糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的

以前は糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯を書きましたが、今回は糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的を書いてみたいと思います。

医学的な命名であれば一時的高血糖症候群とでもするべきなのかもしれません(実際に一時的高血糖が病気の原因かどうかはまだわかりませんが…。状況証拠からは一時的高血糖が関与しているとしか思えません)。医者に対して情報を伝える目的であれば、一時的高血糖症候群の方が情報が伝わりやすいと思います。あえて糖質一度に食べ過ぎ症候群としたのは、情報を伝えたい相手が医者ではなく患者さんだからです。これまでは病気の治療をするのは医者だけでした。だから医者に情報を伝えることが優先されたのです。医者同士で治療法を吟味・相談し、より良い治療法を模索していたからです。
しかし糖質一度に食べ過ぎ症候群は治療を必ずしも医者がする必要がないのです。そもそも病気を治療するという概念が過去のものとなるかもしれません。食べ方で病気そのものを避けることができるのです。

命名の目的

糖質一度に食べ過ぎ症候群の命名の目的は一言でいえば患者さんに病態・生じる原因を知って欲しいからです。患者さんが糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態を理解してもらうことで自分自身で病気を避けることができるのです。そして糖質一度に食べ過ぎ症候群という命名であれば、原因を名前に埋め込んであるため説明する時点で病気の本質・糖質を一度にたくさん食べ過ぎた結果症状が出たことが伝わります。

糖質一度に食べ過ぎ症候群は食べ方を工夫するだけで改善するのが特徴です。薬は対症療法に過ぎず、一時しのぎにしかなりません。何故なら糖質を一度に食べ過ぎることが原因であれば、原因である糖質を一度に食べ過ぎることを繰り返す限り、何度でも同じ症状を繰り返してしまうのです。治療しても治らないことは、アクセルを踏みながらブレーキを踏んでも止まらないのと同じです。食べ方で悪化してしまうことは医者にとっては致命的です。食べ方を絶えず指導出来ないからです。患者さん自身に「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の概念を理解してもらい、実践してもらうことが最善の策だと思います。医者に理解してもらい、医者から食べ方を広めてもらうよりも、患者さん自身に直接理解してもらうことが、早道だと考えました。そして素早く患者さんに情報を伝達するために情報を圧縮して伝える方法を考えてみました。行き着いたのが「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の言い方で、短時間で病気の原因を伝えるのに適切だと考えています。

補足

患者さんには「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の考え方の理解を深めるために補足を行います。具体的には糖質を一度にたくさん食べ過ぎることが原因であって、総量は問題になりにくいことを伝えるのです。一食でラーメン・チャーハンセットやうどん・おにぎりセットが問題であって、お昼御飯にラーメン・おやつにチャーハン、お昼御飯にうどん・おやつにおにぎりは問題が起きにくいことを伝えるのです(そもそもラーメン一食、うどん一食で許容量をオーバーするため、チャーハンやおにぎりを追加すると大オーバーになる人もいますが…)。

別の言い方をすれば、いつも三食で食べている食事が二食になると一回量が増えるため、悪化します。逆に三食を四食・五食に増やし一回量を減らすようにする方が症状は出にくくなります。

人によって一回に食べても大丈夫な許容量は人によって異なります。少なくとも「糖質一度に食べ過ぎ症候群」を発症している人は、一度に食べ過ぎたのです。自分で食べ過ぎを自覚し、次に一度に食べ過ぎないように気をつけることをお勧めします。

これらのことを全て含ませた意味合いの「糖質一度に食べ過ぎ症候群」という概念です。もし良かったら考えてみて下さい。

 

糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯

糖質一度に食べ過ぎ症候群という疾患の捉え方を提唱しています。今回はその病態に気付いた経緯を書きたいと思います。

糖質を食べると症状が出ることが徐々にわかってきました。アトピー性皮膚炎やニキビなどは食べ過ぎると翌日、早ければ数時間で症状が発症します。身体が出している注意報や警報という考え方も提案しています。

実は糖質一度に食べ過ぎ症候群は誰でも症状は見ているのです。アトピー性皮膚炎の赤みやニキビなどです。ただ単にどのように出るのかを知らないため、糖質を一度にたくさん食べると症状が出るとわからなかったのです。糖質制限の提唱者である江部先生や創傷の消毒をしない方が傷の治りが早いことを提唱された夏井先生のおかげで、アトピー性皮膚炎やニキビに糖質が関係あることがわかりました。糖質回避という考え方を患者さんに提案するようになり患者さんの状態が徐々に改善してきました。ただ当初は糖質は1か0かの二択のように、食べるか食べないかだと考えていました。食べれば出るのは仕方がないと考えていたのです。食べ物が問題であって食べ方が問題だとは思わなかったのです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯

患者さんとお話をしていると悪化した場合、多く食べ過ぎた際に出ることがわかってきました。逆に糖質を0にしていなくても改善している患者さん達も多くおられたのです。むしろ全体量は多く食べていても症状が出ない患者さんがおられたのです。その食べ方を見ていると小分けで食べておられました。
1人は乳児湿疹の患者さんで果物やパン、うどんなどを食べ過ぎると赤くなっていました。しかしご飯(お米)を日頃食べていても症状が出ないのです。不思議に思って聞いてみると聞いてみると1日10回食べておられたのです。起きている間1時間毎に少しずつ食べていることがわかったのです。

その視点で考えてみると、多くの患者さんが一度にたくさん食べた際に発症していることがわかったのです。糖質による疾患は糖質の総量が原因だと考えていたものが、糖質の1回量が原因であることに気付いた瞬間でした。総量に気をつけなければいけないと思い込んでいたものが、1回量を気をつけなければいけないという事実に頭を撃ち抜かれる程の衝撃を受けました。患者さん達が日頃食べ方にどれだけ気をつけていても、一度の糖質の食べ過ぎで症状を引き起こす現実と合致するのです。頭を整理して抽象化して考えてみると、糖質一度に食べ過ぎ症候群という概念に行き着いたのです。

リブレ 血糖値持続測定器

血糖値持続測定器(Free Style リブレ フラッシュグルコースモニタリングシステム)を購入しました。アボットジャパンから2017/1月に発売になりましたが、人気が非常に高く品薄のため入手が5月になりました。

今のところ健康保険の適応はないため使用するためには自費になってしまいます。病院によって価格は異なりますが、恐らくセンサー(14日分)・Readerキットそれぞれが1万円前後の自費診療になると思います。スタートする際には2万円程度になるのではないかと思います。追加の場合にはReaderキットは追加購入する必要がないためセンサー(14日分)のみの追加購入で済みます。

センサー

リブレ センサー 血糖値持続測定器
リブレ センサー
血糖値持続測定器

リブレのセンサーを装着した状態です。動きにくい上腕後ろ側に装着しました。

 

リブレ センサーアプリケーター
リブレ センサーアプリケーター

センサーアプリケーターという機械が同封されているためセンサーをセットし、押し付けるだけです。センサーには針が付いているためそれなりの痛みを覚悟していましたが、センサーアプリケーターを押し付けるとバネの力で一瞬で装着が完了します。装着前にアルコールでの消毒を推奨されていますが、消毒というよりは接着を邪魔する皮脂を拭き取る目的のようです。

 

最終的にしっかり押し付けると完了します。

最大14日間持続測定が可能です。

Reader キット

測定器のコントロールを行います。使用開始、読み取りを行います。

リブレ Readerキット
リブレ Readerキット

センサー装着後Readerキットを使ってセンサーの測定をはじめる初期化を行います。初期化に1時間かかります。センサーには8時間データを記憶出来るので少なくとも8時間毎のデータの吸い上げが必要です。センサーは15分毎の血糖値の検査をしているようです。Readerキットのボタンを押してかざすだけで一瞬で読み取れます。服の上からでも読み取ることが出来ます。

Free Style リブレ フラッシュグルコースモニタリングシステムの利点

Readerによりリアルタイムで血糖値を確認できます。血糖値を測定する度に針で刺して痛い思いをする必要がなくなりました。Readerのボタンを押してセンサーにかざすだけで簡単に血糖値を測定することができます。

また食べたものがダイレクトに血糖値に反映することを実感できるため、糖尿病の方の血糖値のコントロールが良くなると思います。何故ならこれだけ食べれば血糖値がこれだけ上がるということを日々フィードバックしながら食べ方を工夫することができるからです。更に完全な手探りではなく、糖質を食べると血糖値が上がることが分かっているため糖質の食べ方だけ気を付ければよいからです。リブレは糖質の食べ方のわかりやすい目安になりえると考えています。

これまでも血糖値持続測定器はありましたが、リブレが優れている点があります。旧来の血糖値持続測定器は測定開始時に実際に血液を採って血糖値を測定し補正する必要がありました。リブレは血液による補正が必要ありません。

これまでの血糖値持続測定器と比較すると非常に安価な点も大きな利点です。

リブレの問題点

2017年5月現在保険適応がないこと。機械は他の持続測定器と比較すると安価ではありますが、全額自己負担となると負担額が大きくなることが問題です。針で刺す痛みがないことはメリットですが、今のところ保険適応がないため自己負担額を考えると悩ましい問題だと思います。

リブレの使用は私のように研究目的か、今のところどうしても痛みを避けたい患者さんに限られると思います。保険適応となるとかなり普及すると思います。

入浴などは問題なくできるのですが、運動されて日頃から汗をかく方には不向きかもしれません。

また現在のシステムでは血糖値の日内変動グラフを得ることはできますが、測定ボタンを押していない任意の時間の測定値を知る方法はありません。
コンピュータに接続してもグラフが得られるのみで、測定時間と測定値の生データを手に入れることはできません。
糖尿病治療の補助目的ではなく、私のように食事と血糖値の変動の解明という研究目的の場合生データの取り扱いを出来るようにするなど改善の余地があると思います。

コンピュータに接続しデータの書き出しを行うことでCSVファイルで情報を取り出すことができます。パソコンと多少の取り扱いの知識は必要ですが、生データを参照し必要な部分のグラフを作成することができます。(2017/5/31追記)

リブレ 血糖値持続測定器からわかること

食事と血糖値の関係をリアルタイムで好きな時に知ることができます。
食べると上がることを目の当たりにすると、怖くて食べられなくなるかもしれません。

まだつけ始めて間がないのですが、思いもしなかった夜間の低血糖(病的意義は不明。グラフからは70mg/dl程度です)がわかりました。病的な程ではありませんが、夜間血糖値が下がっていることがわかりました。夜間眠れないのは高血糖ではなく低血糖だったかもしれません。

まだ使い始めたばかりなのでわかったことがあれば改めて掲載していきます。

糖質一度に食べ過ぎ注意報と警報

糖質一度に食べ過ぎ症候群という捉え方を提案していますが、今回は注意報と警報という考え方を提案したいと思います。
糖質を一度に少し食べ過ぎた症状を注意報、糖質を一度に多く食べ過ぎた症状を警報と表現します。実は身体が症状を出すことでメッセージとして教えてくれているのです。まだそのメッセージの解釈の仕方を知らないだけなのです。その解釈の仕方を提案してみたいと思います。

糖質一度に食べ過ぎ注意報と警報

糖質一度に食べ過ぎ注意報とは一度に少し食べ過ぎた場合に症状が出るものです。糖質一度に食べ過ぎ警報とは一度にたくさん食べ過ぎた場合に症状が出るものです。
例えばアトピー性皮膚炎において、糖質を一度に少し食べ過ぎると痒くなり、たくさん食べ過ぎると皮膚が赤くなります。痒くなることを注意報、赤くなることを警報として解釈するのです。通常糖質を一度に食べ過ぎて痒くなるのは、食後2・3時間後です。吸収の良い食材など、食べ物や食べ方によっては食べている最中に痒くなる場合もあります。赤くなるのは早ければ数時間で遅くとも翌日です。
ニキビの場合、少し食べ過ぎると小さいニキビ、たくさん食べ過ぎると大きいニキビができます。通常翌日にはニキビが新しくできますが、場合によっては数時間、最短2時間でニキビが新しく出来る場合があります。小さいニキビが糖質一度に食べ過ぎ注意報、大きいニキビが糖質一度に食べ過ぎ警報です。

これらのことを注意報や警報として身体が教えてくれるメッセージとして解釈することを提案したいと思います。食べ方の結果症状が出ているだけなので、身体が悲鳴をあげていると解釈することもできると思います。

少し食べ過ぎたとわかれば次に食べる際には気をつけることが出来ますし、たくさん食べ過ぎたとわかれば一層気をつけることが出来るようになるのです。アトピー性皮膚炎とニキビは食べ過ぎると翌日には症状が出現するので、解釈しやすく対策が取りやすいのが特徴です。

対策

糖質一度に食べ過ぎ注意報であれば、少し食べ方を改善すればよいと思いますが、糖質一度に食べ過ぎ警報であれば大幅に食べ方を改善する必要があると思います。実際には次から食べ方を気を付けるとよいと思います。

具体的には病気を避ける理想の食べ方に近づけるとよいと思います。
一言でいえば糖質一度に食べ過ぎ症候群なのですから、一度に食べ過ぎないように小分けで食べるようにすることです。果物などのデザートという食後に甘いものを食べる食べ方は一度に食べることになるため、時間をあけてから小分けで食べることを提案したいと思います。
他にもラーメン・チャーハンセットを食べるなら、お昼にラーメンを食べて3時のおやつにチャーハンを食べるようにし、うどん・おにぎりセットを食べるのならお昼にうどんを食べて3時のおやつにおにぎりを食べるように小分けにすることを提案しています。

糖質一度に食べ過ぎ注意報、糖質一度に食べ過ぎ警報という身体からのメッセージのとらえ方をしてみてください。
ちなみに花粉症の場合、痒くなるのは糖質一度に食べ過ぎ注意報、鼻汁が出るのは糖質一度に食べ過ぎ警報なのかもしれませんね。

糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態(仮説)

先日発表した糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態、病気の起こるメカニズムの仮説を考えてみました。基本的には約2年前に書いた糖化産物による免疫機能の異常が原因だと考えています。その後様々な情報が蓄積できましたが、やはり糖化産物によるものと考えて矛盾しない状況です。糖化産物とは糖とタンパク質が不可逆的に結合するものです。熱を介して糖とタンパク質の結合はメイラード反応と言われ、食べ物を焼くと色が変わる反応です。例えばパンに焼き目がつくのも、肉が焼けるのもメイラード反応の一種です。熱の有無に関わらず糖とタンパク質が結合する反応が糖化反応で、糖化産物の生成量は糖の濃度に依存すると考えられます。血糖値が上昇することで糖化産物が多く作られるはずです。多数作られた糖化産物の中で免疫に働きかけ、人体に害をもたらす反応が起きている可能性を考えています。
もしかしたら糖そのものが免疫細胞に働きかけるメカニズムがある可能性は否定できません。いずれにしても糖が原因であり、一時的な血糖値の上昇が引き金・トリガーになっていることは間違いなさそうです。糖化産物が絡んでいるかどうかはいずれ解明されると思いますが、現在ではまだわかりません。

繰り返し血糖値が上昇した結果生じる2型糖尿病も糖質一度に食べ過ぎ症候群に含めても良いのかもしれません。一度に糖質を食べなければ血糖値が上昇しないからです。3食ではなく6食あるいは9食など小分けで食べるのであれば、2型糖尿病すら治る可能性が考えられます。

糖質一度に食べ過ぎ症候群を引き起こす血糖値以外のもう一つの病態を考えています。ここで書く糖化産物はブドウ糖がタンパク質に結合する糖化産物を想定し、ブドウ糖濃度である血糖値が目安になると考えています。しかし砂糖(ショ糖)を多く含むものや果糖を多く含む果物を食べた際に、ニキビなどを生じることが多いようです。砂糖はブドウ糖と果糖の結合したものです。つまり体に入るとブドウ糖と果糖に分解されます。ブドウ糖の血中濃度は血糖値と言われます。血中の果糖の濃度は通常問題にされることはありません。何故なら果糖はブドウ糖の約10倍糖化反応を引き起こしやすく生体への毒性が高いため、肝臓でブドウ糖よりも優先して代謝されます。そのため血糖値のように血液中に絶えず存在する訳ではないためです。果糖の摂り過ぎによる病気が糖質一度に摂り過ぎ症候群の中に隠れている可能性が否定できません。通常の糖質と果糖の摂り過ぎの違いにより病気が異なるかどうかを見極めるためにはもう少し時間がかかりそうです。

糖により免疫機能異常が引き起こされる

糖質一度に食べ過ぎ症候群は免疫機能障害が病気の本態のようです。免疫機能障害には二つ起こります。一つは免疫不全、一つは自己免疫です。免疫不全は本来働くべき免疫が働かないものです。自己免疫とは本来働いてはいけないはずの自己細胞に対する免疫障害です。身体をウイルスや細菌感染、癌細胞から守ってくれる免疫は無数の敵に対応するため、すべての組み合わせを作ってから自分の身体の細胞の分のスイッチだけ切る仕組みが採用されています。自分の身体の細胞の免疫スイッチを切り忘れたのが自己免疫です。
スイッチのオンとオフと考えるとわかりやすいと思います。本来は働かなければならないものが切れている(オフ・免疫不全)ものと、本来働いてはいけないものが働いている(オン・自己免疫)のです。本来働くべきスイッチのオンとオフが入れ替わっているのです。一見関係のなさそうな病気の本質が実は免疫の働き方の表と裏なのです。

自己免疫性疾患

例えばアトピー性皮膚炎では本来切れているべき皮膚細胞に対して自己免疫が働いてしまいます。皮膚細胞が攻撃され傷んでいるので汗が刺激になり悪化します。汗は悪化因子に過ぎません。花粉症では鼻や目の粘膜の細胞に対して自己免疫が働いてしまいます。粘膜細胞が攻撃され傷んでいるため、花粉に対して反応してしまうのです。花粉は悪化因子にすぎません。悪化因子ですから汗や花粉により症状は悪化します。仮に原因だとすると、汗や花粉がある限り治るはずがありません。しかし現実には糖質を控えることで症状は出なくなります。何故なら糖質による自己免疫に過ぎないからです。この病態からすると自己免疫性疾患も俗にいわれるアレルギーも病態は全く同じで、自己免疫のターゲットが外界に接する細胞か否かというだけのことです。外界に接する細胞は刺激を受けているため、悪化因子と反応しますがその悪化因子をアレルゲンとして原因のように錯覚しているに過ぎません。病気の正体は糖質です。

免疫不全

免疫不全の一つはウイルス感染によるイボ(尋常性疣贅)です。無数にある免疫の中でウイルスに対する免疫だけがピンポイントで免疫不全を引き起こした結果イボを発症するようです。糖による本来ピンポイントの免疫不全の数が増えて易感染性として認識されるようになるのが、糖尿病における免疫不全の病態のようです。
ピンポイントの免疫不全が癌細胞に対して起こってしまえば癌を発症するのです。幸い癌は様々な免疫の組み合わせにより阻止するため簡単には発症しませんが、偶然免疫不全がいくつも組み合わさってしまうと発症してしまうようです。逆に考えれば糖質を控えることで免疫不全が重なる可能性が低くなるため、癌を発症しにくくなるはずです。糖質を摂ると発症頻度が上がるのは、糖質を摂り過ぎた結果発症する2型糖尿病の患者さんに癌の頻度が高いことが示唆しています。癌についての仮説は改めて詳しく書きたいと思います。

糖質一度に食べ過ぎ症候群の根底にあるもの

糖質一度に食べ過ぎ症候群は糖質依存の一症状、つまり糖質依存症の一種なのかもしれません。糖質依存のため自己抑制がでず、糖質を一度に食べ過ぎるのです。自分ではコントロールできなくなることが特徴です。病気になるとわかっていてもやめられないのが依存の心理の怖いところです。糖質依存は禁断症状まであるのが特徴です。我満出来ない強い空腹感が禁断症状なのです。強い空腹感を我慢しているとピークを越えるのが禁断症状である証拠です。
出来るだけ糖質を回避するという考え方、糖質回避という考え方がお勧めです。無理に人に勧めるようなものではありませんが、糖質回避を信じてくださった方は健康になっていきます。病院に行かなくてすむようになったため人生が変わった人も何人かおられます。

糖質依存を抜け出し方は糖質を少しずつ減らすのではなく、食べるか食べないかです。糖質を少し食べると余計食べたくなるため、3食の糖質を少しずつ減らすと我慢の度合いが強くなります。3食のうち1食・2食と糖質を食べないようにし、おかずだけ食べるようにするのが糖質依存から抜け出しやすくなります。

糖質一度に摂り過ぎ症候群

少し幼稚な命名かとは思いますが、患者さんにわかりやすい表現のため糖質一度に食べ過ぎ症候群という症候群を提唱したいと思います。糖質一度に食べ過ぎ症候群とは原因を埋め込んだ命名で、糖質を一度に食べ過ぎることで発症する病気すべてを含む幅広い疾患概念です。まだわかっていないものも含めて無数にあると私は考えています。もしかしたら病気と認識されているものの7割~8割は糖質一度に食べ過ぎ症候群なのではないかと考えています。既に患者さんには説明に使っています。(通常病名は医者同士で情報交換するために使われますが、糖質一度に食べ過ぎ症候群は、患者さんに受け入れてもらって食べ方を工夫するだけで改善が期待できるため医者と情報交換する必要はないと考えています。)

何故一度に食べ過ぎかというと小分けで食べれば症状が出にくいからです。一度に糖質を沢山食べた際に症状が翌日には出てしまいます。因果関係が理解しやすい病態のものを糖質一度に食べ過ぎ症候群として定義したいと思います。
現時点で因果関係がはっきりしているのは、アトピー性皮膚炎とニキビです。全員に当てはまる病態かどうかは検討の余地がありますが、これらの多くは間違いなく糖質一度に食べ過ぎ症候群です。糖質を一度にたくさん食べると遅くとも翌日、早ければ2・3時間で症状が出現します。これまでみんなが気付かなかったことが不思議なほどほどはっきりとした因果関係があるのです。糖質を一度に沢山食べて、4・5日と少し遅れて出る乾燥肌も糖質一度に食べ過ぎ症候群の一つです。

病態は似ていると考えられる、糖質による他の病気も糖質一度に食べ過ぎ症候群に入れることができると思います。例えば花粉症などのアレルギー性疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群としても良いのではないかと考えています。他にも食べ過ぎたことですぐに発症するわけではない円形脱毛症や尋常性白斑などの自己免疫性疾患イボや水いぼなどの慢性感染症なども、糖質を一度に食べ過ぎることを繰り返す結果生じていることが考えられます。糖質を食べ過ぎないことで改善している人たちがいることがその状況証拠です。もしかしたらこれらの疾患は糖質の一回量ではなく、トータルの量に影響があるのかもしれません。現時点では糖質一度に食べ過ぎ症候群なのか糖質食べ過ぎ症候群なのか確かなことは言えませんが、私は血糖値の急上昇による糖化産物により病気が引き起こされる仮説を考えているため、これらの疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群なのではないかと考えています。

実は糖質を控えることで改善する2型糖尿病も糖質一度に食べ過ぎ症候群に入れても良いのではないかと思います。何故なら糖質を一度にたくさん食べることで血糖値が急上昇し、血糖値の急上昇を繰り返すことで結果として血糖値が下げられなくなる病態だからです。少しずつ小分けにして何回にも分けて糖質を食べることで血糖値が上がりにくくなるため、2型糖尿病を発症しにくくなると考えます。つまり3食で食べる食事を1回量を減らして回数を増やす、具体的には半量にし6回食で食べるようにしてしまうのです。3食を6食が難しいといっても、デザートを食べていればそのデザート分を時間をあけて食べるだけで一度にデザートも食べていた3食が、通常の食事3食プラスデザートを時間を空けて食べる3食で計6食にすることができます。これだけで血糖値の急上昇が抑えられ、2型糖尿病にはなりにくくなるはずです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群は糖質に関わる病気すべてを含む症候群で、後天的(生まれつきではない)な免疫に関わる病気全てに当てはまる可能性のある限りなく壮大な症候群だと私は考えています。
もしかしたら癌すら糖質一度に食べ過ぎ症候群の一種かもしれません。突拍子もない発想ですが、前癌病変である異形成は2人程糖質の食べ方で改善していますから、あながち全くの出鱈目ではないと考えています。前癌病変に効果があるのであれば、より免疫が働くはずのガンでも効果が期待できると私は考えています。
現時点でアトピー性皮膚炎は糖質を一度に食べ過ぎると数時間で痒くなり(糖質一度に食べ過ぎ注意報)、翌日には赤くなります(糖質一度に食べ過ぎ警報)。ニキビは糖質を一度に食べ過ぎると早ければ数時間遅くとも翌日には赤くなります。糖質を一度に少し食べ過ぎると小さいニキビ、糖質を一度に多く食べ過ぎると大きなニキビになります。乾燥肌は糖質を一度に食べ過ぎると4・5日してから乾燥するようです。ちょうど日焼けの後時間差で皮が剥けてくるのと同じ病態のようです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群という病気の捉え方。もしよかったら受け入れてみてください。様々な病気を避けることが出来るようになるかもしれません。

ちなみに糖質を一度に食べ過ぎてしまう理由は糖質依存により自己抑制できない状態の可能性があります。多くの人が糖質に依存状態で、立派な禁断症状まであるのです。良かったら自分自身が糖質依存状態ではないか考えてみてください。もし糖質依存の状態であれば糖質回避という考え方で糖質依存から抜け出す方がお得だと私は考えています。

2017.7.17追記
既にカテゴリ名は変更していましたが、タイトルを糖質一度に摂り過ぎ症候群に変更しました。変更の目的は食べ物だけではなく糖質を含む飲み物でも発症する可能性があるからです。そのため食べ物・飲み物すべてを含む表現として糖質一度に摂り過ぎ症候群と名称を変更しました。

バランスの良い食事とは?

世間一般ではバランスの良い食事が推奨されています。
調べてみると厚生労働省も世間一般のバランスの良い食事を推奨しているようです。
つまり主食である炭水化物を中心に主菜・副菜をバランスよく食べることを推奨するものです。
私はバランスの良い食事に意味がないと思います。そのことを説明していきたいと思います。

バランスの良い食事は意味がない

糖質回避という考え方や病気を避ける理想の食べ方を推奨している私としては、バランスの良い食事の定義が世間一般や厚生労働省とは考え方が根本的に異なります。何故なら糖質を食べ過ぎることで多くの病気が引き起こされるからです。人間の身体にとって糖質・タンパク質・脂質が対等ではないからです。少なくとも病気を避ける食べ方をすべきです。食べ過ぎると病気を引き起こす糖質を中心に食べ方を組み立てる主食という概念そのもにに問題があるように思います。果物・主食を含めた糖質は、厚生労働省が推奨する食べ方で楽しみながら適度にと表現される『菓子・嗜好飲料』のような嗜好品としての扱いが適切だと私は考えます。つまり糖質を含めて万遍なくバランスをとる食べ方自体に意味がないと思います。

むしろ主食という食べ方が、多くの病気を引き起こしているのです。そういう意味では人々がバランスの良い食事をするおかげで病気になることで、医者は仕事にありつけているのかもしれません。人々が糖質中心のバランスの良い食事をやめて、病気を避ける理想の食べ方に近い食べ方をするようになると病気そのものが失くなると思います。私の印象では食事の仕方で免疫が関わる病気の大半が消えると考えています。

厚生労働省が推奨する食べ方を実践することにより病気が引き起こされている可能性があるのです。医療費が足らないとして問題になっていますが、病気になる食べ方を推奨しているのですからマッチポンプ(自分で放火して消火して自分の手柄にするという例え)のようにも思えます。まだ多くの人が知らないだけだとは思いますが、糖質の本当の姿に気付いた人たちからみれば滑稽な構図です。何しろ不適切な食べ方を推奨しておいて、人々が病気になってその治療費が足らないと困っているのですから。

バランスの良い食事が推奨された理由

世間一般ではバランスの良い食事が推奨されています。そのことを踏まえて厚生労働省もバランスの良い食事を推奨しているようです。その理由を考えてみます。
日本では古くからお米を主食として食べる文化が根付いていました。お米は狭い国土においても栽培により効率的に大量に食料を増やすことのでき、保存が効くため食料の確保という点では多いに役立ちました。そのことにとらわれ過ぎてしまい、お米を含めた主食を食べることを当然と考える考え方から抜け出せずにいるのだと思います。人類の進化の歴史においてお米は人類の発展、日本人の発展に十分役立ちました。長年食料をお米に頼っていた流れから、主食を食べるという発想から抜け出せずにいるようです。

お米を主食として食べるものの、主食だけ食べることは問題がありそうなので他の物を幅広く食べるようになりました。人類の身体において食べ物の正解がわからないため、苦肉の策としてバランス良く食べるようになったのだと思います。

糖質である穀物は食料が確保出来ない場合には非常に有効な食料確保の手段です。栽培により1年で何十倍にも増やすことができ、数年間保存することができるからです。その点戦後の食糧難の時代には非常に役に立ちました。しかし太ってしまう(依存・中毒になる)ほど食料が豊富になった時点で、本来であれば食べ方を変える必要があったのです。病気を避ける理想の食べ方に近づけるべきだったと私は思います。このような食べ方が世間一般に広まるためにはまだまだ時間がかかると思います。糖質の本当の姿に気づいた人から健康になりましょう。そういう意味では論理的宗教、糖質回避教という信じる者から救われていけばよいと私は考えています。

嗜好品ばかり摂れば病気になる

嗜好品ばかり摂れば病気になるのは当たり前と言えば当たり前です。嗜好品を摂り過ぎることで病気になるということは受け入れやすい内容だと思います。一般的な嗜好品の代表的なものはお酒にタバコでしょう。お酒やタバコを摂りすぎれば病気になるのは周知の事実です。これらには中毒・依存もあることが知られているので受け入れやすい事実だと思います。
お菓子や果物も嗜好品だと思います。私が提案する糖分依存という依存もあるようです。糖質と並びお菓子や果物も病気も引き起こしていることでしょう。
主食を含む糖質も嗜好品と考えると本当の姿の理解が深まります。禁断症状まである糖質依存があり、肥満2型糖尿病など糖質を摂り過ぎることで生じる糖質依存症とでもいうべき多くの病気を引き起こしています。

少なくとも嗜好品を積極的に摂ることをバランス良い食事に含めることは間違いのように思います。

あえて食事にバランスを求めるとすれば

私が考える糖質は嗜好品なので、本来はバランスの中に含めるべきではありません。
あえて食事にバランスを求めるとすれば、タンパク質と脂質の割合を考えるべきです。糖質は摂り過ぎると病気を引き起こすとはいえ少しでも食べると病気を引き起こすような毒ではないため、糖質も完全に0にする必要はないとは思います。ただし主食として食べることは推奨できません。
あえて考えればタンパク質と脂質をバランスよくという考え方ですが、理屈の上でのタンパク質と脂質をバランスよくであればタンパク質:脂質は1対1になります。しかし現実的にタンパク質と脂質を1:1で食べるのはやり過ぎのように思います。タンパク質と脂質を動物性タンパク質・動物性の脂質で摂ると脂が多すぎてとても食べられないでしょう。タンパク質:脂質を1:1で食べるのであれば、脂肪分の多いナッツ類・アボカドなどを多く食べることになるでしょう。

糖質も完全に0にする必要もないと思うため、根拠はありませんが私の感覚では糖質:タンパク質:脂質の割合は2:6:2から0:7:3の間くらいが妥当ではないかと考えています。ただし糖質は依存しない程度に楽しむのが正解だと思います。嗜好品とはそういうものだと思うのです。いつでもやめることができる依存ではない状態で楽しむことが大切だと思います。

別の意味で食事にバランスを求めるとすれば、多品種を食べるということです。例えばお肉一つとっても豚肉、鶏肉、牛肉を万遍なく食べるというバランスは考えても良いのかもしれません。動物性タンパク質という点では魚も、マグロ、ハマチ、カレイ、タイなど赤身と白身の魚を万遍なく食べる方が良いのかもしれません。野菜もレタスだけ、キャベツだけという偏りをなくし、トマト・キュウリ・大根・人参など様々な野菜を少しずつ万遍なく食べるとよいと思います。何故ならどの食材の栄養素が人間の身体にとって必要か完全に解明されている訳ではないため、様々な食材から栄養を摂るという考え方です。現時点で適切な理想の食べ物がわからないから様々な食材を少量ずつ複数食べるという考え方です。

糖質・タンパク質・脂質という栄養素のバランスよりも、食材のバランスを考える方が理に適っていると私は思います。少なくとも糖質を多くとる主食という食べ方は病気になりやすい食べ方だと思います。

糖質を多くは摂らないというのは奇異な食べ方ですが、20年か30年すれば先進国では当たり前の食べ方になると私は考えています。

乾燥肌の原因解明 空気の乾燥が原因ではない

空気の乾燥する時期になると皮膚がカサカサになり粉をふいたような状態になる乾燥肌という状態があります。空気の乾燥する時期に肌が乾燥するので一般的には空気の乾燥が乾燥肌の原因だと考えられています。同じように空気が乾燥した環境でも、乾燥肌になる人と乾燥肌にならない人がいます。その違いは体質という言葉・概念で理解されています。もし空気の乾燥が乾燥肌の原因だと仮定すれば、体質改善の方法が見つかっていない現在、乾燥肌を治すためには空気の乾燥しない場所に引っ越すか空気が乾燥しない季節に変わるまで待つしかありません。逆に考えれば空気が乾燥しているのに治ってしまっては理屈に合わないはずです。

正常な皮膚

通常皮膚は表皮基底層で細胞分裂によって生み出され、次第に成熟(角化)し垢となって細胞同士がバラバラになり皮膚表面からはがれおちます。細胞がバラバラになって剥がれ落ちるため、垢は肉眼では見えない程細かくなって剥がれ落ちます。だから正常な皮膚が剥がれ落ちるのは、垢すりのように集めないと見えないのです。

乾燥肌の皮膚

乾燥肌は皮膚が正常に成熟(角化)することができず、細胞同士がバラバラになれないまま剥がれてしまうことで生じます。日焼けの炎症の後皮が剥けてしまうのと同じような状態です。日焼けは短時間で強い炎症を生じるため日焼けの後の皮膚は一切離れることができず、一度にシート状に剥がれてしまいます。一方乾燥肌の場合には皮膚は垢よりは大きいものの細かい粉のように剥がれ落ちる状態となります。炎症が日焼けほど激しくないものの、正常な皮膚のようにバラバラにはなれない中途半端な状態で剥がれ落ちることがその要因です。

日焼けの原因は強い日差しにより皮膚がダメージを受けることで正常な皮膚のように表皮細胞同士が離れることができなくなることです。
乾燥肌は日焼け程ではないものの、皮膚の弱いダメージにより正常な皮膚のように表皮細胞同士が離れることが出来ない状態で、日焼けよりダメージが小さいため垢よりも少し大きくバラバラになる状態です。

乾燥肌の原因

皮膚に弱いダメージを与える原因は糖質のようです。
少し食べ過ぎると4・5日してから皮膚がカサカサしてくるのです。ちょうど日焼けしてから4・5日してから皮膚が剥けてくるのと似たような状態です。原因が糖質の状況証拠として、病気を避ける理想の食べ方に食べ方を変えると湿疹だけでなく乾燥肌も治ります。特に小さいお子さんの場合、食事をご飯から食べている場合オカズから食べるようにするだけで乾燥肌が治ることもよくあります。

ちなみに皮膚に弱いダメージだと乾燥肌ですが、強いダメージだと湿疹になります。湿疹でカサカサ皮が剥けるのも同じ理屈で、皮膚のダメージの強弱に過ぎません。

乳児湿疹の原因解明(母乳の場合)

ミルク栄養のお子さんの乳児湿疹の原因はミルクの溶き方でした(詳しくは乳児湿疹の原因解明(ミルクの場合)をご覧ください)。

今回は母乳栄養のお子さんの乳児湿疹の原因を説明します。
一言でいえばお母さんの食べる糖質によって影響を受けています。しかも一度にたくさん糖質を食べた場合に乳児湿疹の症状を誘発するようです。早ければ数時間、遅くとも翌日には反応するようです。
赤ちゃんの肌がお母さんの一度に食べた糖質の量が多いと反応してしまっているだけのようです。このことをわかりにくくしてしまうのが、赤ちゃんやお母さんによって一度に食べて大丈夫な糖質の量が異なるのです。そのため多くのお母さんが糖質をたくさん食べるように勧められていますが、乳児湿疹発症するのはごく一部なのです。

ステロイドを塗っても繰り返す理由

乳児湿疹がステロイドを塗るとすぐに改善しても繰り返すのは理由があります。母乳栄養の場合お母さんが糖質を一度にたくさん食べているからです。原因を知らずに一度にたくさん食べているから、改善しても繰り返すのです。丁度アクセルとブレーキの関係に似ています。アクセルを踏みながらブレーキを踏んでもなかなか止まりません。一旦止まったとしても、ブレーキを話せばすぐに動き出すのです。アクセルとブレーキの関係から言えば当たり前のことです。乳児湿疹と糖質の関係も似たようなものです。ブレーキであるステロイドを使って一旦止まることが出来ても、アクセルである糖質を食べていると動き出してしまうのです。車を止めるためにはブレーキよりもまずアクセルを緩める方が大切です。

母乳にはお米という誤解の生じた訳

多くの産婦人科や産院ではお米をたくさん食べるように推奨しているようです。脱水にはスポーツドリンクという誤解と同じで、誰も深く考えなかったのでしょう。少なくとも糖質をたくさん食べても害があるとは想像すらしていないため、今でもたくさんのお米を食べることを推奨しているのでしょう。

戦後などの元々食べる物の少なかった時代、妊婦さんや授乳婦さんに栄養を摂ってもらおうという優しさから貴重なお米を食べるように勧めたのでしょう。江戸時代から続くお米神話が妊婦さんや授乳婦さんにお米を食べるように促すことに至ったのでしょう。古くから日本人の主食であるお米の食べ過ぎによる害があるとはだれも想像できなかったのです。食べる物が少なかった時代に沢山食べるというお米の量と、捨てる程有り余るほどある時代の沢山食べるお米の量が大きく変わってしまっているのです。あくまでも相対的にたくさんという曖昧な表現のため、食べる量が全く異なるようです。そしてその食べ過ぎた結果乳児湿疹を引き起こししまったのです。

母乳に必ずしもお米・糖質が必要ない根拠

お母さんは赤ちゃんに母乳を与えるために体内で母乳を作り出しています。その源はお母さんの食べた食べ物です。母乳にも糖は含まれてはいますが、糖はお母さんが糖質を食べなくてもタンパク質を食べていれば作り出すことができます。無理して糖質を食べる必要はないはずです。

授乳婦さんに関わらずから名寿司もお米・糖質を食べる必要がないのと同じです。

ましてや糖質であるお米をたくさん食べると乳児湿疹を生じるのであれば、わざわざ糖質を食べる意味はないと思います。

人々はお米の正体を依存性により見誤っているのです。

お米・糖質の食べ方

お米や糖質の食べ方は、病気を避ける理想の食べ方を提案しています。
糖質を一度にたくさん食べ過ぎると翌日には症状が出るため、症状が出現すれば当日か前日の食べ方が病気を避ける理想の食べ方から遠ざかっているはずです。
そのことを理解し、次からは病気を避ける理想の食べ方に近づける食べ方に改める方がお得です。

乳児湿疹はお母さんが一度にたくさん食べ過ぎた結果反応するため、症状が出た時点で食べ方を改善することをお勧めします。
一度にたくさん食べず、小分けにして食べましょう。
例え話をすると一度にラーメン・チャーハンセットを食べると乳児湿疹を生じる可能性が高まり、お昼御飯にラーメンを食べ3時のおやつにチャーハンを食べるのであれば症状が出にくくなります。

詳しくは病気を避ける理想の食べ方をご覧ください。

肥厚性瘢痕・ケロイドの違いとその原因と治し方

肥厚性瘢痕とケロイドの違い

肥厚性瘢痕・ケロイドは傷痕が赤く盛り上がる病気です。肥厚性瘢痕は傷痕が盛り上がるもので元々の傷の範囲をこえません。ケロイドは元々の傷の範囲をこえて大きく盛り上がります。肥厚性瘢痕は明らかな傷の部分が盛り上がるのですが、ケロイドは傷がない部分にも盛り上がり腫瘍化するようにみえます。恐らく明らかな傷として認識しないニキビのような小さな傷痕をきっかけにして、傷跡が盛り上がるようです。肥厚性瘢痕もケロイドも病態は同じだと考えます。ちなみにニキビ痕が治らない病態も同じです。反応性が異なるだけです。反応性が高ければケロイドなり中程度の反応性であれば肥厚性瘢痕、反応性が低ければニキビ痕として盛り上がらず赤みだけが持続する状態となります。ケロイドは経験上遺伝性があることが知られているため、体質だと考えられていたようです。父親あるいは母親にケロイドがあると子供もケロイドを生じやすいようです。

肥厚性瘢痕・ケロイドの原因

肥厚性瘢痕・ケロイドの原因は食べ方です。一度にたくさん糖質を食べることで肥厚性瘢痕・ケロイドは誘発されてしまいます。
あくまでも現時点で仮説の域を出ませんが、糖質を一度にたくさん食べることで免疫異常を生じる病態があるようです。創傷治癒の過程で発生する物質あるいは細胞などにに対する自己免疫を生じるようです。肥厚性瘢痕やケロイドは創傷治癒過程で発生する自己免疫機序により発生しているようです。その引き金を引くのが糖質です。

糖質を控えることで肥厚性瘢痕・ケロイドは改善します。
偶然糖質を控えた人のケロイドや肥厚性瘢痕が改善したことからわかった事実です。
糖質回避により肥厚性瘢痕やケロイドが治るのであれば、アトピー性皮膚炎などの自己免疫性疾患と同じ機序で生じている可能性を考えました。
実際糖質回避をしてもらうことで肥厚性瘢痕やケロイドが改善していることが状況証拠です。

上記のように遺伝性があるので、糖質への反応性あるいは糖質による自己免疫機序が遺伝的要素を含むのかもしれません。

肥厚性瘢痕・ケロイドの治し方

糖質回避をすることです。糖質を食べないことが一番ですが、糖質を食べるのであれば病気を避ける理想の食べ方をすることがお勧めです。どうやら一時的な血糖値の上昇が様々な自己免疫性疾患の引き金のようです。逆に言えば糖質を食べても血糖値の上がりにくい食べ方をすれば良いようです。詳しくは病気を避ける理想の食べ方をご参照いただければよいのですが、簡単に言えば糖質以外のものを食べる。一度にたくさん食べないということです。

これまでの治療法と問題点

肥厚性瘢痕・ケロイドのこれまでの治療法は対症療法しかありませんでした。糖質のとりすぎによる自己免疫性疾患であることを知らなかったので仕方がないのかもしれません。

内服は目に見える効果は期待できませんし、液体窒素での冷凍療法なども多少効果がある程度でしょう。

効果の高い方法はステロイド剤の局所注射と手術でした。
ステロイド剤の局所注射は周囲の皮膚が委縮してしまう副作用や全身性の副作用の危険性がありますし、手術は新たな傷を作るため創傷治癒過程での自己免疫ですから再発の危険性を伴う治療法です。再発防止には放射線を照射する再発防止策がとられますが、良性疾患に対する放射線治療は発がん性の危険性が完全には否定できません。

肥厚性瘢痕・ケロイドの21世紀の治療方針

根本的な問題は創傷治癒過程の自己免疫性疾患です。
自己免疫性疾患の原因が糖質のとりすぎなのですから、原因である糖質の食べ方の工夫をすることが一番です。
逆に糖質を同じ調子で食べながら肥厚性瘢痕・ケロイドの治療をしたところで、アクセルを踏みながらブレーキをかけているようなものです。
他の治療法を併用するとしても、第一選択は食べ方を工夫することだと私は思います。

まだ多くの医者は病気を避ける糖質の食べ方を知らないので、悩んでいる人は自分で食べ方を身につける方がお得だと思います。
もし食べ方が工夫出来なくても、どうしても治したいのであれば、従来通りの治療法に頼るしかないと思いますが、食べている限り綺麗にはなおりませんし再発の危険性があることを知っておくべきだと思います。