アレルギーの指標IgEを下げるには?

アレルギーの重症度の指標の一つがtotal IgEです。
俗にアレルギーの検査とされるのは各アレルゲンに対するIgE:特異的IgEを測定することです。
total IgEとは特異的IgEの全ての集まりを測定するもの、IgEの総和を表します。
アレルギー反応が激しいとtotal IgEの数値が高い傾向があることから、アレルギーの程度を見極めることに使われます。

職業の種類によってはIgEの数値が高いと適正がないと判断される場合があります。
その一つが飛行機のパイロットです。
アレルギーの重症度が高いと判断力に問題を生じるという解釈のようです。
一定以上の数値のtotal IgEであればパイロットにはなれないそうです。
パイロットには裸眼視力が要求されますが、アレルギーの程度にも制限があるようです。
内服可能な抗アレルギー剤はあるようなので、アレルギー自体が欠格事項ではなく、コントロール不良のアレルギーが問題なようです。その判断をtotal IgEの数字により判断するようです。

total IgEが上昇する原因が花粉症やアトピー性皮膚炎であれば、それぞれの症状を抑えるとtotal IgEは下がります。花粉症であれば抗アレルギー剤内服するか花粉を吸わないようにすることです。アトピー性皮膚炎ではステロイドを外用することで皮膚の炎症を抑えることです。治療することである程度は下げることができますが、症状が激しい場合や治療が不十分な場合にはtotal IgEが高いままになります。一定以上のtotal IgEの数値によってはパイロットになれないこともあったようです。

これからはtotal IgEを下げたいと思えば、糖質回避をすることです。
花粉症やアトピー性皮膚炎の症状が治まるので、IgEは下がると思います。

特異的IgEの上昇する理由

ちなみに特異的IgEがあるからアレルギーが起こると考えている人がいるようですが恐らく間違っています。
粘膜や皮膚で炎症が起きた状態で、花粉やダニ・ホコリなどで刺激された結果として感作されIgEが産生されています。花粉やダニ・ホコリが原因ではなく、既に炎症が起きているのです。
炎症が激しければIgEは高くなりますし、炎症が収まれば刺激が少ないためIgEは下がります。

原因が花粉やダニ・ホコリであれば花粉やダニ・ホコリがある限り、他のことをしても改善しないはずです。しかし機序は不明ながら糖質回避により花粉症もアトピー性皮膚炎も改善します。
このことだけでも花粉やダニ・ホコリが直接の原因ではないことがわかります。
皮膚に炎症がある状態で花粉やダニ・ホコリが触れるため、炎症反応が起こりIgEが上昇してしまうのです。そのため症状の程度によってIgEの数値が上下します。
(参考:自己免疫性疾患とアレルギーの関係(仮説)

花粉症やアトピー性皮膚炎では症状に反映して特異的IgEが上昇するだけで除去できるわけでもないため、検査をしてもほとんど意味がないと思います。しかし仕事の兼ね合いなどでIgEを下げたいと思われた方は糖質を避けることが一番の近道だと思います。ただし症状が改善してもIgEが下がるまでしばらく時間がかかりますので、total IgEを検査される2・3か月前から糖質をできるだけ避けることをお勧めします。

糖質食べ過ぎのメッセージがあるって本当!?

糖質食べ過ぎを知らせる身体からのメッセージがあるとしたら信じますか?

一言で言えば解釈の問題です。身体の不調をメッセージとして解釈出来るかどうかということです。身体はSOSのメッセージを出しているのにこれまで誰も気付くことが出来なかったようです。糖質食べ過ぎのメッセージとは、どういう意味か説明していきましょう。

糖質を避ける糖質回避教を提案していますが、糖質回避で改善する病気が多数あります(参考:糖質回避での病気の改善率)。例えば各種アレルギーやニキビなどです。糖質を避けるだけで改善するということは、何らかの理由で糖質が原因であると考えるのが妥当だと思います。

糖質を食べ過ぎることで生じる症状を改善するためには、糖質を控えることが合理的めす。逆に考えると糖質を食べ過ぎたから症状が出たとも解釈できます。つまり糖質の食べ過ぎによる症状は、糖質の食べ過ぎを知らせてくれていると解釈することが出来ます。糖質によって身体がこれ以上障害を受けないために、身体がSOSのメッセージを発してくれていたようです。ただ身体からのメッセージを誰にも受け取る知識がなかったので対策を立てることが出来ませんでした。今後は身体がメッセージとして出したSOSを消すために、糖質を控えることが一番だと思います。

肥満や各種アレルギー、2型糖尿病高血圧など糖質が原因の可能性がある病気全てが身体が出したSOSだと解釈すると糖質を控えるきっかけになると思います。

身体からのメッセージを受け取ってみませんか?

糖質は人類の敵か味方か、それとも・・

糖質は人類の敵?

糖質の害はいくつかわかっています。
少なくとも食べ過ぎると誰にでも肥満という問題が起こりえることは明らかです。

人によっては2型糖尿病を発症してしまったり、高血圧になってしまいます。
まだ疑いの段階ですが、各種アレルギーやニキビ、イボ、ヘルペスなどの慢性感染症の再発する可能性が考えられます。

では糖質は人類の敵なのでしょうか?

糖質が人類の味方だった時代

そもそも何故人類はこれだけ糖質を食べるようになったのでしょう。

少なくとも明らかな害がわかるまで、糖質は人類の味方でした。
少なくとも人類がこれだけ発展することができたのは間違いなく糖質のおかげです。
何故なら食料の確保が動物にとって一番の問題だからです。動物が多少の変動があっても一定数で大きく数が増えないのは、確保できる食料に依存して動物の個体数が決まるからです。動物にとって一番の問題である食料の確保が糖質の栽培のおかげで簡単にできるようになりました。他の動物から見れば食料を自分たちで増やすことのできる魔法のような行為かもしれません。人類は食料の確保のために糖質を栽培することで発展しました。

そして人類が糖質を重宝する理由に書きましたが以下の理由から食料の確保から一歩進んで、好んで食べるようになりました。人類は好んで糖質を増やして食べたのです。

糖質が広まった理由

何故これほどまでに糖質が広まったのでしょうか?
その答えは人類の進化・発展の歴史にあります。
約1万年ほど前に人類は栽培という知恵を獲得し、農耕が始まりました。
そして急速に広まりました。

  • 増やすことが簡単だった。1年で数十倍の収穫を得ることができる。
  • 保存ができた
  • 美味だった
  • 依存性があった

人類が初めて自ら食料を増やして確保する知恵から、糖質は広まり始めました。
品種改良という知恵も相まって、収穫量を増やすことで食料が増えました。
そのおかげで人類の個体数が増えることができました。つまり人口が増えて発展したのです。
増えた人類の食料を確保するために更に開墾することで栽培面積を広げていきました。
糖質には依存性があったため一度依存になるほど口にしてしまうと、強い空腹感という禁断症状のため糖質を何とかして手に入れようと努力することも、農耕を盛んにし人類の発展に寄与した可能性が考えられます。

そして先祖代々当たり前に糖質を食べていたから、現代においても疑いなく食べているだけのようです。
確かに美味しい上にいつの間にか糖質依存に陥っていたのでわざわざやめようという人もいませんでした。江部洋一郎先生が提唱され江部康二先生が広められるまで、糖質には棘ともいえる欠点があることを誰も疑わなかったのです。
糖質は不足して食糧難で困ることはあっても食べ過ぎても太るくらいで、大した害はないと思っていましたから仕方のないことです。

糖質の正体

糖質は人類の発展には間違いなく多大なる貢献をしています。
その糖質の果たしてくれた役割を否定するつもりはありません。
しかし食べ過ぎることに害があるのも間違いのない事実です。

糖質は人類の仲間!ただし…

では糖質はどのように解釈すればよいのでしょうか?
私は薬のようなものだと思います。
薬は適量であれば薬として働きますが、どんな薬でも量を間違えて取りすぎると毒になってしまいます。時には命を落とすこともあるでしょう。
糖質もそのようなものだと思います。

適量を楽しむことには全く問題はありませんが、薬と同様に大量摂取は危険です。
正に医療用麻薬や依存性のある薬のようなものです。
適量であれば抜群の効果を得ることができますが、依存状態に陥ると自己抑制ができなくなってしまいます。

適量を楽しむのが糖質に対する適切な楽しみ方だと思います。

そこで考え方としては糖質回避教の考え方です。
糖質を毒として忌み嫌うという忌避するわけではなく、避けられるときは避け、時に楽しむというとらえ方が私は適切だと思います。

糖質回避教という考え方はいかがですか?
糖質はかつては味方でした。しかし敵ではないものの、適切に付き合わないと人類に害をもたらします。
糖質は人類にとって、仲間だと思います。
しかし取りすぎに気を付けないといけない、裏切る可能性のある油断できない仲間なのだと思います。
気を抜くと裏切って体に害を引き起こすので、取りすぎに気を抜かないように気を付けましょう。

糖質の正体を知ることで人生の変わる人達

今まで知らなかった糖質の正体を知ることで人生が変わる人達がいます。
私も糖質の正体を知ることで人生が変わった一人です。

私の人生は変わった

糖質に対する考え方が変わったのは江部先生の書籍夏井先生の書籍を読んでからです。糖質の本当の姿・正体を知ったと表現するのが適切かも知れません。本を読むまでの私はダイエットにはカロリーを減らすと良いと信じていましたので、単純に食事の量、特に炭水化物を食べる量を減らしていました。これらの本により、当たり前だと思っていた炭水化物を無理に食べる必要が無く、簡単に痩せることが出来るという内容に感化され実践してみました。

すると確かに炭水化物を減らしていた際には苦しかったダイエットが、炭水化物をやめれば何の苦しみも、なくなりました。何しろ食べるものを選ぶだけで、我慢の必要が無いからです。

この時人は正しい考え方を知るだけで、生き方を変えるほど進化出来ることを知り、本当に驚きました。

糖質依存に気付いた

ここで考えました。何故だろう?少し食べるよりも全く食べない方が楽なのは常識で考えるとおかしい。そこで思い至ったのが糖質依存の考え方です。参考文献:物快楽物質ドーパミンの正体を読んで、依存の診断基準を満たすかどうか確認してみました。まさかと思って確認してみますと、私は依存の診基準を満たしていました。依存の一症状で糖質を少し食べると余計食べたくなるので、食べるのを我慢する度合いが強くなるため精神的な負担が増すのです。そもそも食べなければ少しの精神的な負担で済むのです。何より驚いたのは糖質依存の禁断症状があることです。禁断症状とは強い空腹感のことです。禁断症状の証拠に空腹感をしばらく我慢していると、ピークをこえるように空腹感がおさまることです。禁断症状でなければ、食事をしないのに空腹感がおさまる説明がつきません。何より糖質を食べなり糖質依存を抜け出せば、強い空腹感が無くなることが一番の証拠です。糖質依存を抜ければピークをこえた後の空腹感しか感じなくなります。

糖質の害に気付いた

今の私の頭の中では、糖質には様々な害があることを疑っています。2型糖尿病・肥満のように間違いないと確信しているものから、高血圧のようにかなり疑わしいと考えているものまであります。また別の角度から見てみますと、糖質回避により各種アレルギーが改善しています。このことを素直に合理的に考えれば、糖質がアレルギーの原因であることが疑われます。またニキビが治るという人もいることから、一つの理屈で考えると糖質から生じる糖化産物がが免疫に働きかけ、一部の免疫を働かせ過ぎる(余計なスイッチを入れる)とアレルギー、一部の免疫を働かないようにする(必要なスイッチを切ってしまう)とニキビ尋常性疣贅(イボ)、ヘルペスなどの慢性感染症を引き起こすのではないかと思います。

糖質回避教という考え方

三大栄養素といわれる炭水化物(糖質+食物繊維)、脂質、たんぱく質の中で血糖値を直接上げるのは糖質だけです。血糖値が下がった場合にはたんぱく質からブドウ糖を作り出すことで血糖値は維持できます。つまり血糖値はタンパク質を食べてさえいれば維持できるはずです。その証拠に肉食動物であるライオンや虎などは肉しか食べませんが、血糖値は維持されています(参考文献:炭水化物が人類を滅ぼす)。一説によると人類の歴史の中で肉食だった時期もあるそうなので理論上問題ないはずです。
糖質はブドウ糖を供給するだけで、糖質を食べなくてもブドウ糖はタンパク質から供給できるので必ずしも糖質として食べる必要はありません。(人類が糖質を当たり前に食べている理由はこちら。)

当たり前に食べている糖質を控えるという選択肢を提案する糖質回避教という論理的宗教の考え方を提案しています。
宗教の特徴は信じるかどうかです。理屈は問題ではありません。
論理的宗教には理屈がありますが、信じるかどうかは理屈を抜きにしても問題ありません。
通常の宗教では信じてもらうために奇跡を活用しましたが、論理的宗教では信じてもらうために理屈を活用するだけのことです。

少なくとも1人の2型糖尿病の患者さんの人生は変わりました。

2型糖尿病に関しては、頻回の血糖値の上昇に膵臓が耐え切れなくなって血糖値が下がらなくなる病気なのでそもそも血糖値を上げなければ問題が起こりません。
そこで糖質を取らなければ改善することが論理的に考えられます。
その考え方にお一人ですが賛同していただき、完全糖質回避を実践していただきました。そして2型糖尿病が治療なしで失くなってしまいました
この方は血糖値が高かったので、足の切断や失明や透析の覚悟もされていたそうです。
2型糖尿病ではなくなって何より嬉しかったのは、再び献血ができるようになられたことだそうです。この方の人生は明らかに変わりました。再び大量に糖質を食べる生活に戻らない限り、糖尿病の合併症の心配をする必要はないのですから。

様々な病気が改善した方が大勢おられます。
糖質を完全回避することで症状が完全におさまる人もおられます。
何年も悩んでいた病気を失くすというご利益をもたらしてくれる、糖質の正体に対する正しい知識。このことを認識するだけで人生が変わるかもしれません。

もしかしたら、糖質を控えるだけでアレルギーが改善するとしたら?
もしかしたら、糖質を控えるだけでニキビやイボが治るかもしれないとしたら?
もしかしたら、糖質を控えるだけで苦労していたダイエットが簡単にできるとしたら?
これまでの常識を疑うために、もしかしてと考えてみてください。

糖質の正体を本気で考えてみませんか?
糖質は人類の味方か敵なのか、それとも扱い方を間違うと味方にも敵にもなる諸刃の剣のような秘密兵器なのか。
ご自分で考えてみてください。

 

アレルギーと糖化産物による病気の関係

アレルギーと糖化産物が引き起こす免疫機能障害による病気(仮説)の違いとお互いの関係を考えてみます。

アレルギーとは?に詳しくは記載しましたが、アレルギーは本来なら細菌やウイルスに対応する免疫機能が、敵ではないはずのものに対して働きすぎる疾患です。アレルギーであれば少量の原因物質(アレルゲン)に対しても反応するのが特徴です。つまり量に関係なく反応してしまいます。

もし糖質に対するアレルギーであれば少量でも症状が出るはずです。現在のところ糖質が少量では症状が出ないため、アレルギーではなさそうです。

糖化産物による免疫機能障害であれば、アレルギーのように少量では症状が出ません。ある一定量の糖化産物が産生・蓄積することによってアレルギー反応を誘発している可能性が考えられます。そして容量依存的に症状が増悪するのも特徴です。

糖質による反応が、アレルギーではなく糖化産物によるものと考える根拠は、容量依存性によります。アレルギーであれば、容量依存的に反応しないのでアレルギーは否定されます。

一定量までは食べても症状が出ず、一定量をこえると症状が出るのが特徴です。これまではアレルギーの概念しかなかったため、一定量食べることで症状が出現する疾患の概念がありませんでした。そのため糖質が原因だとわからなかったのです。

糖質が大元の原因だとわかりさえすれば、糖質だけ見張っていれば良いので対策を立てるのも容易です。症状が出現すれば糖質の食べ過ぎ、症状が出現しなければ許容範囲とわかります。

糖質の量を目安にした自己調節可能な疾患という、新たな概念となると思います。

糖化産物による病気の一つにアレルギーが含まれると私は考えます。つまり糖質に対するアレルギーではなく、糖質がアレルギーを引き起こしているという考え方です。アレルギーの元が糖質から生じた糖化産物で、糖化産物が免疫機能障害を引き起こしているという考え方です。糖質を避けると糖化産物が減るため症状が改善するのではないかと思います。

糖質回避でアトピー性皮膚炎が改善する(仮説)

糖質回避でアトピー性皮膚炎は改善する可能性が十分あります。
2型糖尿病のように病気自体が治るもしくは失くなるかどうかはまだ不明ですが、アトピー性皮膚炎は糖質回避により改善しそうです。

現時点で4人の患者さんが改善しておられます。
症状はまだあるものの、薬の量を減らすことができているようです。
今後の経過次第ですが、もしかしたら2型糖尿病のように病気自体が失くなるかもしれません。

現時点でわかっていることです。

  • 糖質を大量に食べると翌日にアトピー性皮膚炎が悪化する患者さんがおられる
  • 野菜の後にご飯を食べるようにするとアトピー性皮膚炎は改善し、先にご飯を食べるとアトピー性皮膚炎が悪化した患者さんがおられる
  • 炭水化物を控えるとアトピー性皮膚炎が改善する患者さんが4名おられる
糖化産物が一定量生じるとアトピー性皮膚炎を引き起こす(仮説)
糖化産物が一定量生じるとアトピー性皮膚炎を引き起こす(仮説)

仮説(事実から推測できること)

ブドウ糖とタンパク質が結合して生じる糖化産物が一定量生じることで、免疫機能に影響を与え過剰に働きすぎるようになり、様々なアレルギーを引き起こす。皮膚に対してアレルギー反応を起こすとアトピー性皮膚炎を生じる。
糖質を食べ過ぎると翌日アトピー性皮膚炎が悪化する患者さんがおられることより、糖化産物が原因だとすれば日常の糖質がぎりぎり許容範囲で、食べ過ぎると糖化産物がアトピー性皮膚炎を悪化させる一定量をこえてしまう可能性が考えられる。
日頃から許容量をこえている患者さんはアトピー性皮膚炎が重症である可能性が考えられる。

確認方法(間接的な証明)

糖化産物が原因であることの直接の証明は困難ですが、糖質を控えることで改善することがわかれば、仮説が正しい可能性が示唆されます。
アトピー性皮膚炎の患者さんに糖質を控えてみてもらう。もしくは糖質をやめてもらうことで改善するかどうかを確認していただく方法です。

更に踏み込んで確認するのであれば、糖質を食べたとしても血糖値の上がりにくい食べ方(たんぱく質・脂質を食べた後で糖質を食べる等)をすることでアトピー性皮膚炎が改善することが他の患者さんでも確認されれば、糖質が問題なのではなく血糖値の上昇が原因であることが証明されます。

病気を治すから失くす時代に!?

病気を治すとは病気に対して薬を使って健康な状態に戻すことです。
病気を失くすとは病気に対して薬を使わず、原因である糖質を取り除くことで健康な状態に戻すことです。
病気を治すのではなく病気を失くすことができるかもしれません。(詳しくは呉からの風.jpにて)

ご存じですか?

ここまでは事実です。ここからが事実を元にした仮説です。

我慢するなら病気?糖質?
我慢するならどっち?
病気を我慢?糖質を我慢?

アトピー性皮膚炎8割・慢性蕁麻疹5割程度の改善率で、病気を失くした人も何人かおられます。病気でお悩みでしたら糖質回避教をご検討ください。
面白そうとか、ダメ元でもいいからやってみようかなと思われた方にお勧めです。
(糖尿病、肝臓病や腎臓病などの治療中の方は『糖質回避したい』と主治医の先生にご相談ください)

呉からの風

血糖値が上昇することでアレルギーが起こる?

今のところまだ仮説の域を出ませんが、お米・パン・麺類などの炭水化物・糖質の食べることで様々な病気を引き起こしている可能性があります。

炭水化物・糖質を食べることで血糖値が上昇し、ブドウ糖とたんぱく質が結合した糖化産物が発生し、その糖化産物が免疫機能のバランスを崩し、アレルギーを引き起こすという仮説です。

状況証拠として血糖値の上昇する食べ方をするとアトピー性皮膚炎が悪化する人がいます。逆に炭水化物・糖質でも血糖値が上昇しにくい食べ方をすると、アトピー性皮膚炎が落ち着くようです。血糖値が上昇しにくい食べ方とは、炭水化物の量を抑えるか野菜などを食べた後で食べるかです。小児のアトピー性皮膚炎は食べ方の工夫だけで治ることもあります。

炭水化物の量や食べ方を血糖値が急激に上がり過ぎないように調整することで、様々なアレルギーが改善する可能性が予想されます。

糖質回避教に入信や完全糖質回避をするかどうかはともかく、血糖値の上がりにくい炭水化物・糖質との付き合い方を考えてみると良いかもしれません。

アレルギーが治る可能性(仮説)

少なくとも2型糖尿病とダイエットには効果が期待できる糖質回避ですが、もしかしたらアレルギーなど原因が特定されていない様々な病気の原因なのではないかと考えました。その元となったのは尋常性乾癬やアレルギーが治ったと江部先生が報告されていたことです(参考文献:医療の巨大転換(パラダイム・シフト)を加速する―糖質制限食と湿潤療法のインパクト)。尋常性乾癬とは皮膚の角化・成熟するスピードが早まることで炎症が起きていますが、その原因は特定されていません。

原因が不明の病気が糖質制限することで改善するのは、何らかの形で糖質が病気を引き起こしており、その糖質をとらないことで治ったと考えられます。糖質を取ること自体が一因だったと考えるのが自然です。

糖質を取ることが原因となりえるとすればタンパク質の糖化によっておこる糖化産物が何らかの影響を与えると仮説を立てました。
糖化産物が免疫機能を亢進させる何らかのスイッチを押すことで、本来働かないはずのものに対して免疫機能を発揮することでアレルギーを生じている可能性を考えました。この仮説の真偽を証明することは非常に困難です。しかし証明は困難でも患者さん個人で糖質回避で病気が治るかどうかを試してみていただくことは簡単だと思います。

これまで血糖値が高いままだと糖尿病という病気になることはわかっていますが、糖質を食べることによる血糖値の日内変動での病気の報告は特にありません。特にありませんが、血糖値の濃度に応じて糖化産物が生成されているのは間違いない事実です。その糖化産物が何も問題ないのか、もしかしたら大問題を起こすのかは現時点ではわかりません。もし糖化産物が免疫機能に影響を与えアレルギーや様々な疾患を引き起こすと考えると、辻褄があう部分があると思います。
糖質に対するアレルギー反応を起こすことはまれにありますが、糖質を食べることが糖化産物を介してアレルギーを引き起こす引き金・原因の可能性を考えました。

この仮説の真偽の証明はかなり困難ですが、簡単な確認方法は患者さんに糖質回避をしてもらい、治るかどうか試してみてもらうことです。もしこの仮説が正しければ2型糖尿病、ダイエットの方だけでなくアレルギーの方も糖質回避を試してみる価値は十分あると思います。
ご興味があれば糖質回避教のすすめをご覧ください。

糖化産物が免疫機能に対して影響を与えるのであれば、仮説の域を出ませんが免疫機能を亢進させればアレルギーになり、免疫機能を抑制すれば慢性感染症(ニキビ、慢性副鼻腔炎、扁桃炎、尋常性疣贅など)や悪性腫瘍を許してしまうのではないかと思います。