血糖値の上がりにくいカップラーメンの食べ方

前回はラーメンと血糖値と題して書きました。実はお店のラーメンは血糖値が上がりにくく、カップラーメンは血糖値が上がりやすいことがわかってきました。今回はちょっとした工夫で出来る血糖値の上がりにくいカップラーメンの食べ方を書いてみたいと思います。

カップラーメンは残念ながら血糖値の上がりやすい食べ物のようです。何故なら炭水化物だけ食べるようなものだからです。通常のお店のラーメンは意外にも血糖値が上がりにくいのですが、どうやらチャーシューやメンマなどの具材があることで血糖値の急上昇を邪魔してくれているようです。

根拠は

おにぎりと唐揚げの食べ方による違い

尾道ラーメンとカップラーメンの血糖値の違い

各種サンドイッチの食後血糖値

これらのことから炭水化物・糖質だけ食べると血糖値が急上昇し、炭水化物・糖質以外のものと同時に食べると血糖値が上がりにくいことが考えられました。

血糖値の上がりにくいカップラーメンの食べ方

カップラーメンだけ食べると血糖値は急上昇してしまいます。理由は具が少ないことのようです。つまりインスタントラーメンやカップラーメンが身体に悪いイメージがありますが、インスタント・即席だから身体に悪い訳ではありません。チャーシューやメンマなど具材が少ないことで血糖値が急上昇するため身体に悪いのです。この欠点を補うために具材の代わりになるものを探してみました。以下の食べ方であれば血糖値の急上昇を多少なりとも抑えることが出来ます。

カップラーメンと唐揚げ

そのままカップラーメンだけを食べてしまうと血糖値が急上昇してしまいます。血糖値を上げないためにはお店のラーメンのようにチャーシューやメンマなど糖質以外の具材が必要なようです。

そこで唐揚げを食べることにしてみました。しかし同じ食べ物の組み合わせでも食べ方によって血糖値のグラフが異なることがわかりました。

カップラーメンと唐揚げの食べ方による違い

一言で言えばカップラーメンと唐揚げを同時に食べると血糖値が上がりにくいようです。先に唐揚げを食べてからカップラーメンを食べても、タイミングが少し遅れるだけで結局血糖値がカップラーメンだけの場合と同じだけ上がってしまいます。同時に食べるとは、唐揚げをかじってラーメンも食べて口の中で混ぜて飲み込む食べ方です。

糖質と糖質以外の食材をそれぞれ食べても胃の中では混ざってくれないようです。

カップラーメンと牛皿

カップラーメンの利点はお湯さえあればいつでもどこでも食べることが出来ることです。カップラーメンを食べる際にわざわざ唐揚げを用意するのは難しいかもしれないと考えて、冷凍食品で血糖値の上昇を抑えてくれるものを探しました。見つけたのがセブンイレブンの冷凍食品の牛皿です。

カップラーメンと牛皿交互に食べた血糖値

お店のラーメンのチャーシューの代わりのように同時に食べると血糖値が上がりにくいことがわかりました。

カップラーメンとチーズ

カップラーメンの中でもカレーであればチーズカレーもあるくらいですから、チーズをトッピングしても美味しいだろうと考えて食べてみました。結果として唐揚げほどではありませんが、血糖値が上がりにくいことがわかりました。

勿論同時に食べるようにしました。

カップラーメンとスライスチーズの食後血糖値

血糖値の上がりにくい食べ方をお勧めする人

糖質を食べることで血糖値が上がって下がらなくなる糖尿病の方は勿論、花粉症やアトピー性皮膚炎、ニキビの方も血糖値の上がりにくい食べ方をすると病気が良くなる可能性があります。

現在何らかの病気の方は勿論血糖値の上がりにくい食べ方を試してみることをお勧めしますし、現時点では病気が無くても、誰もが血糖値の上がりにくい食べ方をされる方が身体に良いと私は考えています。

特に糖尿病の方で薬を飲んでも血糖値が下がらなくてお悩みの方で、カップラーメンだけを食べておられる方は、唐揚げや牛皿と一緒に食べるようにするだけで血糖値が下がり始めると思います。

最後に

お湯さえあればどこでも手軽に美味しく食べることのできるカップラーメンですが、食べ方に気をつけないと血糖値が急上昇してしまいます。何か具材を用意してカップラーメンを食べるようにされることをお勧めします。

マヨネーズ、カロリーハーフやカットは勿体無い

少し前にノンオイルドレッシングは勿体ないと書きましたが、同じ理屈でマヨネーズもカロリーハーフやカロリーカットは勿体ないと思います。そのことについて書いてみたいと思います。

私もカロリー説を信じていた頃にはカロリーハーフのマヨネーズを使っていました。今考えると勿体ないことをしていました。

根拠は世界的に有名な医学雑誌Lancetに掲載された炭水化物増加で死亡リスク上昇です。炭水化物が多いと死亡リスクが増加しますが、脂質が多いと死亡リスクが下がるそうです。

つまり脂質は多く摂った方が健康には役立つようです。その健康に有利な脂質をわざわざ減らしているカロリーハーフやカロリーカットのマヨネーズは勿体ないという理屈です。

カロリーハーフやカロリーカットのマヨネーズが美味しいと思っておられる方はともかく、健康のためにわざわざ健康に有利な脂質を抑えたカロリーハーフやカロリーカットを選ぶのは勿体ないと思います。

もし私が経営者ならカロリーハーフやカロリーカットのマヨネーズの販売を中止するでしょう。そして脂質を多く摂る方が健康になりますというキャンペーンを実施します。そして通常のマヨネーズを健康に良い調味料として宣伝するのです。

ちなみに上記の論文では糖質と脂質についての考察はありますが、脂質の種類(動物性や植物性)については考察されてはいません。動物性たんぱく質の過剰摂取により心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まる報告があるため、出来れば植物性の脂質を摂るようにする方が良さそうです。バターやラードなど動物性の脂質を大量に摂ることは避け、積極的に肉の脂身を摂ることも避ける方が良さそうです。

マヨネーズも卵が原料なので大量に摂るのは問題が起こる可能性はありますので、何にでもマヨネーズをかけるようなマヨネーズの大量摂取はしない方が良さそうです。

花粉症の本当の原因とその対策 続報

花粉症の本当の原因とその対策を以前書きましたが、シーズンに入ってきたこともあり花粉症の患者さんとお話しする機会が増えてきました。
私自身が花粉症を専門にみている訳ではありませんので、花粉症の患者さんは多くはありませんが何人かの患者さんとお話する機会がありました。わかったことがあるため続報を書いてみることにしました。

前回書いた内容では、

  • 炭水化物だけ食べている
  • 食事の前後にお菓子や果物を食べてい
  • 間食に糖質を一度にたくさん食べている

ことが原因になり得ると書きました。少なくともこれらの食べ方をされている場合には、血糖値の上がりやすい食べ方なので改善することをお勧めです。

新たにわかったことは上記の食べ方をされなくても花粉症の症状のある方がおられることです。元々は上記の食べ方をされていて、食べ方を改めた場合には症状は消えなくともある程度改善するようです。改善はしても症状は残ることもあるようです。上記の食べ方を避けるだけで多くの方が治ると考えていましたが、上記の食べ方をすることがなくても花粉症の症状で悩まれる方もおられることもわかってきました。

考えられることは糖質だけ食べていなくても、血糖値が上がりやすいのかもしれません。私のある患者さんのデータではうどん半玉80gの野菜の多い焼うどんでも血糖値が急上昇することもあるため、上記の食べ方をされなくても花粉症で悩んでおられる場合、主食を食べないようにする方が良いのかもしれません。少なくとも一食は主食無しの糖質以外の食べ物を食べる食べ方にしてみることをお勧めします。

特に抗アレルギー剤を内服しても症状が抑えきれない方は、まず上記の食べ方を避けることをお勧めします。それでも症状が治らない場合には、1日のうち一食で良いので主食無しの生活をされてみることをお勧めします。それでも改善しなければ順次二食、三食と主食を食べないようにされることをお勧めします。

上記の食べ方は明らかに血糖値の上がりやすい食べ方なので、花粉症だけでなく様々な病気の原因になり得るため、すぐにでも改める方が良さそうです。上記の食べ方を避けるだけでも症状の改善される方も多くおられます。しかし残念ながら上記の食べ方を改めるだけでは、花粉症を完全に治す方法はまだ見つけられていませんが、少なくとも上記の食べ方が一因であることは間違いなさそうです。

出来れば今シーズンのうちに他に絡んでいる要因を探し出したいと考えています。

糖質に関しては、現在ある花粉症の患者さんにご協力頂き、リブレを装着してもらいました。これで血糖値が上がることで症状が増悪するのか、インスリンの分泌により症状が増悪するのか糖質と花粉症の関連がある程度解明出来ると思います。もうしばらくお待ちください。

ノンオイルドレッシングは勿体ない

カロリーを心配される方向けにノンオイルドレッシングというジャンルのドレッシングがあります。ノンオイルドレッシングが美味しいと思っておられる方はそのまま楽しまれると良いと思いますが、健康のためを思ってノンオイルドレッシングを選んでおられる方は勿体ないと思います。そのことを書いてみたいと思います。

健康のためにノンオイルドレッシングを選ぶことが勿体ないとは、脂質を多く摂る方が健康には好ましいというデータが存在するからです。その脂質をわざわざ避けることが勿体ないと表現しているのです。脂質を避けながら糖質は食べるというのも勿体ない食べ方です(参考:Lancet 炭水化物の摂取増加で死亡率上昇)。

確かに体重のことを考えるとエネルギーという点では脂質は摂るより摂らない方が良いのかもしれません。ただ体重のことを考えるのであれば、脂質を控えるよりも前に糖質を控えるべきです。ドレッシングに含まれる脂質はわずかです。その重さ分体重増加を避けることが出来るに過ぎません。それよりも脂質を多く摂る方が死亡率が下がるという効果を期待して、むしろ積極的に摂る方が健康的だと私は考えています。

私は積極的に脂質を摂るためにサラダに普通のドレッシングをかけた上で、更にごま油をかけて食べています。

本当に身体に良い(死亡率が下がる)かどうかはわかりませんが、少なくとも生野菜を美味しくたくさん食べることが出来るので重宝しています。

ちなみに上記の論文では糖質と脂質についての考察はありますが、脂質の種類(動物性や植物性)については考察されてはいません。動物性たんぱく質の過剰摂取により心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まる報告があるため、出来れば植物性の脂質を摂るようにする方が良さそうです。バターやラードなど動物性の脂質を大量に摂ることは避け、積極的に肉の脂身を摂ることも避ける方が良さそうです。

少し話が逸れましたが、健康のためにノンオイルドレッシングを選ぶのは勿体ないと私は思います。御一考ください。

花粉症の本当の原因とその対策

花粉症は特定の花粉の飛ぶ時期に目や鼻が痒くなり、涙や鼻汁に悩まされる疾患です。俗にアレルギーと言われるカテゴリーに分類される疾患であり、アレルゲンとされる花粉が原因とされています。無数に飛び交う花粉が原因のため、一般的には治すことが出来ないとされています。しかし現実には花粉が根本的な原因という訳ではなさそうです。何故なら花粉が原因であれば、花粉をなくさなければ治るはずがありませんが、現実には食べ方一つで治る場合があるからです。そのことを書いていきたいと思います。

普通の医者は先日書いた落とし穴に落ちているので、食べ方で治すという発想には辿り着けません。ダメ元で試してみてもらうという方に最適な方法だと思います。

目や鼻に対する自己免疫反応

花粉は原因ではなく悪化因子です。原因は目や鼻の粘膜に対する自己免疫疾患です。目や鼻の粘膜に対して本来なら自分の身体ですから働いてはいけない免疫機能(細菌やウイルス・寄生虫など体内に入り込む異物を排除する仕組み)が誤作動を起こして攻撃することで発症してしまいます。一年中自己免疫で攻撃しているのですが、特定の花粉に対して感作が起こることで症状が激化してしまいます。

花粉症になる人とならない人の違いは目や鼻の粘膜に対する自己免疫反応が起こっているか起こっていないかです。更に自己免疫反応が起こっていたとしても、特定の花粉に対する感作が起こっていなければ発症しなくて済むようです。スギ、ヒノキの花粉症の方が多いのは、単純に花粉の飛散量が多いため吸い込む量が多く、感作されやすいのでしょう。他の花粉症の方が少ないのは花粉の飛散量が少なく感作されにくいからだと思います。稀な花粉症の方は偶然にもご自身の免疫機能と花粉の抗原性が噛み合ってしまった結果のようです。あるいは特定の花粉を多く吸い込む生活環境が影響しているのかもしれません。

花粉症の本当の原因

一言で言えば糖質の食べ方です。糖質とは消化され糖として吸収されるものの総称です。米や小麦など俗に炭水化物といわれるものに加え、お菓子や果物などのことです。糖質を食べ過ぎることで発症するようです。

アトピー性皮膚炎はオカズから食べるようにするだけで治る人達がいるため恐らく花粉症も、食べ方を工夫するだけで治る可能性があります。

先に糖質が原因と書きましたが、正確には糖質の食べ方が問題です。

  • 炭水化物だけ食べている
  • 食事の前後にお菓子や果物を食べている
  • 間食に糖質を一度にたくさん食べている

この3つに当てはまる食べ方をしている人は血糖値の上がりやすい食べ方になっています。私が考える花粉症の原因は血糖値の上がりやすい食べ方です。実際に血糖値が上がることで花粉症を発症するのか、実際には血糖値は上がらないものの血糖値の上がりやすい食べ方に反応して分泌されたインスリンによって花粉症を発症するのかはまだわかりません。近いうちにある患者さんにご協力頂いてリブレを装着してもらって解明してみたいと思います。

実際に血糖値が上がっているかいないかは別にして、血糖値の上がりやすい食べ方が花粉症の原因のようです。

食べ方毎の対策

いずれかの食べ方に当てはまる方は、食べ方を変えるだけで症状が和らぐことが期待出来ます。これらの食べ方に当てはまる食べ方をされていれば、試しに食べ方を変えてみて下さい。

そして花粉症が改善すれば、このサイトを人に教えてあげてみてください。

残念ながら今のところ食べ方だけで全員治せる訳ではありませんが、食べ方を変えるだけなのにかなりの確率で改善が期待出来ます。

もし以下の食べ方で改善しなければ、ビタミンやミネラル不足の可能性が考えられます。マルチビタミンやミネラルをとることをお勧めします(参考:マルチビタミン&ミネラルの勧め)。

炭水化物だけ食べている

炭水化物だけ食べるとはおにぎりだけやお茶漬けだけ、パンだけ、うどんだけ、カップラーメンだけという食べ方のことです。

血糖値が上がりやすい根拠は私の行った血糖値持続測定器 リブレでの実験です。お茶漬けだけやうどんだけの実験はまだ出来ていませんが、おにぎりだけや食パンだけ、カップラーメンだけは実験済みです。

おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い

食パンとたまごサンドイッチの食後血糖値

カップラーメンと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い

カップラーメンと牛皿を交互に食べた食後血糖値

基本的に糖質だけで食べないように、何か糖質以外の食べ物と同時に食べることをお勧めします。

コンビニで買う食べ物でお勧めなのはセブンイレブンのこだわりのたまごサンドです。根拠は私や患者さんがこだわりたまごのサンドを食べても血糖値が上がらないこと(参考:患者さんのこだわりたまごのサンドの食後血糖値)と、私の場合3個食べても血糖値が上がらなかったからです(参考:こだわりたまごのサンド3個の食後血糖値)。

食事の前後にお菓子や果物を食べている

糖質と糖質を30分以内に食べると血糖値としては足し算になってしまうようです。少なくともお菓子や果物を食べる際には、食事の前後60分は時間をあけて食べる方が良さそうです。

根拠は以下の実験データです。おにぎりを半分に分けて30分後と60分後に食べてみました。先に食べた物を食事、後で食べた物をお菓子や果物と見なせば、30分以内では同時と変わらず、60分では上がりにくいデータとなっています。

おにぎりをわけて食べた食後血糖値

間食に糖質を一度にたくさん食べている

間食に糖質を一度にたくさん食べていると、上記の炭水化物だけ食べている場合と同じです。

対策は小分けにするか、糖質以外の物も食べるようにすることです。

糖質を小分けに食べるとは、上記のお菓子や果物を食べる場合と同じ要領で、血糖値は1時間間をあけると足し算にならないようです。つまり一回に食べる量を減らして回数を増やして、1時間毎に少量食べるようにすると血糖値が上がりにくくなります。

もう一つの対策は間食の際にもオカズを用意することです。オカズといっても料理をしてくださいという訳ではなく、チーズやゆで卵、ハムやソーセージ、ナッツ類などタンパク質や脂質を同時に食べることで血糖値の上がりやすい食べ方を避けるということです。間食をお菓子や果物から、チーズやゆで卵、ハムやソーセージ、ナッツ類などタンパク質や脂質だけに置き換えると更に効果的です。

改善しない場合

上記の食べ方で改善しない場合、糖質を食べない生活を試してみて下さい。ただし肝臓病や腎臓病、糖尿病など持病のある方は糖質を控える前に主治医の先生にご相談下さい

特に持病のない方は、まずは1食主食をやめてオカズだけ食べることをお勧めします。それでも症状が改善しなければ2食あるいは3食ともオカズだけ食べることをお勧めします。

ダメ元でも良ければお試し下さい。少なくとも糖質を控えると死亡率が下がるデータがあるので、長期的な健康は期待出来ます(参考:Lancet  炭水化物の摂取増加で死亡率増加)。

お酒はガンの危険高める 米臨床腫瘍学会

以前このサイトに人間がガン(癌・悪性腫瘍)を発症するメカニズムについて書いていますが、お酒がガンの危険高める 米臨床腫瘍学会という記事が掲載されました。

原文を読んでいないため、アルコールだけが原因なのか糖質を含むことが問題なのかは定かではありません。恐らく区別されてはいないと思います。

私が考えているガンの出来る仕組みは発生要因側の問題と防御要因の問題に分かることが出来ます。ガンは発生してしまっても、免疫という防御要因によって駆逐されることで通常は発生しない仕組みが備わっています。発生要因が無くても一定割合で細胞分裂のミスが起こってしまいますが、発生要因とはガンを生じてしまう可能性を高める因子のことです。

発生要因の問題

ガン化とは正常細胞が細胞分裂をする際にミスコピーを起こし、無限に増殖し転移する能力を獲得してしまうことです。細胞分裂の際にミスコピーを誘発してしまうことが発癌に関係があるとされます。アルコールが直接触れる、食道がん、胃がんは発生要因側の問題で危険が高まるのではないかと思います。何故なら大量飲酒により胸焼けを起こすのは食道や胃の粘膜が傷んだ状態で、修復の過程でガン化してしまう可能性が高まるようです。つまりアルコールのせいで細胞分裂の回数がアルコールを飲まない場合より増えるため、ガン化する可能性が高くなるという理屈です。

肝臓ガンもアルコールにより危険性が高まるようですが、アルコールを頻繁に飲むと肝細胞が壊れるため、修復するために細胞分裂が盛んになるようです。根拠はアルコールを頻繁に飲むと肝細胞が壊れたことを表す俗に肝機能と呼ばれる数値が上がるからです。結果として肝臓ガンの危険性が高まるようです。

防御要因の問題

防御要因とは、細胞分裂の際に失敗しガン化した細胞から守る仕組みのことです。いくつかの要因により防御要因が働かなくなりますが、少なくとも糖質がその一つのようです。私がそのように考える根拠は、良性腫瘍ではありますが糖質を控えるだけでイボなどの腫瘍が消えることがあるからです。

ビールや日本酒、ワインなど多くのアルコールには糖質が含まれています。アルコールそのものが犯人ではなく、アルコールと共に摂取する糖質が犯人の可能性があると思います。

直接アルコールが触れないにも関わらず、アルコールとの関連性が指摘されているガン(大腸ガンや女性の乳ガンなど)は防御要因が下がることが原因ではないかと考えています。もちろん食道がんや胃がんの場合にも防御要因の低下も関連しますが、直接関連が無さそうに見える部位が理解しやすいという意味です。

見分け

糖質で防御要因が低下することがまだ知られていないため仕方ないのですが、今後アルコールの種類によるガンの発生頻度を比較すると上記の区別がつくと思います。例えば糖質をほとんど含まずアルコール度数の高い焼酎やウイスキーなどの蒸留酒を飲んでいる人と、アルコール度数は低いものの糖質を含むビールなどを飲む人でガンの発生頻度を調べると発生要因の問題か、防御要因の問題かが区別出来ると思います。研究者達がアルコールの問題と糖質の問題を区別する意味を知ってくれることで、2つの問題を区別した研究結果を待ちたいと思います。

 

アレルギーは何故治らないのか?

一般的に花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息などのアレルギーは治らないと考えられていますが何故なのでしょうか?

それは現代人の多くが人間の身体にあった食事の仕方をまだ知らないからだと思います。具体的には糖質を繰り返し食べていることが原因のようです。実際に糖質を控えることで花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息が治った人が何人かおられます。

何故アレルギーは治らないことが常識と考えられているかと言えば、糖質を食べることが当たり前だからです。そして糖質を食べないことと比較しなかったからです。

つまり糖質を控えるという発想がなかったからです。

花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息の方は糖質をよく食べる方が多いようです。特に血糖値の上がりやすいおにぎりだけ、パンだけ、麺だけという炭水化物だけ食べる方をされる方は症状が激しい傾向にあります。

どうやら糖質を食べた結果免疫異常が起こり、本来なら働かないはずの自分の身体に対する免疫(自己免疫)が働くことで発症するようです。花粉症における眼や鼻の粘膜、アトピー性皮膚炎における皮膚、喘息における気管粘膜など、自己免疫の働く対象が外界に触れる場合を特にアレルギーと呼んでいるようです。そしてアレルゲンは原因ではなく、悪化因子に過ぎません。粘膜など外界に接する部位に自己免疫を起こして傷んだ場合に、花粉などが付着すると感作され反応してしまうに過ぎません。糖質をきっかけとして自己免疫が起こっていなければ、粘膜に花粉が付着しても反応は起こりません。そして糖質を控えると反応しなくなります。

実際に糖質を控えると症状が改善する方が多いのですが、興味深いのは食べ方で改善する方がおられることです。食べ方とは血糖値の上がりにくい食べ方をすることでこれらの症状が改善します。具体的には糖質だけ食べることを避け、糖質以外のオカズと一緒に食べるようにするだけで治る方が大勢おられます。これらの状況証拠より、血糖値の上昇が何らかの関与をしていると私は考えています。

アレルギーを避けるためには血糖値の上がりにくい食べ方病気を避ける理想の食べ方をすることがお勧めです。

もうすぐ花粉症の季節ですが、花粉症でお悩みの方は上記の食べ方を試してみられることをお勧めします。

血糖値が糖質の量だけで決まる訳ではない理由

血糖値は糖質の量だけで決まる訳ではないことを具体例で示しましたが、今回はその理由を中心に書いてみたいと思います。一言で言えば血糖値とは血液中ブドウ糖濃度であり、消化・吸収のスピードによって血液中ブドウ糖濃度は変化するからです。更に上がりかけた血糖値に対して分泌されたインスリンの働きにより、血糖値を下げようとした結果がその時の血糖値です。いわば糖質による足し算とインスリンによる引き算の結果がその時の血糖値です。糖質の消化・吸収、インスリンの分泌と働き具合に個人差があるため、糖質の量だけでは血糖値は決まりません。運動はブドウ糖を消費するため食後の運動はもちろん血糖値を下げますし、食前の運動でも血糖値を押し下げる働きがあります(参考:おにぎりと食前運動による血糖値の違い)。

鍋に塩を入れた際の塩辛さは塩の量だけでは決まりません。何故なら塩辛さは塩分の濃度が影響するはずだからです。同じ100gの塩を鍋に入れたとしても、鍋が1リットルの水の入った鍋に入れる場合と100リットルの水の入った鍋に入れる場合では濃度が異なるので塩辛さも違うはずです。つまり同じ塩の量でも薄める水の量によって濃度が異なるため、塩辛さも違うはずです。

血糖値も血液中のブドウ糖濃度のことなのでブドウ糖の量だけでは決まりません。血糖値は鍋の塩と水の量の関係のように単純に血液の量の多い少ないではないため少し複雑にはなりますが、似たような考え方で理解出来ます。

食べ物の中のブドウ糖が吸収され血液中に移行します。血液中に溶け込んだブドウ糖の濃度が血糖値です。ブドウ糖濃度が高くなるには、食べ物が消化され吸収されるという過程があります。糖質が消化・吸収されるスピードが早ければ、速やかに血糖値が上昇します。糖質の消化・吸収において糖質以外の食べ物があれば消化が妨げられるかどうかは実験をしてみなければわかりません。少なくとも吸収においては糖質以外の食べ物(タンパク質や脂質・食物繊維など)があれば腸管壁への糖質が消化されたブドウ糖と接触・吸収を邪魔するため血糖値の速やかな上昇は妨げられるはずです。このことはおにぎりだけ食べるよりタンパク質である唐揚げを食べる方が血糖値の上昇が緩やかになることから推測出来ます(参考:おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値の違い)。

濃度の変化は濃度差が大きければ大きいほど速く起こります。つまり食べ物の糖質割合(食べ物中のブドウ糖濃度)が高ければ高いほど、血液中ブドウ糖濃度との差が大きくなるため速やかに上昇するはずです。

ただし糖質以外の食べ物が血糖値の上昇を妨げるためには、糖質と糖質以外の食べ物が均一に混ざることが必要なようです(参考:おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違いカップラーメンと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い)

私のようにインスリンの分泌や働きの悪い血糖値が200mg/dlをこえることがある人は食後血糖値が変動しますが、インスリンの分泌や働きが良い人(健常人)は血糖値は余り変動せず、食後でも150mg/dl以下に抑えられているようです。

またそれまでに食べた糖質の食べ方によってインスリンの分泌が変わる為か、しばらく糖質を控えていると血糖値が上昇してしまうようです。その為耐糖能の検査であるブドウ糖負荷試験の前には、あえて3日ほど糖質を食べるように勧められるそうです。

様々な点から食後血糖値は糖質の量だけでなく、いくつもの要因で変わるようです。ちなみに食後血糖値のピークの時間もいつも同じとは限らないようです。少なくとも私の場合、食べ物の種類や組み合わせによってピークの時間は変化しますが、今のところパターンのようなものは見出せずにいます。機会を見つけて一度真剣に私のデータで集計してみたいと思います。

小分けで食べることが正解の理由

小分けで食べることが正解だと私は思います。その理由は二つあります。血糖値が上がりにくいことと、そのような環境で進化してきたからです。

血糖値が上がりにくい

小分けして食べることで血糖値が上がりにくいのは、小分けした分一度に身体に入る糖質が少量であり、インスリンが効きやすいからです。更にインスリンが効いている状態で次の糖質が少量入ることで、インスリンが追加分泌されることで血糖値が上がりにくくなるようです(参考:おにぎり1個を分けて食べた食後血糖値)。糖尿病の食べ方の正解の一つは小分けして食べることです。1日3食食べるという常識が糖尿病の原因の一つかもしれません。増してや1日2食しか食べなければ、小分けして食べる食べ方の逆にまとめて食べる食べ方になるため一回の食事量が多くなり血糖値が上がりやすくなるはずです。

1日3食食べる食べ方をしている方で、食後お菓子や果物をデザートとして食べている方は、お菓子や果物をおやつの時間に分けるだけで食後血糖値は下がるはずです。3食のうち1食お菓子や果物をおやつの時間に分けるだけで、1日4食になります。一回の食事の糖質量が減るため血糖値が下がります。2食分ければ1日5食、3食分ければ1日6食になります。

糖尿病の正解の一つは糖質を食べないことあるいは糖質を減らすこと(参考:2型糖尿病が薬無しで治りました)、別の正解は糖質以外の食べ物と同時に食べることです(参考:おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値)。もう一つの正解は糖質の一回の食事量を減らしてその分回数を増やすことだと思います(参考:おにぎりを分けて食べた食後血糖値)。

人類の進化

人類の進化の歴史を考えてみると果物をとって食べていた時代、朝昼晩と三食に決めて食べるようなことはありませんでした。決まった時間に食べなければ怒られるようなことまありませんし、時間に追い立てられるようなことはありませんでした。お腹が空けば果物を探し、お腹が一杯になれば食べるのをやめるだけです。果物が豊富にありいつでも食べることが出来るのであれば、無理をして食べる必要はありません。好きな時に少したべ、お腹が満たされれば休み、またお腹が空けば食べる生活をしていたはずです。自然と小分けして食べる食べ方をしていたのです。いつでも食べることが出来る程果物が得られない時代になれば更に小分けして食べることになったはずです。何故なら偶然果物を見つけた時に食べることが出来るだけだからです。一度にたくさん食べたくても、滅多に見つからないため嫌でも小分けして食べるしか無かった時代もあったはずです。

小分けして食べることが続いた時代を生き抜いた私達の祖先は、小分けして食べることに適応した身体の仕組みを備えた人達だけが生き残ることが出来たはずです。逆に言えば今程一度に大量に糖質を食べ続ける時代を経験せずに今に至っているため、私のように一度に大量に糖質を食べることに適応出来ない人達がいるのです。

小分けして食べることが正解の理由は、人類が小分けして食べることに適応して進化したからです。

もしかしたらまとめて食べることを生き抜いた子孫が高血糖になりにくい仕組みを獲得し、糖尿病になりにくい体質なのかもしれません。祖先を恨んでも仕方がありませんので、自分の身体の仕組みを理解し、食べ方という『知恵』で病気を避けるようにしましょう。その『知恵』の一つが小分けして食べる食べ方です。

 

 

同じ食べ物でも血糖値は食べ方によって変わる

同じ食べ物を食べても食べ方により食後血糖値は大きく異なります。この場合の食べ方とは食べる順番です。糖質と糖質以外を先に食べるか後で食べるか同時に食べるかです。

食べ方

糖質を先に食べる、糖質を後で食べる、糖質を同時に食べる3パターンで比較してみました。

同じ物を食べても血糖値が異なる

同じ物を食べても食べ方により血糖値は異なります。つまり食べ物だけで血糖値が決まるとは限らない証拠です。

このグラフは全て同じ物を食べています。おにぎり1個と唐揚げです。異なるのは食べ方です。唐揚げを先に食べる場合とおにぎりを先に食べる場合を調べてみました。するとタイミングは異なるもののどちらも血糖値は上がるのです。食べる物により血糖値の上がり方が決まるなら、食べる順番によってタイミングが異なることが説明がつきません。ということは食べ方により血糖値が影響を受けることがわかりました。

しかし私が予想した血糖値よりも遥かに高い値となりました。様々な可能性を考えてみました。糖質が血糖値を上げて、糖質以外の食べ物が血糖値の上昇を妨げることに間違いはないはずです。大前提として胃の中で混ざっているはずだと考えていました。それが思い込みかもしれないと思い至ったのです。

そこで食べる際に口の中で混ぜて食べてみました。口の中で混ざっていれば胃の中でも混ざるはずです。

口の中で糖質と糖質以外の食べ物が混ざるように食べた結果は、予想通り血糖値の上昇が抑えられました。

これからは食べ方を気をつける時代がやってくると思います。糖質と何か糖質以外の物を同時に食べることを提案します。