各種サンドイッチの食後血糖値

リブレ 血糖値持続測定器を使い様々な食べ物の食後血糖値を測定しております。
前々回はおにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違いにより食後血糖値の謎が一つ解けました。
おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違いから得た知恵、食べ物が胃の中でしっかり混がるように炭水化物とタンパク質を交互に食べると良いということがわかりました。前回はカップラーメンと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違いにより糖質割合が食後血糖値に影響を与えるという仮説が裏付けられました。

おにぎりを食べてからお茶を飲むと血糖値が急上昇したためおにぎりを食べる実験やサンドイッチを食べる実験では水を飲まないようにして実験を行っていました。
今回は各種サンドイッチで食後血糖値を比較してみました。

各種サンドイッチ

セブンイレブン こだわりたまごのサンド

タンパク質量10.3g
脂質22.5g
炭水化物18.3g

炭水化物割合
18.3÷(10.3+22.5+18.3)×100=18.3÷51.1×100=35.8(%)

セブンイレブン ハムサンド

タンパク質10.4g
脂質12.5g
炭水化物26.1g

炭水化物割合
26.1÷(10.4+12.5+26.1)×100=26.1÷49×100=53.3(%)

セブンイレブン チキンカツサンド

タンパク質18.3g
脂質22.2g
炭水化物32.4g

炭水化物割合
32.4÷(18.3+22.2+32.4)×100=32.4÷72.9×100=44.4(%)

各種サンドイッチの食後血糖値

卵サンドは血糖値が上がりませんでしたが、ハムサンド、チキンカツサンドとも140mg/dl程度まで上昇しました。
糖質割合が食後血糖値に影響を与える仮説が正しいとすれば、炭水化物割合がハムサンド53.3%、チキンカツサンド44.4%から考えるとハムサンドの方がチキンカツサンドよりも食後血糖値が高いはずですが、そうはなりませんでした。ほぼ同程度となりました。

しかし炭水化物だけの血糖値よりはるかに低い数値となっています。

食パン2枚の食後血糖値なので単純には比較できませんが、パンだけ食べると食後血糖値は上昇するようです。

 

今回の実験でわかったこと

今回の実験でわかったことがあります。
多少参考にはなるものの糖質割合によって食後血糖値が決まる訳ではなさそうです。

食パンだけ食べることと比較して、ハムやレタス、チキンカツと一緒にパンを食べると食後血糖値は低くなるようです。
唐揚げとおにぎりを交互に食べることで食後血糖値が上がりにくいこと・唐揚げとカップラーメンを交互に食べることで食後血糖値が上がりにくいことと合わせて考えると、食後血糖値を抑えるためには炭水化物だけ食べるのではなく、タンパク質や脂質と共に食べる必要があることがわかりました。別々に食べても胃の中で混ざらないため、一緒に食べる必要があるようです。その点でサンドイッチという食べ方は一つの理想的な食べ物の一つのようです。

今後の検討課題

おにぎりとパンでは糖質以外のものと共に食べることで食後血糖値が下がることがわかりました。次はうどんで試したいと思います。
お昼にうどんで済まされる患者さんも多いことから、うどんの場合には何を一緒に食べることで血糖値が上がりにくいかを機会があれば調べてみたいと思います。

 

ハムサンドの食後血糖値 卵サンドとの違い

リブレ 血糖値持続測定器を使い様々な食事と血糖値の関係を掲載しています。

ハムサンドを測定した経緯

以前計測したたまごサンドイッチの食後血糖値の追加実験で血糖値が変動しないことがわかりました。

タンパク質量10.3g
脂質22.5g
炭水化物18.3g

 

食前の血糖値がそのまま一定に保たれています。

サンドイッチが血糖値を上げにくいかと考えました。
そこで一般的なサンドイッチとしてハムサンドを選択してみました。

ハムサンド

タンパク質10.4g
脂質12.5g
炭水化物26.1g

写真で見る限りハムがたっぷりあるように見えますが、糖質割合でみると炭水化物が一番多く、タンパク質脂質ともに卵サンドよりも少なくなっています。

食後血糖値

食後60分で血糖値が138mg/dlまで上昇しました。
食パンだけよりもハムがある分血糖値の上昇が抑えられたようです。卵サンドと比較してみると盛り上がっていることがわかります。
この違いを考えてみると、同じ1袋ですが卵サンドは食パンが4片、ハムサンドは6片あります。つまり同じパンの厚みだとしても1.5倍のパンを食べることになります。その分タンパク質と脂質が減るため血糖値の上昇につながったと考えられます。

成分表から比較してみると

卵サンドの炭水化物は18.3g、ハムサンドの炭水化物は26.1gでした。
26.1÷18.3=1.426
1.43倍は上記のパンの枚数の1.5倍に近いものがあります。

結論

血糖値の観点から見ると、ハムサンドを食べるよりは卵サンドを食べる方がよさそうです。かといってハムサンドも食パンだけ食べる血糖値よりも遥かに抑えられています。

食パンだけを食べるよりはサンドイッチを食べる方がよさそうです。
サンドイッチの中では、ハムサンドを食べるより卵サンドを食べる方が血糖値が上がりにくいようです。

糖尿病の方はもちろん、花粉症やアトピー性皮膚炎などの各種アレルギーや自己免疫性疾患など一時的高血糖症候群の方はパンを食べるならサンドイッチを食べることをお勧めします。

今後の実験課題

サンドイッチという食べ方がパンだけ食べるよりも血糖値の上昇を抑えてくれる可能性があります。ハムサンドなどの他のサンドイッチも調べてみたいと思います。
また今回はどこででも手に入る食材を実験することで参考になる方が多いかと考え、セブンイレブンの食べ物で実験を行いました。今後は他のコンビニの卵サンドイッチも実験してみたいと思います。

脂質が血糖値の上昇を強く抑えてくれる可能性があるため、意外にもマヨネーズを使った食べ物は糖質の量に対して食後血糖値を上げにくい可能性があります。他にもマヨネーズを使った料理を食べてみるか、何かの食べ物にマヨネーズをつけて食べてみたいと思います。もし脂質が血糖値を抑えてくれる働きが強ければマヨラーの血糖値が低い可能性が示唆されます。
出来れば今後実験し明らかにしたいと思います。

 

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