。しかも小売店への卸価格でインターネットで直販するので小売店では商売が成り立たなくなっています。インターネットでの購入に抵抗がある人や、インターネットの方が安いことを知らない人も一定数残っているため商売がかろうじて成り立っています。しかしインターネットの方が便利で安いことに気付いた人から、小売店からインターネットでの購入に流れてしまいます。言わば小売店はお客さんを捕まえてもらう撒き餌で、インターネットで釣り上げるようなものです。小売店と営業マンの役割は終えつつある証拠です。

将来においてもインターネット販売が考えにくい高価な車やマンションなどは最後まで営業マンは残るかも知れません。しかし自動運転が当たり前で電気自動車の時代が来れば、そもそも車を買うという考え方が無くなるかも知れません。好きな時にスマホを操作すれば家まで車が迎えに来てくれて目的地に連れて行ってくれる、無人タクシーのような使い方が主流になる可能性すらあります。利用頻度が高いために購入するとしても、今の電気製品と変わらず自動運転の電気自動車をインターネットによって購入することが当たり前になる時代になるかも知れません。

このように考えると高価な車ですら営業マンがいらなくなるかも知れません。ということはどんな業種の営業マンもいらなくなる可能性があるのです。時代の流れが私が思ったよりも遅ければ、現在40代の営業マンは無事に定年を迎えることが出来るでしょう。私が考えているよりも遥かに早ければ、何歳であっても来月から来なくていいよと言われるかも知れないのです。

営業マンとして物を売る人も営業マンから物を買う人も営業マンの本質に気付き、少しでも物事を考えるようにしましょう。

近い将来医者が余る3つ目の理由

ある程度成績が良いと医学部に進学するという風潮があるようです。何故なら医学部に進学した時点でその多くが医者になれるからです。そして一度医者になれば生涯安泰だと考えられています。だからこそ親は安心な資格として医師免許をとるように促します。

丁度30年程前に歯科医が人気だったことが思い出されます。医学部程は難しく無く、当時は収入も多かったからです。今では歯科医が増えてしまった上に、虫歯の数自体が減っているので経営は大変です。需要と供給のバランスで勤務している歯科医の待遇は悪くなる一方のようです。資格があっても待遇が悪くなっているのは弁護士や公認会計士も同じようです。弁護士や公認会計士もやはりコンピュータに仕事が奪われつつあります。

資格があるから安心というのは過去の幻想のようです。

前回近い将来医者が余る2つの理由と題して記事を書きました。1つは糖質回避により病気そのものが減ること。2つ目は人工知能により医者が生身の人間である必要がなくなるということです。そしてふと3つ目の理由を見つけました。今回はそのことに関して書こうと思います。3つ目の理由に関しては現在進行形で既に始まっています。インターネットの情報により受診する必要が減ることです。

インターネットが出てくる以前は、何か身体に不調があると病院を受診していました。少し気の回る人は家庭の医学などで調べて、必要があれば病院を受診していましたが大半の方はすぐに病院を受診していました。今では違います。困ったことがあればまずインターネットで検索します。間違った情報もありますが、大まかな知識を得ることが出来るようになっています。以前はその大まかな知識すら医者に聞くしか知ることが出来ませんでした。本による正確な知識を得ようと思えば、医学書を読むしか無かったからです。

今では医者だけでなく患者さん自ら情報発信する時代です。情報発信する視点は様々ですが、自分の病気を公表し治療法や経過が掲載されているものもあります。結局は健康食品の宣伝とか、広告収入目当てで大袈裟に書いてあるページも散見されるのはご愛嬌です。同じ病気で悩んでいる人の助けになることを目的とした患者さん自らの情報発信もあります。それらの情報はこれまでにない効果をもたらします。医者でも知らないような情報も含まれているのです。つまりこれまでは偶然知り合いに同じ病気の人がいなければ知りえなかったことをインターネットを通じて、知ることが出来るのです。

そもそも病気の治療を医者が独占していたのは、安全性を担保しながら医療を提供するには効率が良かったからです。膨大な病気に関する情報の中から病気を検索し、診断することが人間の頭脳を使うしか無かったのです。その状況が一変したのはインターネットとそよ検索システムです。人間の頭脳にしか出来なかった情報の中から必要な情報を取り出すことをいとも簡単に出来るようになったのです。今の所インターネットの情報は玉石混交で、正しい情報を取り出すにはそれなりの知識やテクニックを要します。しかし医者にかかる以外他に選択肢の無かった時代から考えると天と地ほどの差があります。自分で病気の情報を探す人が増えつつあるのです。このことが医者が余る世の中を加速していきます。

安全性が担保されながらもっと効率が良い方法があれば、そちらにシフトするのは当然の流れです。

現在起こりつつあることは、今の所診断をつけてもらうのは医者であっても、診断の根拠を自ら検証し治療法(治る方法)を探す時代になりつつあります。現在のところインターネットには体系立てて診断する仕組みが無いため、患者さん自身の診断は誤りが多いのですがインターネットで体系立てて診断する仕組みさえ出来てしまえば、診断のために受診しなくて済む時代が来るかも知れません。

しかも医者を受診すると病気を治る方法ではなく、治さない方法を教えられる可能性まであるのですから、本当のことを知った人から順に益々医者離れが加速するでしょう。例えば2型糖尿病アトピー性皮膚炎ニキビなどは糖質回避により簡単に治るにも関わらず治らない方法しか医者が知らないのですから厄介です。そして治ることを知っても自分の利益を守るために、患者さんに教えようとしない医者もいることでしょう。治る方法を教えてくれない医者は淘汰される時代がやって来るでしょう。

医療業界は激動の時代に突入します。この話を信じるか信じないかは貴方次第です。

仕事の出来る人と出来ない人の違い

仕事の出来る人と出来ない人の違いを考えてみます。仕事が出来る人というのは、一般的には手際が良く処理能力の高い人のことです。その反対に仕事の出来ない人は手際が悪く処理能力の低い人のことです。生まれつき能力が違うと言ってしまえば元も子もないのですが、それは努力しようとしない人の言い訳でしかありません。誰にでも仕事が出来る人になるチャンスはあります。仕事が出来る・出来ない、その違いを考えてみることにしました。

  • 様々な物事の仕組みを知っている
  • 相手の立場に立って物事を考えることが出来る
  • 先のことを予測しあらゆることをあらかじめ考えている

様々な物事の仕組みを知っている

そもそも様々な物事の仕組みを知らなければ、物事を考えることが出来ません。例えば商品の発注の仕組みを知らなければ、スムーズな発注は出来ません。伝票一つとってみても、その伝票にどのような意味があるのか、また各項目にどのような意味があるのかを知らなければ、イレギュラーに対応出来ないからです。通常なら10で頼んでいたのに今回は100の発注となっている。同じ発注をしようとしているにも関わらず、10ケースと100本という単位の異なる書き方になってしまうこともあり得ます。その1ケースが10本ということを知っていれば、同じ発注かもしれないと気付くことが出来ます。また日頃の発注は10だと知っていることから急に発注が増えるのがおかしいと疑うことが出来ます。そのように物事の仕組みを深く理解していることで、通常とは異なる状態に気付くことが出来るのです。型を知っているから型を外れるとすぐにわかるようなものです。

物事の仕組みを知らなければ、改善・工夫も出来ないのです。例えば早くして欲しいと言われても物事の仕組みを知らなければ、どうしたら良いのかわからなくなります。物事の仕組みを知っていれば、早く出来るように大勢に影響ないことを削るのです。

仕事の出来る人になりたければ、例え仕事には直結しなくてもありとあらゆる様々な物事の仕組みを知っておくことです。何故なら知らなければ考えることが出来ないからです。

相手の立場に立って考える

相手の立場に立って考えるとは、相手の目で見て考えるということです。

仕事は必ず相手のあることです。同じ会社内の人が相手かもしれませんし、取引先の人が相手かもしれません。その相手の望んでいることを考えることが出来る人は仕事を円滑に進めることが出来ます。何故なら相手のためになる仕組みを前もって考えているからです。

相手の立場に立って物事を考えるのは、これまで考えたことのない人にとっては困難なことかもしれません。しかし営業マンをはじめとするサラリーマン全ての人が、本来なら身につけるべき考え方だと思います。相手にこれを買わせようではなく、これを買ってもらうと相手にとっても得ですよという考え方です。代金を支払ってもらってもお得になる仕組みを考えるのです。

究極に相手のことを考える考え方として、利益は企業の為ならず という諺を考えました。真意は利益を追い求めることは本当の意味で企業の為になりません。利益はお客さんのためにあるべきです。企業がお客さんのためになる活動をするための運営資金として利益はあるべきです。企業の理想の形はお客さんのために存在するという考え方が出来る人が、仕事が出来ると思われるようになります。

あらかじめ考える

仕事の出来る人は咄嗟に判断することが出来ます。咄嗟に判断出来る人と出来ない人の違いで書きましたが、あらゆることをあらかじめ考えておくことが違いとなってあらわれます。

前もって考えている人は考えていることと全く同じことであればすぐに判断出来ます。もし考えていることと違いがあっても、考えていたことを元に違いから考えることが出来ます。全く考えていない場合より、早く判断が出来ます。結果として仕事が出来ると判断されます。

前もって考えている時点で、仕事の出来る人は何らかの準備をしています。例えば、もし失敗したらどのように被害を最小限にするかをあらかじめ考えています。

仕事の出来る人かどうか見分けるために、状況が違った場合どのように対応するかを聞いてみると良いでしょう。仕事の出来る人であれば、想定してあらかじめ考えてあるので、すぐに対応策を教えてくれると思います。

電話勧誘販売・路上販売・訪問販売の目的

電話勧誘販売や路上販売、訪問販売など話をすることで商品を販売しようとする商法があります。
良い物なら自然に売れるはずです。
インターネットのホームページに情報を掲載していれば売れていく時代です。
会社の規模が小さく配送の手配が難しくても、代理してくれる業者がいくつかあります。
それでも電話での勧誘や路上勧誘、訪問販売など営業マンが話をすることで商品を売るには理由があります。

一言で言えば衝動買いの心理を活用した販売方法であるということです。言葉巧みに相手を欲しい気持ちにさせることが目的です。営業マンと話をしていたら、つい買いたくなっていつの間にか買うことになってしまうのは、この心理を使われてしまうからです。
これだけインターネットが広まった今では、欲しい物は自分でネット検索して買う人が多いでしょう。すぐに買うかどうかは別にしてどのような種類、どのようなレパートリーがあるのかを知るだけでも楽しいものです。様々な情報を好きな時に見ることが出来るのがインターネットの特徴です。そして必要な物を必要な人が買えば良いというスタンスなので、自然体の販売です。
一報電話勧誘販売・路上販売・訪問販売などは少なくとも販売員の人件費分余分な経費がかかっています。その分割高になるはずです。割高になった分話術で欲しい気持ちにさせて販売するのが電話勧誘販売や路上販売、訪問販売などの販売方法です。

この欲しい気持ちにさせるのが販売員の腕の見せ所ですが、そもそも必要なものであればネット検索するはずです。それほど必要はないものであるという前提が成り立ちます。確かに画期的で良いものなのかもしれませんが、そのことを教えてもらってネット検索して似たようなものを探して納得出来れば買うのが正解です。

販売員の目的は物を売ることです。
相手の都合は関係ありません。
話の内容に少しでも興味を示せば延々話をしてきます。そしてその内容は買うように説得する説得マンでしかないのです。
欲しいという衝動買いの心理を巧みに活用して説得してきます。
そして割引は今だけとか、すぐに売り切れるなど決断を迫るように仕向けます。

これらの販売方法に気づいている国は、クーリングオフという制度を設けています。
正に衝動買いを取り消せる法律です。

対策

一番の対策は話をしないことです。
私は説得マンから物を買うつもりが全くないので、お互いの時間を無駄にしないために一切話をしません。
突然訪問する営業マンにはパンフレットと名刺だけ置いて帰ってもらいます。
電話で訪問予約をされる場合もごく希にありますが、訪問の目的を聞いて受けるか受けないかを見極めます。まず受けることはありません。

言葉巧みに他の医師を装って電話口に出させようとする電話販売員もいますが、嘘をついてまで電話する時点で信用が出来る訳がありません。商品にも嘘がある可能性が高いからです。全てシャットアウトします。
どうしても医師を装う場合には、連絡先を聞いてこちらから電話するように伝えます。素直に応じれば電話してみますが、とにかく繋ぐよう求めると怪しいので電話を切るようにしています。

投資用のマンションの勧誘の電話などがよくありましたが、本当に良い投資をわざわざ人に教えるわけがありません。良い投資であっても人に教えた時点で利益が拡散してしまうからです。
ということは投資が目的ではなく販売が目的です。
投資が釣り餌で販売が目的ということです。
本当にマンションで投資をするのであれば中古のマンションの方が利回りが良いので、新築のマンションを勧めることに合理性はありません。

今電話勧誘販売、路上販売、訪問販売などの営業をされている人は、今はまだ仕事があっても、もうじき仕事がなくなると思います。
営業の説明を聞いた時点でネット検索して、最終的に買うのはネットという時代がやってきます。
早い段階での転職を考える方がよいと私は思います。

機械に負けないために問題を見つける視点を持つ

機械がどんどん進化しています。
工場では機械化が当たり前のように進んでいます。
今工場で機械化されていないのは、機械化が困難か機械化の方がコストがかかるからです。
かつて産業革命により機械に仕事を奪われることを恐れた手工業者、労働者による機械を破壊するラッダイト運動という運動が起りました。
当時は機械が大型で数が少なかったことに加え、1台で数百人・数千人分もの仕事を奪ったため標的とされました。

しかし今では機械がどんな仕事を奪っているのかさえわからないくらい、様々な分野に機械が進出しています。かつては手作業の代わりを機械が行うようになっていました。今では頭を使うことでさえも次々機械化されつつあります。つまりブルーカラーの仕事が機械に奪われる時代から、ホワイトカラーの仕事が機械に奪われる時代になりつつあります。コンピュータの性能がきわめて向上し、人工知能という優秀な機械が生まれつつあります。既に検索機能においては人間をしのぐ能力を発揮しているようです。機械は単純作業が非常に得意です。文句も言わず繰り返し、基本的にミスもありません。万が一ミスがあったとしても確認しなおすことを得意としています。ホワイトカラーの仕事の本質を抽出することで、単純作業として機械がこなしてしまうのです。

例えば伝票の整理などは人間にしか出来ない作業だとされていましたが、仕分けの仕方さえ単純化して機械に教えてしまえば簡単にこなしてしまいます。このような点から会社の経理という仕事は将来なくなると考えられます。少なくとも今の経理に必要な人数がこの先も必要だと考える人は少ないと思います。
他にもコンピュータが代わりに仕事をしてしまいます。営業マンも激減してしまうと思います。何故なら本当に必要なものはネットで簡単に手に入る時代です。わざわざ会社が営業マンの人件費をかけてまで売りたい物が、欲しい人はそれほど多くはないと思います。同じ物がネットで安く手に入るからです。ネットでは売っていない良い物を売り出したとしても、必ず他の業者がネットで営業マンの人件費を差し引いた値段で売り出してくると思います。つまり営業マンから説明を受けても買うのはネットという時代が近いうちにやってきます。

今のところ将来にわたって安泰な企業や仕事が何かはわかりません。
そしてどのような知識を身につけると生きていけるのかもわかりません。
機械がこれほど進歩した時代を人類が経験したことがないのですから当たり前といえば当たり前です。誰にもわからないのです。
そのような中で機械に代わりが出来そうにない能力がタイトルに書いた『問題を見つける視点』を持つことです。問題を解決する能力は恐らく人工知能の方が優秀だと思います。今はまだ問題を解決する能力に関しては人間の方が優秀だと思いますが、近いうちに人工知能の方が広い視野で考えることが出来るようになるので人工知能に負けてしまう時代がくるのではないかと思います。だからこそ人間にしか出来ない『問題を見つける視点』を身につけることです。問題を見つけないと解決策も見つけることができません。問題を解決することが仕事になっていくのだと思います。人が見つけた問題は機械が解決してしまいます。自分で『問題を見つける視点』を持つことだけが、人工知能の性能が上がっても機械に仕事を奪われず生き抜くことが出来る方法だと私は思います。

問題を見つける視点

見つける問題は何でも構いません。
それこそ不満でも良いのです。
ただし不満を抱くだけで終わらせては知恵は養えません。
抱いた不満から問題の本質を見つけた上でどのようにすればその問題が解決出来るかを考えるのです。絶えず思考実験を行うようなイメージです。
すぐに答えは見つからないと思います。かといって考えることが無駄になる訳ではありません。答えがない問題の解決策を考えることが知性です。
自分だけで解決出来るのであれば、不満を解消すれば良いのです。

例えば地方ではテレビ局が少ないという不満を抱いたとします。
解決策はいくつかあります。
テレビ局の多い都会に引っ越すのも一つでしょう。
BSやCS放送を受信出来るようにするのも一つでしょう。
それぞれの費用を考えて、費用を払ってでもテレビを見るかどうか解決策を考えるようにするのです。

本当に何でも構いません。
問題を見つけ、解決策を探す思考実験をすることが一番の目的です。
思考実験を繰り返すうちに新たな問題に気づくことが出来るようになります。
見つけた問題について、人に意見を聞くのも自分の身になります。

機械に負けないために『問題を見つける視点』を持つようにしましょう。