糖質制限の危険性を客観的に考えてみる

糖質制限の危険性が話題になっています。
糖質制限の第一人者と言われる方が62歳で突然心筋梗塞による心不全で亡くなられたため議論になっています。

糖質制限の本質

糖質制限は文字通り糖質を制限することですが、糖質は栄養素としては血糖値を上げるだけです。低血糖にさえならなければ、糖質を無理に食べる必要はありません。そして人間には糖質を食べなくても低血糖にならない仕組みが備わっているため問題にはなりません。議論はこれで終わりですが、糖質制限を脂質の問題にすり替えて、糖質制限そのものを問題があるように装っているようです。そのことを詳しく説明してみます。極力客観的に説明したつもりですが、客観性が足らなければ申し訳ありません。一意見として解釈して下さい。
テレビではここぞとばかりに糖質制限が危険だと論じている番組も見受けられますが、とても客観的とは言えない構成です。では何故糖質制限を攻撃するかと言えば、糖質制限されると困る人達がスポンサーにいることが推察されます。糖質制限によって困っているか将来困るスポンサーの機嫌をとるために糖質制限を攻撃している可能性が考えられます。ちなみに糖質制限をされて困るのは糖質を売っているパン屋さんやお寿司屋さんなど直接糖質を扱う業種だけでなく、製薬会社も困ります。何故なら糖質制限すると様々な病気が治療の必要が無くなるからです。2型糖尿病は糖質によって上昇した血糖値が下がらなくなる病気です。そもそも血糖値を直接上げることが出来るのは糖質だけなので、糖質を食べなければ下げる必要がないというわかりやすい理屈です。アトピー性皮膚炎やニキビも糖質を控えることにより新しく出来なくなるので、治療の必要が無くなります。これらの治療薬を販売している製薬会社は糖質制限されては困るようです。

テレビ局がどのスポンサーのために糖質制限を攻撃しているのかはわかりませんし、認めないとは思います。

糖質制限を否定的に報道している番組は言いがかりに近い論理展開がなされています。糖質制限をすると脂肪が多くなるからトラブルを起こすという論理です。百歩譲ってそれが本当だとしても、糖質制限が問題なのではありません。糖質制限の仕方の問題です。糖質制限する際には脂質にも気をつけて下さいねという報道であるべきです。糖質制限そのものを攻撃するのは、糖質制限されては困るからだと思います。

糖質の本当の姿を知っている人にとっては何でもないことですが、糖質のことをまだ良く知らない人は動揺してしまいがちです。そしてテレビで報道されると正しいことだと錯覚される風潮があるため、まずテレビ局が報道する目的を書きました。これから客観的に考えてみます。

糖質回避

一般的には糖質制限と言われていますが、私は糖質回避という言葉を提唱しています。制限速度という言葉のように制限は人に限度を制されるものです。人に食べる物を制限されるのは私の考え方にあいません。

自らの意思で糖質を避けるという糖質回避という言葉が適切だと思います。制限してもらわないと糖質を自分の意思で回避出来ない人は、糖質制限という考え方で良いと思います。

糖質制限と心筋梗塞

一言で言えば糖質制限と心筋梗塞は直接関係はないと思います。その理由を書きます。更に安全に食生活を楽しむための糖質制限(糖質回避)の際の注意点も書いておきます。

糖質制限(私の提唱する糖質回避)とは血糖値を上げる働きしか無い糖質を控えるという食事法です。糖質制限で問題になるとすれば、血糖値が上がらないことによる低血糖です。糖質制限に否定的な人は脳細胞がブドウ糖しか使えないため、ブドウ糖の元となる糖質が必要だという意見です。血糖値が下がると命に関わるのは事実です。しかし糖質からブドウ糖を無理にとらなくても血糖値が下がればタンパク質からブドウ糖を作り出せるため、無理に糖質を食べる必要はありません。実際には脳細胞はブドウ糖以外に脂肪やタンパク質から作り出すケトン体も使うことが出来ます。

糖質制限により起こり得ることは血糖値が上昇しないことです。必要以上に血糖値が上昇することは、ブドウ糖がタンパク質に結合してしまう糖化産物を生じます。この糖化産物が血管障害や神経細胞を障害するようですから血糖値は低いに越したことはありません。血糖値が上昇することで害はあってもメリットは無いはずですから、糖質を食べないこと自体は問題にはなりません。

心筋梗塞は心臓に栄養を運ぶ血管が詰まることで心臓の栄養が足らなくなる疾患です。血糖値が上がることで血管が詰まることはあっても、血糖値が上がらないことで血管が詰まる病態は考えられません。糖質制限自体は心筋梗塞には関係ありません。

心筋梗塞の原因である血管の閉塞の原因を考えてみます。多くは血管内にたまる脂肪が問題となるようです。ということは糖質制限を行う際に、必要以上に脂肪に偏った食生活になることは心筋梗塞の原因となり得ると思います。糖質制限が問題なのではなく、糖質制限の仕方に問題がある可能性は確かにあります。事実脂肪が多い食事をさせた動物実験では心筋梗塞など血管障害を引き起こす可能性は指摘されています。またタンパク質においても動物性タンパク質を多く食べると動脈硬化が進むという報告があるようです。植物性タンパク質では動脈硬化が進まないそうです。元の論文を読んではいませんが、動物性タンパク質が原因かそれに付随する動物性の脂肪が問題なのかは定かではありません。

亡くなられた方がどのような食生活をされていたかは定かではありませんが、もし脂肪分の多い食事をされていたのであればその食事が原因の可能性は確かにあります。糖質だけでなく脂肪分も控えておられたのであれば、糖質制限前の食生活の影響が血管内に残っていた可能性があります。もしかしたら動物性タンパク質を食べる量が多く動脈硬化が影響があった可能性は否定出来ません。

糖質制限は今の所糖質だけを制限すれば良いと考えられていますが、長期間安全に行うためには植物性タンパク質を中心に脂肪分はある程度控え目(脂肪分を多めに食べる実験で心筋梗塞が増えたという結果は確か40%か60%を脂肪として食べる実験でした)にする方が無難だと思います。データに基づくわけではありませんが、私の感覚では食べる量の20%程度の脂肪であれば問題ないのではないかと思います。

糖質制限の目的によって食べ方は異なります。ダイエットが目的であれば糖質依存を抜けるだけで簡単に目的は達成出来るでしょう。糖質依存を抜け出す短期間であれば、糖質を控えるだけでタンパク質や脂質、何を食べても構わないと思います。万全を期すのであれば、植物性タンパク質を中心に脂肪も食べ過ぎないようにすると良いと思います。そして一度糖質依存から抜け出せば、再び糖質依存に陥らない範囲で、糖質を食べることすら問題はありません。長期間糖質制限を続けるのであれば万全を期し、植物性タンパク質を中心に脂肪も食べ過ぎないようにすると良いと思います。

糖質制限・糖質回避でお腹が空かなくなる理由

一般的には糖質制限、私の提唱する糖質回避をしていると次第にお腹がすかなくなります。
空腹に慣れてくるから耐性ができてお腹がすかなくなると考える方もおられますが、簡単に言えば糖質依存から抜け出したため、糖質依存の禁断症状がなくなっただけのことです。
そもそもお腹がすくのが糖質依存の禁断症状であって、本来の空腹感は空腹を我慢してピークをこえた後の軽い空腹感のみです。

人類の進化の歴史からみれば現代ほど食べ物に恵まれた時代はありません。
農耕開始以前は、食べるものに困っているのが当たり前です。
お腹がすいて仕方がない状態だと、食料を探すこともままなりません。
空腹感に悩まされるようになったのは農耕によって糖質がいつでも手に入るようになってからのことです(参考文献:炭水化物が人類を滅ぼす)。

血糖値の観点からみるとお腹が空くのは血糖値が下がるからですが、糖質を食べ過ぎなければ血糖値が下がり過ぎることはありません。糖質を食べ過ぎた結果血糖値が急上昇し、それに反応してインスリンを使って血糖値を下げます。糖質依存のためいつも糖質を食べ過ぎることを見越して余分にインスリンを分泌するため、血糖値が下がり過ぎます。糖質切れの状態となり、身体は糖質を求めるのです。余分にインスリンを分泌してしまうのが糖質依存の症状です。そもそも糖質回避をしていると血糖値が上昇しなくなるのでインスリンが必要なくのるため、余分にインスリンを分泌してしまうことがなくなります。結果として大してお腹が空かなくなります。

この理屈がわかっていると、糖質回避を成功するためには、まず糖質依存を抜け出すことを目指せば良いことがわかります。
また糖質回避をしていても糖質を再び食べ始めてしまって止まらなくなるのも糖質依存の概念に照らし合わせれば簡単に理解出来ます。糖質を食べたことで糖質依存に再び陥ってしまったのです。

糖質依存の問題が非常に難しいのは、糖質を主食として食べるのが子供の頃から当たり前で、依存に陥っているという感覚がないことです。糖質依存の禁断症状にも関わらず、お腹がすくのが当たり前で育っているのですから理解するのが非常に困難です。そして多くの人が糖質依存に陥っているので、認識するのも難しいのが現実です。
幸い糖質は麻薬ほどの依存性はなさそうです(砂糖にはかなりの依存性がありそうですが)ので糖質依存の知識を身につけることで、上手に糖質と付き合うことが出来ます。

ちなみに糖質を少量食べると余計お腹が空く理由のも糖質依存の一症状です。

これらのことから糖質回避の一つの目安がお腹が空かなくなることだということがわかります。つまり糖質依存から抜け出すことを目標とすると良いという話です。
一度糖質依存から抜け出すことが出来れば糖質に対する執着がなくなりますので、糖質を食べ過ぎる心配もなくなります。

お腹が空かなくなることを目標に糖質回避を試してみてください。

アクセルを踏みながらブレーキがきかない話

今回は一つの例え話です。
例え話とはわかりにくい物事を比喩を使って理解しやすくする手法です。

車を運転中にアクセルを踏みながらブレーキを踏んで止まらない!と困っていればあきれることでしょう。運転手が咄嗟のことで焦ってしまってアクセルとブレーキを踏みながら止まらないと叫んでいても、第三者はあきれることでしょう。本人は冷静な判断ができず両方踏んでいても、アクセルを踏んでいる意識が欠落したままブレーキを踏んでいると、混乱してしまうようです。客観的に考えればアクセルとブレーキを踏んでいれば止まらないことは簡単にわかりますが、当事者は思い込んでいればわからないのかもしれません。
幸い現実の車の運転では右足でアクセルを踏み、同じ右足でブレーキも踏むように運転するので、アクセルを踏みながらブレーキを踏むためには普通使わない左足も使うことになるため、通常ではアクセルとブレーキ両方を踏むことはできません。
通常は起こらないことでも例え話として想像してみると、車が止まるわけがないことが容易に理解できます。いくらブレーキが強力だとしてもアクセル全開だと簡単には止まらないのは当たり前です。車が止まるためにはまずアクセルを緩めた上で、ブレーキを踏むのが常識です。

アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギーや肥満治療、2型糖尿病ではこの常識から外れた、アクセルを踏みがら(糖質を食べながら)ブレーキを工夫(様々な治療を施す)して止まらないといっている状態です。これらの疾患が糖質を控えることで改善する訳ですから、原因は糖質の食べ過ぎのようです。まだこアクセルを踏みながらブレーキを踏んでいるようなものだということを理解できていない人が多いだけのことです。少なくとも20年もすれば、今の治療法を呆れながら振り返る時代がくるでしょう。

アレルギーの発症機序はまだ不明ですが、糖質の許容量をこえた人が発症することが示唆されています。その証拠に糖質を完全にゼロにしなくてもある程度回避することで、薬を使うことなく症状が消失します。糖質が一因でなければ説明のつかない現象です。少なくともアトピー性皮膚炎は糖質回避振り返り法にて治すことができます。ステロイド剤を使っても次々赤みが沸き上がるのは、糖質を食べすぎているからです。正にアクセルを踏みながらブレーキを踏んでも止まらないと困っている状態です。
肥満の方の多くは糖質依存によって脳が糖質に騙され、糖質を食べすぎた結果起こるだけです(ちなみに糖質依存・糖質中毒の禁断症状を多くの方が経験されています)。糖質回避により糖質依存から抜け出せば体重の自己コントロールは容易です。ダイエットに失敗するのは糖質依存から抜け出せないか、一度成功しても体が脂肪が減ったことを飢餓状態と勘違いしてしまうので食欲が増進し、再び糖質依存に陥ってしまうからです。糖質を避けていればリバウンドも起こりません。糖質を避ける以外のダイエット法はブレーキの工夫でしかありません。様々なブレーキが考えられていますが、根本原因である糖質を控えるというアクセルを緩めずにブレーキを工夫しても意味がありません。20年もすればダイエットという概念はなくなるのではないかと思います。何故なら糖質を食べれば太るし、食べなければ痩せる。それだけのことだからです。今のところ太っている人は自制心がないと誤解されていますが、糖質依存に陥っているだけのことです。これからは糖質を避ける知恵を知らないんだと思われる時代が来ると思います。
2型糖尿病は血糖値が下がらなくなる病気ですが、そもそも血糖値の上昇はタンパク質・脂質・糖質のうち、糖質のみ引き起こすことができます。タンパク質・脂質は食べたからといって直接血糖値を押し上げることはありません(不足した場合にはブドウ糖を作り出すことはあります。そのため糖質を無理に取らなくてもブドウ糖の血中濃度である血糖値は維持されます。)。その糖質を控えることで血糖値が上昇しなくなります。上昇しなくなれば下げる必要がないので自然と2型糖尿病は治るという簡単な話です。(実例:2型糖尿病が薬無しで治りました)糖質を避けるように指導しないまま治療を行っている医師が、透析や失明をしてしまった患者さんから訴えられる時代が来ると私は考えています。

アレルギーも肥満も2型糖尿病も治らないと考えられているのは、糖質を同じように食べているからです。
アクセルを緩めることなくブレーキを工夫することに意味がありません。
車の運転であればまずアクセルを緩め、必要に応じてエンジンブレーキだけで良いのかフットブレーキを踏むのか、それでも駄目ならサイドブレーキも使うのかという歩合にブレーキを工夫するはずです。
病気を治したいのであれば、まずアクセルを緩めるのと同じように糖質の量を減らしてみることです。

炭水化物を食べる量を0にする必要はありません。
糖質を減らす目安はアレルギーを治すことが目的であれば、症状がでなくなる程度まで減らします。肥満を治すことが目的であれば体重を目安に減らします。もう一つの目安が糖質依存から抜け出すことです。糖質依存から抜け出せば禁断症状である強い空腹感に悩まされることがなくなります。長時間空腹を我慢していると感じるピークを越えた軽度の空腹感しか感じなくなります。強い空腹感を感じなくなれば、体重を維持するのは難しいことではありません。
2型糖尿病では血糖値を目安に糖質を減らすとよいと思います。2型糖尿病でも糖質依存から抜け出すことで、コントロールが容易になります。
まだアクセルを踏みながら(糖質を食べながら)ブレーキを踏んで(治療で悩んで)いませんか?

アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤の役割

アトピー性皮膚炎の特効薬のように考えられているステロイド剤ですが、ただの対症療法薬です。アトピー性皮膚炎が治る時代となった今ではその役割を終えつつあります(参考:アトピー性皮膚炎の治し方 糖質回避・振り返り法)。
これまでは二度と症状が出なくなる根治薬が無かったため、対症療法ではありますがステロイド剤を仕方なく使い続けていました。
20世紀にはステロイド剤が最善の治療法で、いわばステロイド剤が治療の主役でした。これからは脇役でしかなくなります
21世紀には糖質回避によりアトピー性皮膚炎は治る病気となりました。振り返り法により自己コントロールすることの出来る病気、あるいは体質だとわかりました。

ステロイド剤はリセットボタン

糖質回避をすれば症状は出なくなりますが、糖質を食べ過ぎた結果アトピー性皮膚炎が増悪することがあります。増悪した場合には振り返り法により食べ過ぎを見つけ出して次から食べ過ぎないように気をつけると良いのです。しかし一旦悪くなった皮膚の状態のままでは、次の食べ過ぎの判断が難しくなります。そこでステロイド剤を使って皮膚の症状を元の状態に戻すのです。イメージとしては食べ過ぎの影響を消してしまうリセットボタンだと理解するとわかりやすいと思います。
特に一度だけでも食べ過ぎて一旦症状が出てしまうと、ステロイド剤を使わないと1・2週間、場合によっては3週間程度症状が続いてしまいます。症状が出ていると次の食べ過ぎの症状がわかりにくいため、次の症状を確認する目的でステロイドにより食べ過ぎで出た皮膚の症状をリセットするイメージです。

リセット出来ない(症状が消えない)場合

ステロイド剤を使ってリセットしようとしてもリセットできない(症状が消えない)場合、薬を塗る塗る量が足らないかステロイドの強さが足らないかのいずれかです。ステロイドの強さが足らない場合で考えられることはこれまでに起ってしまった炎症が激しすぎるのか、糖質を食べ続けているので次から次に症状が出てくるため抑えきれないのです。更に強いステロイドを使用することと、糖質を更に減らすことを検討してみると良いと思います。

ステロイドでリセットし続けるのか糖質を減らすのかを選ぶ時代

これまではアトピー性皮膚炎の原因が避けられないダニ・ホコリ・汗だと考えられていたので、ステロイド剤で対象療法をするしかありませんでした。避けられないものが原因ですから治らなくても仕方のない病気だと誤解されていたのです。
糖質とダニ・ホコリ・汗の組み合わせで発症することがわかった今となっては、患者さんが自分で選ぶことが出来る時代になりました。
糖質を食べた結果出た症状をステロイドでリセットし続けるのか、糖質を控えることで症状を出ないようにするのかを選べる時代です。(治療しても治らないと誤解するのはアクセルを踏みながらブレーキが効かないと考えるようなものです)

アトピー性皮膚炎は治すことの出来ない病気から、自己調節できる病気へと変わりました。
治療という積極的なことをしなくても、糖質を避けるという知恵だけでアトピー性皮膚炎が失くなる時代へと時代が変わりました。

アトピー性皮膚炎の治し方 糖質回避・振り返り法

アトピー性皮膚炎とは乳児では2カ月以上、その他では6カ月以上慢性湿疹を繰り返す病気です。
アレルギーの一種とされ、これまでは治らないことが半ば常識とされていました。
治療法はステロイド剤の外用、抗アレルギー剤の内服が一般的です。残念ながら対症療法でしかないため、これらの治療では根治・治癒はしません。塗り続けなければいけませんし、飲み続けなければいけません。一時的な改善が期待できるだけです(参考:アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤の役割)。

ステロイド剤で治療すると確かに赤みはひきますが、しばらくすると再び赤みが出てきます。あたかも赤みがわき上がってくるくるような印象です。何度薬を塗っても繰り返すので治らないと考えられていました。様々な治療薬が模索されていますが、症状を出ない状態に導く根治するような薬は今のところありません。
抗アレルギー剤は痒みを止めてくれます。内服することで痒みを抑えることが出来ます。痒みもわき上がってくるような印象で、飲み薬が切れると痒くなることがあります。薬を飲まないと痒みを繰り返してしまいます。(参考:アトピー性皮膚炎が治らない理由

アトピー性皮膚炎の原因

一言で表せば糖質の取り過ぎです。人によって許容量は異なるようですが、アトピー性皮膚炎を発症している時点で許容量をこえて糖質の摂り過ぎた結果のようです。許容量を毎日こえていれば症状は酷くなりますし、許容量を時々こえるのであれば時折赤くなる程度です。

現在アレルギーと考えられている疾患は、各組織に対する自己免疫疾患ではないかという仮説を立てています。皮膚に対する自己免疫疾患がアトピー性皮膚炎で、粘膜に対する自己免疫を生じると花粉症を発症し、気管支に対する自己免疫だと気管支喘息を発症するようです。そして自己免疫性疾患の元となる免疫異常は糖質の取り過ぎが引き起こしているようです。
アトピー性皮膚炎や花粉症などで糖質回避により治癒する人がおられます。糖質回避により改善するアレルギーを自己免疫性疾患の一種ととらえ、他の自己免疫性疾患にも有効だとの仮説を立てて患者さんに実践してもらったところ、2つの自己免疫性疾患で治癒しました。アレルギーが自己免疫性疾患の一種である事を示唆する証拠です。

参考:血糖値と糖化産物とアトピー性皮膚炎(仮説)

現実に糖質を控えることで治癒する方が何人もおられるので、アトピー性皮膚炎の原因が糖質の取り過ぎであることは間違いないと思います。

アトピー性皮膚炎の悪化因子

一部の人達はダニ・ホコリ・汗が原因だと考えておられるようですが、残念ながらその考え方は間違っています。何故ならダニ・ホコリ・汗を取り除かなくても、糖質を控えるだけで改善するからです。

逆にダニ・ホコリ・汗が原因と仮定すれば、いくら糖質を控えたところで原因であるダニ・ホコリ・汗を取り除かない限り改善しないはずです。ダニ・ホコリ・汗にさらされなければ悪化しないはずですが、現実には糖質をとりすぎると数時間で痒みを生じ、翌日には赤みが出てきます。このことからダニ・ホコリ・汗が原因ではないことの状況証拠だとわかります。
かといってダニ・ホコリ・汗がアトピー性皮膚炎に無関係な訳ではありません。悪化因子として作用するようです。皮膚に対する自己免疫により炎症を起こした状態で、ダニやホコリや汗が付着することで感作され、再びダニやホコリや汗に曝露されると症状が悪化してしまうのです。皮膚炎の状態が悪ければ悪い程、血液検査でアレルギーの度合いを示すダニやホコリのIgEの値が高くなります。この数値が高いことをアレルギーが酷いと誤解する人もいますが、皮膚炎が悪化しダニ・ホコリに触れて免疫反応が起こった結果を見ているに過ぎません。皮膚の状態に比例してダニやホコリのIgEの数値が高くなるだけですから、その検査をわざわざする意味は乏しいと思います。

実際には糖質とダニ・ホコリ・汗の組み合わせで悪化するようです。夏症状が悪くなる人は汗が悪化因子であり、冬症状が悪くなる人はダニ・ホコリが悪化因子のようです。悪化因子が季節により増減するので、糖質を食べる量が同じでも季節によってアトピー性皮膚炎が悪化するようです。逆に考えると、アトピー性皮膚炎の発症に関する糖質の許容量は季節によって変動するようです。

アトピー性皮膚炎の治し方

アトピー性皮膚炎の治し方は一言で書けば、アトピー性皮膚炎の症状が出なくなるまで糖質を減らすことです。糖尿病や腎疾患、肝疾患などでタンパク質制限をする必要がなければ、糖質をゼロにしてしまえばほとんどの方が治ってしまうと思います。いきなりゼロにしなくても半分にしてみるなどを試してみると良いと思います。糖質・炭水化物をやめることなど出来ないという方は、もしかしたら糖質依存に陥っているのかもしれません。糖質依存の観点から1食ずつ食べないように工夫されるのがお勧めです。
後は糖質の振り返り法を実践することで微調整が可能です。

アトピー性皮膚炎の症状は糖質を食べ過ぎ皮膚に炎症が起きた結果ですから、糖質を控えても既に出た症状自体は改善しません。食べ過ぎた結果出た赤みを抑えるのはステロイド剤が得意で、痒みを抑えるのは抗アレルギー剤が得意です。これらを使いながら、新たな症状を発症しないようにするとアトピー性皮膚炎は治ります。

アトピー性皮膚炎の発症には一定量以上の糖質を食べることが関与しているようです。言い換えるとアトピー性皮膚炎でも食べても大丈夫な許容量が人によってそれぞれあるようです。許容量以内であれば食べても大丈夫なので、自分の許容量を見極めることが大切です。許容量さえ見極めてしまえば、症状が出ることを予想することも出来るようになります。
これだけ食べてしまったら痒くなる、これだけ食べてしまったら翌日赤くなるというように予想できるようになるのです。予想出来るようになれば、次の段階に進むことができます。痒くなることが前もってわかるようになるので、痒みを止める抗アレルギー剤を飲むことで痒くなることを予防することが出来ます。赤みが出るほどの量を食べてしまい、いつも赤くなる場所が決まっていれば前もってステロイドを塗ることで発症を予防することができます。

糖質回避をしていても症状が悪化してしまうことがあります。その時は振り返り法での微調節がオススメです。糖質を食べ過ぎると数時間で痒みを生じ、翌日に赤みが出ます。症状が出た時点で振り返ってみて許容量をこえていないか食べ過ぎをチェックします。食べ過ぎに思い当たることがあれば次から食べ過ぎないように気をつけてみることで症状の再発を予防出来ます。食べ過ぎに思い当たることが無ければスルーして次の症状に備えましょう。

糖質の許容量を知ることと、振り返り法によりアトピー性皮膚炎は自己コントロール出来る疾患になりました。まだ知らない人が多いので周りの人達にも教えてあげてください。
まだ糖質を同じように食べながらアトピー性皮膚炎の治療をしても治らないと困っている人はアクセルを踏みながらブレーキがきかないと言っているようなものです。このことも含めて周りの人たちに教えてあげてください

糖質食べ過ぎのメッセージがあるって本当!?

糖質食べ過ぎを知らせる身体からのメッセージがあるとしたら信じますか?

一言で言えば解釈の問題です。身体の不調をメッセージとして解釈出来るかどうかということです。身体はSOSのメッセージを出しているのにこれまで誰も気付くことが出来なかったようです。糖質食べ過ぎのメッセージとは、どういう意味か説明していきましょう。

糖質を避ける糖質回避教を提案していますが、糖質回避で改善する病気が多数あります(参考:糖質回避での病気の改善率)。例えば各種アレルギーやニキビなどです。糖質を避けるだけで改善するということは、何らかの理由で糖質が原因であると考えるのが妥当だと思います。

糖質を食べ過ぎることで生じる症状を改善するためには、糖質を控えることが合理的めす。逆に考えると糖質を食べ過ぎたから症状が出たとも解釈できます。つまり糖質の食べ過ぎによる症状は、糖質の食べ過ぎを知らせてくれていると解釈することが出来ます。糖質によって身体がこれ以上障害を受けないために、身体がSOSのメッセージを発してくれていたようです。ただ身体からのメッセージを誰にも受け取る知識がなかったので対策を立てることが出来ませんでした。今後は身体がメッセージとして出したSOSを消すために、糖質を控えることが一番だと思います。

肥満や各種アレルギー、2型糖尿病高血圧など糖質が原因の可能性がある病気全てが身体が出したSOSだと解釈すると糖質を控えるきっかけになると思います。

身体からのメッセージを受け取ってみませんか?

糖質は人類の敵か味方か、それとも・・

糖質は人類の敵?

糖質の害はいくつかわかっています。
少なくとも食べ過ぎると誰にでも肥満という問題が起こりえることは明らかです。

人によっては2型糖尿病を発症してしまったり、高血圧になってしまいます。
まだ疑いの段階ですが、各種アレルギーやニキビ、イボ、ヘルペスなどの慢性感染症の再発する可能性が考えられます。

では糖質は人類の敵なのでしょうか?

糖質が人類の味方だった時代

そもそも何故人類はこれだけ糖質を食べるようになったのでしょう。

少なくとも明らかな害がわかるまで、糖質は人類の味方でした。
少なくとも人類がこれだけ発展することができたのは間違いなく糖質のおかげです。
何故なら食料の確保が動物にとって一番の問題だからです。動物が多少の変動があっても一定数で大きく数が増えないのは、確保できる食料に依存して動物の個体数が決まるからです。動物にとって一番の問題である食料の確保が糖質の栽培のおかげで簡単にできるようになりました。他の動物から見れば食料を自分たちで増やすことのできる魔法のような行為かもしれません。人類は食料の確保のために糖質を栽培することで発展しました。

そして人類が糖質を重宝する理由に書きましたが以下の理由から食料の確保から一歩進んで、好んで食べるようになりました。人類は好んで糖質を増やして食べたのです。

糖質が広まった理由

何故これほどまでに糖質が広まったのでしょうか?
その答えは人類の進化・発展の歴史にあります。
約1万年ほど前に人類は栽培という知恵を獲得し、農耕が始まりました。
そして急速に広まりました。

  • 増やすことが簡単だった。1年で数十倍の収穫を得ることができる。
  • 保存ができた
  • 美味だった
  • 依存性があった

人類が初めて自ら食料を増やして確保する知恵から、糖質は広まり始めました。
品種改良という知恵も相まって、収穫量を増やすことで食料が増えました。
そのおかげで人類の個体数が増えることができました。つまり人口が増えて発展したのです。
増えた人類の食料を確保するために更に開墾することで栽培面積を広げていきました。
糖質には依存性があったため一度依存になるほど口にしてしまうと、強い空腹感という禁断症状のため糖質を何とかして手に入れようと努力することも、農耕を盛んにし人類の発展に寄与した可能性が考えられます。

そして先祖代々当たり前に糖質を食べていたから、現代においても疑いなく食べているだけのようです。
確かに美味しい上にいつの間にか糖質依存に陥っていたのでわざわざやめようという人もいませんでした。江部洋一郎先生が提唱され江部康二先生が広められるまで、糖質には棘ともいえる欠点があることを誰も疑わなかったのです。
糖質は不足して食糧難で困ることはあっても食べ過ぎても太るくらいで、大した害はないと思っていましたから仕方のないことです。

糖質の正体

糖質は人類の発展には間違いなく多大なる貢献をしています。
その糖質の果たしてくれた役割を否定するつもりはありません。
しかし食べ過ぎることに害があるのも間違いのない事実です。

糖質は人類の仲間!ただし…

では糖質はどのように解釈すればよいのでしょうか?
私は薬のようなものだと思います。
薬は適量であれば薬として働きますが、どんな薬でも量を間違えて取りすぎると毒になってしまいます。時には命を落とすこともあるでしょう。
糖質もそのようなものだと思います。

適量を楽しむことには全く問題はありませんが、薬と同様に大量摂取は危険です。
正に医療用麻薬や依存性のある薬のようなものです。
適量であれば抜群の効果を得ることができますが、依存状態に陥ると自己抑制ができなくなってしまいます。

適量を楽しむのが糖質に対する適切な楽しみ方だと思います。

そこで考え方としては糖質回避教の考え方です。
糖質を毒として忌み嫌うという忌避するわけではなく、避けられるときは避け、時に楽しむというとらえ方が私は適切だと思います。

糖質回避教という考え方はいかがですか?
糖質はかつては味方でした。しかし敵ではないものの、適切に付き合わないと人類に害をもたらします。
糖質は人類にとって、仲間だと思います。
しかし取りすぎに気を付けないといけない、裏切る可能性のある油断できない仲間なのだと思います。
気を抜くと裏切って体に害を引き起こすので、取りすぎに気を抜かないように気を付けましょう。

糖質の正体を知ることで人生の変わる人達

今まで知らなかった糖質の正体を知ることで人生が変わる人達がいます。
私も糖質の正体を知ることで人生が変わった一人です。

私の人生は変わった

糖質に対する考え方が変わったのは江部先生の書籍夏井先生の書籍を読んでからです。糖質の本当の姿・正体を知ったと表現するのが適切かも知れません。本を読むまでの私はダイエットにはカロリーを減らすと良いと信じていましたので、単純に食事の量、特に炭水化物を食べる量を減らしていました。これらの本により、当たり前だと思っていた炭水化物を無理に食べる必要が無く、簡単に痩せることが出来るという内容に感化され実践してみました。

すると確かに炭水化物を減らしていた際には苦しかったダイエットが、炭水化物をやめれば何の苦しみも、なくなりました。何しろ食べるものを選ぶだけで、我慢の必要が無いからです。

この時人は正しい考え方を知るだけで、生き方を変えるほど進化出来ることを知り、本当に驚きました。

糖質依存に気付いた

ここで考えました。何故だろう?少し食べるよりも全く食べない方が楽なのは常識で考えるとおかしい。そこで思い至ったのが糖質依存の考え方です。参考文献:物快楽物質ドーパミンの正体を読んで、依存の診断基準を満たすかどうか確認してみました。まさかと思って確認してみますと、私は依存の診基準を満たしていました。依存の一症状で糖質を少し食べると余計食べたくなるので、食べるのを我慢する度合いが強くなるため精神的な負担が増すのです。そもそも食べなければ少しの精神的な負担で済むのです。何より驚いたのは糖質依存の禁断症状があることです。禁断症状とは強い空腹感のことです。禁断症状の証拠に空腹感をしばらく我慢していると、ピークをこえるように空腹感がおさまることです。禁断症状でなければ、食事をしないのに空腹感がおさまる説明がつきません。何より糖質を食べなり糖質依存を抜け出せば、強い空腹感が無くなることが一番の証拠です。糖質依存を抜ければピークをこえた後の空腹感しか感じなくなります。

糖質の害に気付いた

今の私の頭の中では、糖質には様々な害があることを疑っています。2型糖尿病・肥満のように間違いないと確信しているものから、高血圧のようにかなり疑わしいと考えているものまであります。また別の角度から見てみますと、糖質回避により各種アレルギーが改善しています。このことを素直に合理的に考えれば、糖質がアレルギーの原因であることが疑われます。またニキビが治るという人もいることから、一つの理屈で考えると糖質から生じる糖化産物がが免疫に働きかけ、一部の免疫を働かせ過ぎる(余計なスイッチを入れる)とアレルギー、一部の免疫を働かないようにする(必要なスイッチを切ってしまう)とニキビ尋常性疣贅(イボ)、ヘルペスなどの慢性感染症を引き起こすのではないかと思います。

糖質回避教という考え方

三大栄養素といわれる炭水化物(糖質+食物繊維)、脂質、たんぱく質の中で血糖値を直接上げるのは糖質だけです。血糖値が下がった場合にはたんぱく質からブドウ糖を作り出すことで血糖値は維持できます。つまり血糖値はタンパク質を食べてさえいれば維持できるはずです。その証拠に肉食動物であるライオンや虎などは肉しか食べませんが、血糖値は維持されています(参考文献:炭水化物が人類を滅ぼす)。一説によると人類の歴史の中で肉食だった時期もあるそうなので理論上問題ないはずです。
糖質はブドウ糖を供給するだけで、糖質を食べなくてもブドウ糖はタンパク質から供給できるので必ずしも糖質として食べる必要はありません。(人類が糖質を当たり前に食べている理由はこちら。)

当たり前に食べている糖質を控えるという選択肢を提案する糖質回避教という論理的宗教の考え方を提案しています。
宗教の特徴は信じるかどうかです。理屈は問題ではありません。
論理的宗教には理屈がありますが、信じるかどうかは理屈を抜きにしても問題ありません。
通常の宗教では信じてもらうために奇跡を活用しましたが、論理的宗教では信じてもらうために理屈を活用するだけのことです。

少なくとも1人の2型糖尿病の患者さんの人生は変わりました。

2型糖尿病に関しては、頻回の血糖値の上昇に膵臓が耐え切れなくなって血糖値が下がらなくなる病気なのでそもそも血糖値を上げなければ問題が起こりません。
そこで糖質を取らなければ改善することが論理的に考えられます。
その考え方にお一人ですが賛同していただき、完全糖質回避を実践していただきました。そして2型糖尿病が治療なしで失くなってしまいました
この方は血糖値が高かったので、足の切断や失明や透析の覚悟もされていたそうです。
2型糖尿病ではなくなって何より嬉しかったのは、再び献血ができるようになられたことだそうです。この方の人生は明らかに変わりました。再び大量に糖質を食べる生活に戻らない限り、糖尿病の合併症の心配をする必要はないのですから。

様々な病気が改善した方が大勢おられます。
糖質を完全回避することで症状が完全におさまる人もおられます。
何年も悩んでいた病気を失くすというご利益をもたらしてくれる、糖質の正体に対する正しい知識。このことを認識するだけで人生が変わるかもしれません。

もしかしたら、糖質を控えるだけでアレルギーが改善するとしたら?
もしかしたら、糖質を控えるだけでニキビやイボが治るかもしれないとしたら?
もしかしたら、糖質を控えるだけで苦労していたダイエットが簡単にできるとしたら?
これまでの常識を疑うために、もしかしてと考えてみてください。

糖質の正体を本気で考えてみませんか?
糖質は人類の味方か敵なのか、それとも扱い方を間違うと味方にも敵にもなる諸刃の剣のような秘密兵器なのか。
ご自分で考えてみてください。

 

糖質制限の落とし穴

糖質制限の落とし穴を考えてみます。言葉の問題ですが、制限というのは人からなされるものです。他動的な言葉ではないかと思います。自分で決めて選択するのであれば回避だと思います。
糖質制限という考え方だと人が決めた考え方に従うことが言葉の裏に隠されているので、人に決められたことに従うことが嫌になる可能性が秘められています。(余り深く考えない方には何の問題もありません。)

落とし穴とは糖質制限を嫌々行っていると、途中でどうにでもなれ効果により、逃げ出してしまう可能性があるのです(参考文献:スタンフォードの自分を変える教室)。どうにでもなれ効果とは、糖質を食べてはいけない糖質を食べてはいけないと自分自身にプレッシャーをかけていると、ストレスに耐え切れなくなって、どうにでもなれと投げやりになってしまうことです。ストレスから逃げるために、ストレスの元である糖質を食べないということを否定してしまうのです。

このどうにでもなれ効果が、糖質制限を失敗してしまう原因の一つです。

そこで糖質を食べないという意味では同じですが、自分の意思で避けるという意味で糖質回避という考え方を提唱しています。ちょっとした考え方の違いですが、自分の意思で糖質を避けるのでストレスを感じることが少なく、どうにでもなれ効果を避けることができる可能性が高いと思います。

もう一つの落とし穴は、糖質依存の考え方を知らない場合です。強い空腹感という禁断症状に耐え切れず糖質制限に失敗してしまうか、少し食べると余計お腹がすく不思議な感覚に耐え切れず糖質制限に失敗してしまうことです。

糖質制限・糖質回避をしばらくしていると糖質依存から抜け出すことが出来ます(抜け出すまでの期間は早い人は3日、通常2・3週間程度で人によっては1カ月以上かかります)。強い空腹感や少し食べると余計お腹が空く感覚を感じることがなくなれば、糖質依存から脱出成功です。糖質依存から抜け出していれば、そこから落とし穴に落ちることはほとんどないと思います。

糖質回避の是非の議論を避けるために糖質回避教という論理的宗教を提案しています。

糖質回避 牛丼の未来予想

様々な観点から糖質回避を提案しています。様々な観点とは例えばダイエットです。ダイエットには糖質回避以外の方法を考える必要はなさそうです。糖質回避で痩せることが出来なければ、少し歩く程度でも運動を加えれば痩せることが出来ると思います。他にも2型糖尿病やアレルギーなど糖質が引き起こしていると疑わしい病気が多数ありますので、糖質は避けると良いと思います。

糖質回避の具体的な方法に書いていますが、御飯を豆腐に置き換えるのが簡単です。私のマイブームは、おかずはそのままに御飯のかわりに、醤油をかけていない豆腐をおかずの塩気で食べることです。

今回は糖質回避が当たり前になる未来の牛丼屋さんのことを予想してみたいと思います。御飯はハレの日の食べ物として残るとは思いますが、日頃から糖質を主食として食べる食生活は無くなると思います。

未来予想は現時点では一部牛丼屋さんが提供をはじめている御飯の代わりに豆腐の上に牛丼の具をのせるというスタイルです。まだ糖質回避が主流ではないので、際物扱いですが豆腐牛丼は糖質回避の観点からは理想的な食べ物だと思います。

糖質回避の未来予想の中では、既に売り出されているだけに一番広まるのが早いかも知れません。

現時点で簡単に糖質回避するなら、牛皿を持ち帰りにして豆腐を買って家で豆腐牛丼にして食べると良いかも知れません。牛丼の具は冷凍でも売っているので、豆腐を用意すれば手間をかけず豆腐牛丼が手軽に家で楽しむことが出来ると思います。

いつ頃豆腐牛丼が主流となるのか楽しみにみていましょう。