組織票が政治・行政をゆがめる

組織票が政治・行政を歪めています。
本来民主主義とは、正解がわからない問題に対して知恵を集合することで最適解を見つけるための方法のはずです。多数決という手段により、選んだ最適解に間違いがあったとしても最も納得できる失敗方法なのです。

私利私欲の塊である組織票が政治・行政を歪めてしまいます。
それぞれの業界で組織票を固めることで、自分たちの利権を守るあるいは獲得する政策を実現するのです。組織票による投票も自分で考えた結果の投票も同じ1票です。組織票を多数集めた業界は、自分たちのためになる政策を投票した政治家に詰め寄るのです。

組織票が政治を動かすのです。
政治家は投票してくれた国民よりも組織票を投じてくれた業界を優遇するようになるのです。

例えば医者の団体である医師会は組織票による投票を求めています。
その目的は診療報酬の確保です。
つまり自分達のお金・利権を守るために組織票を求めているのです。
本来国民の立場で考えれば、診療報酬は安ければ安いほど良いはずです。医療費が高騰している現代において医療費を削減するためには診療報酬を切り下げることがやむをえない判断だとしても、自分達の利権である診療報酬を守るために医師会は組織票を求めるのです。
これは多くの業界でも行われていることのようです。
組織票が本来の国民の利益から遠ざけ、組織票を集めた業界に利益になる政策を取り入れるのです。

例えば農業団体や牧畜団体が組織票を集めれば、農作物や食肉の自由化は反対する方向に政策はゆがめられるでしょう。本来の民主主義は多数の国民の民意を反映するはずですから、多くの国民が安い食料が輸入されることを望む可能性が高くても、投票する人数からすると組織票が有利になってしまうのです。

組織票が強いのは明確な意思をもって投票することです。その明確な意思が政治家には理解しやすいため、政治家も政策としてこたえやすくなってしまうのです。結果として政治が組織票を集める団体の私利私欲に歪められしまうのです。

私は組織票は禁止するべきだと思います。
何故なら組織票を集めた団体が政治・行政を歪めてしまうからです。
組織票がなくなれば、政治家はもう少し国民のためになる政策を考えるようになると私は考えています。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。