糖質とタバコの共通点

糖質とタバコには共通点があります。
糖質やタバコを楽しまれている方にとっては受け入れることが難しいかもしれない共通点です。

共通点はいくつかあります。

  • 生きる上で必ずしも摂取する必要がない
  • 依存性がある
  • 取りすぎると身体に害がある

実はタバコは健康に害がわかるまではむしろ推奨されていました。国には税金が入るし一部では結核になりにくいとして推奨していたのです。タバコを長期間吸うことで様々な病気を引き起こすことがわかってからは、禁煙が叫ばれるようになりました。タバコを吸ったとしても必ずしも病気になるわけではありませんが、長年のタバコの蓄積によって病気になる確率が上がるのは確かなようです。必ず病気になるわけではないことが、タバコを楽しんでいる人達にとって、なかなかやめられない理由の一つのようです。一定のタバコを吸うことで必ず病気になるのであれば、タバコを吸う人はかなり減るのではないかと思います。

糖質は栄養としての意味は大してありません。消化吸収されても血糖値を上げるだけなので、無理に食べる必要はありません。糖質を食べないことで血糖値が下がればタンパク質から作り出します。つまり代わりになるものがあるということです。人が糖質を好んで食べているのは快楽の追求です。

長年にわたり糖質も健康に対する害がわかりつつあります。糖質回避により改善する病気は恐らく糖質の摂り過ぎが原因で病気を発症しています(参考:糖質回避による病気の改善率)。現時点でわかっている病気の改善率はこちらです。私にも糖質の害の全部は把握できてはいませんが、現時点でわかっているだけでもタバコとは比べようもないくらいの害を及ぼしてるようです。

糖質による病気の場合、糖質を食べ過ぎた結果生じています。糖質を食べ過ぎることで全員が同じ病気を引き起こすのであれば犯人はわかりやすかったのですが、同じものを食べても発症する人と発症しない人が糖質の害をわかりにくくしていました。逆に糖質による病気を発症した人は糖質を控えることで改善が期待できます。慢性蕁麻疹など糖質回避しはじめてから改善するまで時間を要する病気もあるようですが、幸い不可逆的(元に戻らないこと)なことを起こしているわけではなさそうです。

かつては推奨されていたタバコにもかかわらず、健康被害が判明してから扱われ方が180度変わったように、糖質も恐らく扱われ方は180度変わるはずです。アレルギーや生活習慣病(そもそも生活習慣ではなく糖質依存による病気です)の原因なのですから。

少なくともアレルギーや生活習慣病とされている人達の中で病気に悩まれている方にとっては、糖質をやめることを試してみるに値することだと思います。

一方タバコによるニコチン依存と同じように身体に良くないとわかっていてもやめられない糖質依存も厄介な問題です。糖質依存の強い方にとっては糖質を食べないことは想像がつかないそうです。ちょうどニコチン依存が強い方にとって、タバコをやめることが想像つかないことに相当すると思います。

ただこの糖質による害はまだ一部の人達にしか理解されていません。もしかしたら21世紀の医学の最先端かもしれません。アレルギーや生活習慣病、腫瘍性病変、特定の感染症、ある種の精神疾患において糖質回避で改善が期待できるようです。

今はまだ想像がつかないかもしれませんが、糖質がタバコと同じようなものだと理解される時代がいつかくると思います。

そうなると糖質とタバコの相違点は、税金の有無です。
糖質には税金が今のところかけられてはいませんが、今後税金がかけられるような時代かくるかもしれません。

タバコを吸った人が病気になった結果の医療費をタバコを吸わない人が負担することが不公平なように、糖質を食べることで病気になった結果の医療費を糖質を食べない人が負担するのは不公平だという考え方がいつか広まる日がくると私は思います。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。