花粉症は特定の花粉の飛ぶ時期に目や鼻が痒くなり、涙や鼻汁に悩まされる疾患です。俗にアレルギーと言われるカテゴリーに分類される疾患であり、アレルゲンとされる花粉が原因とされています。無数に飛び交う花粉が原因のため、一般的には治すことが出来ないとされています。しかし現実には花粉が根本的な原因という訳ではなさそうです。何故なら花粉が原因であれば、花粉をなくさなければ治るはずがありませんが、現実には食べ方一つで治る場合があるからです。そのことを書いていきたいと思います。
普通の医者は先日書いた落とし穴に落ちているので、食べ方で治すという発想には辿り着けません。ダメ元で試してみてもらうという方に最適な方法だと思います。
目や鼻に対する自己免疫反応
花粉は原因ではなく悪化因子です。原因は目や鼻の粘膜に対する自己免疫疾患です。目や鼻の粘膜に対して本来なら自分の身体ですから働いてはいけない免疫機能(細菌やウイルス・寄生虫など体内に入り込む異物を排除する仕組み)が誤作動を起こして攻撃することで発症してしまいます。一年中自己免疫で攻撃しているのですが、特定の花粉に対して感作が起こることで症状が激化してしまいます。
花粉症になる人とならない人の違いは目や鼻の粘膜に対する自己免疫反応が起こっているか起こっていないかです。更に自己免疫反応が起こっていたとしても、特定の花粉に対する感作が起こっていなければ発症しなくて済むようです。スギ、ヒノキの花粉症の方が多いのは、単純に花粉の飛散量が多いため吸い込む量が多く、感作されやすいのでしょう。他の花粉症の方が少ないのは花粉の飛散量が少なく感作されにくいからだと思います。稀な花粉症の方は偶然にもご自身の免疫機能と花粉の抗原性が噛み合ってしまった結果のようです。あるいは特定の花粉を多く吸い込む生活環境が影響しているのかもしれません。
花粉症の本当の原因
一言で言えば糖質の食べ方です。糖質とは消化され糖として吸収されるものの総称です。米や小麦など俗に炭水化物といわれるものに加え、お菓子や果物などのことです。糖質を食べ過ぎることで発症するようです。
アトピー性皮膚炎はオカズから食べるようにするだけで治る人達がいるため恐らく花粉症も、食べ方を工夫するだけで治る可能性があります。
先に糖質が原因と書きましたが、正確には糖質の食べ方が問題です。
- 炭水化物だけ食べている
- 食事の前後にお菓子や果物を食べている
- 間食に糖質を一度にたくさん食べている
この3つに当てはまる食べ方をしている人は血糖値の上がりやすい食べ方になっています。私が考える花粉症の原因は血糖値の上がりやすい食べ方です。実際に血糖値が上がることで花粉症を発症するのか、実際には血糖値は上がらないものの血糖値の上がりやすい食べ方に反応して分泌されたインスリンによって花粉症を発症するのかはまだわかりません。近いうちにある患者さんにご協力頂いてリブレを装着してもらって解明してみたいと思います。
実際に血糖値が上がっているかいないかは別にして、血糖値の上がりやすい食べ方が花粉症の原因のようです。
食べ方毎の対策
いずれかの食べ方に当てはまる方は、食べ方を変えるだけで症状が和らぐことが期待出来ます。これらの食べ方に当てはまる食べ方をされていれば、試しに食べ方を変えてみて下さい。
そして花粉症が改善すれば、このサイトを人に教えてあげてみてください。
残念ながら今のところ食べ方だけで全員治せる訳ではありませんが、食べ方を変えるだけなのにかなりの確率で改善が期待出来ます。
もし以下の食べ方で改善しなければ、ビタミンやミネラル不足の可能性が考えられます。マルチビタミンやミネラルをとることをお勧めします(参考:マルチビタミン&ミネラルの勧め)。
炭水化物だけ食べている
炭水化物だけ食べるとはおにぎりだけやお茶漬けだけ、パンだけ、うどんだけ、カップラーメンだけという食べ方のことです。
血糖値が上がりやすい根拠は私の行った血糖値持続測定器 リブレでの実験です。お茶漬けだけやうどんだけの実験はまだ出来ていませんが、おにぎりだけや食パンだけ、カップラーメンだけは実験済みです。
・おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い
・食パンとたまごサンドイッチの食後血糖値
・カップラーメンと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い
・カップラーメンと牛皿を交互に食べた食後血糖値
基本的に糖質だけで食べないように、何か糖質以外の食べ物と同時に食べることをお勧めします。
コンビニで買う食べ物でお勧めなのはセブンイレブンのこだわりのたまごサンドです。根拠は私や患者さんがこだわりたまごのサンドを食べても血糖値が上がらないこと(参考:患者さんのこだわりたまごのサンドの食後血糖値)と、私の場合3個食べても血糖値が上がらなかったからです(参考:こだわりたまごのサンド3個の食後血糖値)。
食事の前後にお菓子や果物を食べている
糖質と糖質を30分以内に食べると血糖値としては足し算になってしまうようです。少なくともお菓子や果物を食べる際には、食事の前後60分は時間をあけて食べる方が良さそうです。
根拠は以下の実験データです。おにぎりを半分に分けて30分後と60分後に食べてみました。先に食べた物を食事、後で食べた物をお菓子や果物と見なせば、30分以内では同時と変わらず、60分では上がりにくいデータとなっています。
・おにぎりをわけて食べた食後血糖値
間食に糖質を一度にたくさん食べている
間食に糖質を一度にたくさん食べていると、上記の炭水化物だけ食べている場合と同じです。
対策は小分けにするか、糖質以外の物も食べるようにすることです。
糖質を小分けに食べるとは、上記のお菓子や果物を食べる場合と同じ要領で、血糖値は1時間間をあけると足し算にならないようです。つまり一回に食べる量を減らして回数を増やして、1時間毎に少量食べるようにすると血糖値が上がりにくくなります。
もう一つの対策は間食の際にもオカズを用意することです。オカズといっても料理をしてくださいという訳ではなく、チーズやゆで卵、ハムやソーセージ、ナッツ類などタンパク質や脂質を同時に食べることで血糖値の上がりやすい食べ方を避けるということです。間食をお菓子や果物から、チーズやゆで卵、ハムやソーセージ、ナッツ類などタンパク質や脂質だけに置き換えると更に効果的です。
改善しない場合
上記の食べ方で改善しない場合、糖質を食べない生活を試してみて下さい。ただし肝臓病や腎臓病、糖尿病など持病のある方は糖質を控える前に主治医の先生にご相談下さい。
特に持病のない方は、まずは1食主食をやめてオカズだけ食べることをお勧めします。それでも症状が改善しなければ2食あるいは3食ともオカズだけ食べることをお勧めします。
ダメ元でも良ければお試し下さい。少なくとも糖質を控えると死亡率が下がるデータがあるので、長期的な健康は期待出来ます(参考:Lancet 炭水化物の摂取増加で死亡率増加)。