ナッツ類摂取でガンの再発率・死亡率低下の理由(仮説)

ナッツ類摂取でガンの再発率・死亡率低下の理由を仮説ですが考えてみます。ナッツ類そのものにガンを妨げる効果があるのかもしれませんが、ナッツ類摂取で再発率・死亡率が下がる理由が仮説すら書いてはありませんでした。そこで糖質関連かもしれないと考え仮説を考えてみました。
先日ヤフーニュースのトピックスにてナッツ摂取でガンの再発率・死亡率低下という記事が報告されていました。

概要は

週に57グラム以上のナッツを食べた結腸ガン経験者の再発率とガンによる死亡率が、食べなかった人よりはるかに低いとの研究結果を発表した。この量は、アーモンドなら48粒、カシューナッツなら36粒の量となる。

ナッツ類が肥満や糖尿病の予防に効果があることが示唆されています。
一つの仮説ですが、ナッツ類摂取で糖質の食べる量が減るのではないかと思います。またナッツ類により糖質の吸収を妨げる可能性が考えられます。つまりナッツ類が病気を避ける理想の食べ方におけるオカズの代わりになるため、血糖値の上昇を妨げることで免疫機能障害を引き起こさず、ガン細胞を免疫が攻撃する可能性が考えられます。(私はガンは、偶然生じたガン細胞担当の免疫機能障害によりガン細胞の増殖を抑えることができなくなったせいで発症すると考えています)

ただナッツ類が週57gでどれだけ血糖値の上昇を妨げる働きがあるのか疑問も残ります。糖質など他の食べ物の食べた量は計測されていないため判断がつきませんが、もしかしたらナッツ類を食べている人は糖質の量が少ない可能性が考えられます。もしナッツ類のおかげで糖質を食べる量が少ないのであれば、ナッツ類そのものが良いのではなくナッツ類が糖質の食べ過ぎを阻害している可能性が考えられます。

もし私の仮説が正しければ、糖質以外のもので糖質を避けるだけで良いので枝豆、チーズなどでも同様に再発率と死亡率が下がるはずです。もし枝豆やチーズでは再発率・死亡率が下がらず、ナッツ類だけが下がるのであれば、ナッツ類に何かガン細胞の成長阻害するものが含まれていることがわかります。
誰か調査してほしいものです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯

糖質一度に食べ過ぎ症候群という疾患の捉え方を提唱しています。今回はその病態に気付いた経緯を書きたいと思います。

糖質を食べると症状が出ることが徐々にわかってきました。アトピー性皮膚炎やニキビなどは食べ過ぎると翌日、早ければ数時間で症状が発症します。身体が出している注意報や警報という考え方も提案しています。

実は糖質一度に食べ過ぎ症候群は誰でも症状は見ているのです。アトピー性皮膚炎の赤みやニキビなどです。ただ単にどのように出るのかを知らないため、糖質を一度にたくさん食べると症状が出るとわからなかったのです。糖質制限の提唱者である江部先生や創傷の消毒をしない方が傷の治りが早いことを提唱された夏井先生のおかげで、アトピー性皮膚炎やニキビに糖質が関係あることがわかりました。糖質回避という考え方を患者さんに提案するようになり患者さんの状態が徐々に改善してきました。ただ当初は糖質は1か0かの二択のように、食べるか食べないかだと考えていました。食べれば出るのは仕方がないと考えていたのです。食べ物が問題であって食べ方が問題だとは思わなかったのです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯

患者さんとお話をしていると悪化した場合、多く食べ過ぎた際に出ることがわかってきました。逆に糖質を0にしていなくても改善している患者さん達も多くおられたのです。むしろ全体量は多く食べていても症状が出ない患者さんがおられたのです。その食べ方を見ていると小分けで食べておられました。
1人は乳児湿疹の患者さんで果物やパン、うどんなどを食べ過ぎると赤くなっていました。しかしご飯(お米)を日頃食べていても症状が出ないのです。不思議に思って聞いてみると聞いてみると1日10回食べておられたのです。起きている間1時間毎に少しずつ食べていることがわかったのです。

その視点で考えてみると、多くの患者さんが一度にたくさん食べた際に発症していることがわかったのです。糖質による疾患は糖質の総量が原因だと考えていたものが、糖質の1回量が原因であることに気付いた瞬間でした。総量に気をつけなければいけないと思い込んでいたものが、1回量を気をつけなければいけないという事実に頭を撃ち抜かれる程の衝撃を受けました。患者さん達が日頃食べ方にどれだけ気をつけていても、一度の糖質の食べ過ぎで症状を引き起こす現実と合致するのです。頭を整理して抽象化して考えてみると、糖質一度に食べ過ぎ症候群という概念に行き着いたのです。

リブレ 血糖値持続測定器

血糖値持続測定器(Free Style リブレ フラッシュグルコースモニタリングシステム)を購入しました。アボットジャパンから2017/1月に発売になりましたが、人気が非常に高く品薄のため入手が5月になりました。

今のところ健康保険の適応はないため使用するためには自費になってしまいます。病院によって価格は異なりますが、恐らくセンサー(14日分)・Readerキットそれぞれが1万円前後の自費診療になると思います。スタートする際には2万円程度になるのではないかと思います。追加の場合にはReaderキットは追加購入する必要がないためセンサー(14日分)のみの追加購入で済みます。

センサー

リブレ センサー 血糖値持続測定器
リブレ センサー
血糖値持続測定器

リブレのセンサーを装着した状態です。動きにくい上腕後ろ側に装着しました。

 

リブレ センサーアプリケーター
リブレ センサーアプリケーター

センサーアプリケーターという機械が同封されているためセンサーをセットし、押し付けるだけです。センサーには針が付いているためそれなりの痛みを覚悟していましたが、センサーアプリケーターを押し付けるとバネの力で一瞬で装着が完了します。装着前にアルコールでの消毒を推奨されていますが、消毒というよりは接着を邪魔する皮脂を拭き取る目的のようです。

 

最終的にしっかり押し付けると完了します。

最大14日間持続測定が可能です。

Reader キット

測定器のコントロールを行います。使用開始、読み取りを行います。

リブレ Readerキット
リブレ Readerキット

センサー装着後Readerキットを使ってセンサーの測定をはじめる初期化を行います。初期化に1時間かかります。センサーには8時間データを記憶出来るので少なくとも8時間毎のデータの吸い上げが必要です。センサーは15分毎の血糖値の検査をしているようです。Readerキットのボタンを押してかざすだけで一瞬で読み取れます。服の上からでも読み取ることが出来ます。

Free Style リブレ フラッシュグルコースモニタリングシステムの利点

Readerによりリアルタイムで血糖値を確認できます。血糖値を測定する度に針で刺して痛い思いをする必要がなくなりました。Readerのボタンを押してセンサーにかざすだけで簡単に血糖値を測定することができます。

また食べたものがダイレクトに血糖値に反映することを実感できるため、糖尿病の方の血糖値のコントロールが良くなると思います。何故ならこれだけ食べれば血糖値がこれだけ上がるということを日々フィードバックしながら食べ方を工夫することができるからです。更に完全な手探りではなく、糖質を食べると血糖値が上がることが分かっているため糖質の食べ方だけ気を付ければよいからです。リブレは糖質の食べ方のわかりやすい目安になりえると考えています。

これまでも血糖値持続測定器はありましたが、リブレが優れている点があります。旧来の血糖値持続測定器は測定開始時に実際に血液を採って血糖値を測定し補正する必要がありました。リブレは血液による補正が必要ありません。

これまでの血糖値持続測定器と比較すると非常に安価な点も大きな利点です。

リブレの問題点

2017年5月現在保険適応がないこと。機械は他の持続測定器と比較すると安価ではありますが、全額自己負担となると負担額が大きくなることが問題です。針で刺す痛みがないことはメリットですが、今のところ保険適応がないため自己負担額を考えると悩ましい問題だと思います。

リブレの使用は私のように研究目的か、今のところどうしても痛みを避けたい患者さんに限られると思います。保険適応となるとかなり普及すると思います。

入浴などは問題なくできるのですが、運動されて日頃から汗をかく方には不向きかもしれません。

また現在のシステムでは血糖値の日内変動グラフを得ることはできますが、測定ボタンを押していない任意の時間の測定値を知る方法はありません。
コンピュータに接続してもグラフが得られるのみで、測定時間と測定値の生データを手に入れることはできません。
糖尿病治療の補助目的ではなく、私のように食事と血糖値の変動の解明という研究目的の場合生データの取り扱いを出来るようにするなど改善の余地があると思います。

コンピュータに接続しデータの書き出しを行うことでCSVファイルで情報を取り出すことができます。パソコンと多少の取り扱いの知識は必要ですが、生データを参照し必要な部分のグラフを作成することができます。(2017/5/31追記)

リブレ 血糖値持続測定器からわかること

食事と血糖値の関係をリアルタイムで好きな時に知ることができます。
食べると上がることを目の当たりにすると、怖くて食べられなくなるかもしれません。

まだつけ始めて間がないのですが、思いもしなかった夜間の低血糖(病的意義は不明。グラフからは70mg/dl程度です)がわかりました。病的な程ではありませんが、夜間血糖値が下がっていることがわかりました。夜間眠れないのは高血糖ではなく低血糖だったかもしれません。

まだ使い始めたばかりなのでわかったことがあれば改めて掲載していきます。

スマホ育児アンケートに思う

スマホ育児とは小さい子供にスマホを見せることで静かに待たせる育児の仕方のことです。アンケート結果によると賛否両論あるようです。アンケートそのものに意味がないと私は思いますが、私の考える私論を書いてみたいと思います。

まず子供が興味を持って真剣に見るスマホを否定する必要がありません。興味を持つ時点で子供にとって何がしかの得るものがあるから見ているのです。スマホ育児を否定する人達はスマホが悪いと根拠なく一種の宗教のように信じているか、自分が子育てした際に苦労したから内心羨ましいのです。もしくはスマホを否定することで自分の存在意義を示したい人達だと私は思います。

テレビが一般家庭に行き渡った時代、子供はテレビばかり見てはいけませんと言われていたのと何ら変わりません。テレビを見て育った子供が今親になっているのです。確かに現在様々な問題がありますが、テレビのせいだとは思えません。そう考えれば、スマホも後で考えれば問題だったということは考えにくいと思います。アンケートにより新しい物を受け入れられない人達がいることがわかるだけではないでしょうか?

公共の場で泣き叫ぶ子供と、スマホを見て静かにしている子供。どちらが子供にとって快適なのでしょうか?少なくとも嫌な場所で我慢させられるよりも、興味のあるスマホを見る方が、子供にとって余程楽しいし得るものがあると思います。ただしスマホで見せる内容は吟味しても良いのかもしれません。

スマホ育児の是非を問うことに意味はありません。スマホ育児で何を見せるかの議論にこそ意味があるのではないでしょうか?そもそも意味がないスマホ育児のアンケートをする目的自体が、スマホを見て欲しくないテレビ局や新聞社など旧来のメディアが意図的に行うのではないかと思います。少しでもテレビやを見てもらう目的で、スマホ育児を否定したいためにあえてアンケートをとったのではないかと思います。そして一見同一に扱うように見せかけて、スマホ育児を否定するように仕向けているように思います。

スマホはあるのですから否定しても仕方がありません。今でもスマホを使いこなさない人もいるのですから、スマホを使う使わないは自由です。スマホを育児に使う使わないは自由です。他人が口出しするのは越権行為です。スマホ育児の是非ではなく、何を見せると良いのかを議論することに意味があると私は思いますが如何でしょうか?

少なくともスマホでの情報が子供達に刺激を与えることは間違いない事実です。どんな刺激を与えると子供のためになるのかを議論しましょう。

糖質一度に食べ過ぎ注意報と警報

糖質一度に食べ過ぎ症候群という捉え方を提案していますが、今回は注意報と警報という考え方を提案したいと思います。
糖質を一度に少し食べ過ぎた症状を注意報、糖質を一度に多く食べ過ぎた症状を警報と表現します。実は身体が症状を出すことでメッセージとして教えてくれているのです。まだそのメッセージの解釈の仕方を知らないだけなのです。その解釈の仕方を提案してみたいと思います。

糖質一度に食べ過ぎ注意報と警報

糖質一度に食べ過ぎ注意報とは一度に少し食べ過ぎた場合に症状が出るものです。糖質一度に食べ過ぎ警報とは一度にたくさん食べ過ぎた場合に症状が出るものです。
例えばアトピー性皮膚炎において、糖質を一度に少し食べ過ぎると痒くなり、たくさん食べ過ぎると皮膚が赤くなります。痒くなることを注意報、赤くなることを警報として解釈するのです。通常糖質を一度に食べ過ぎて痒くなるのは、食後2・3時間後です。吸収の良い食材など、食べ物や食べ方によっては食べている最中に痒くなる場合もあります。赤くなるのは早ければ数時間で遅くとも翌日です。
ニキビの場合、少し食べ過ぎると小さいニキビ、たくさん食べ過ぎると大きいニキビができます。通常翌日にはニキビが新しくできますが、場合によっては数時間、最短2時間でニキビが新しく出来る場合があります。小さいニキビが糖質一度に食べ過ぎ注意報、大きいニキビが糖質一度に食べ過ぎ警報です。

これらのことを注意報や警報として身体が教えてくれるメッセージとして解釈することを提案したいと思います。食べ方の結果症状が出ているだけなので、身体が悲鳴をあげていると解釈することもできると思います。

少し食べ過ぎたとわかれば次に食べる際には気をつけることが出来ますし、たくさん食べ過ぎたとわかれば一層気をつけることが出来るようになるのです。アトピー性皮膚炎とニキビは食べ過ぎると翌日には症状が出現するので、解釈しやすく対策が取りやすいのが特徴です。

対策

糖質一度に食べ過ぎ注意報であれば、少し食べ方を改善すればよいと思いますが、糖質一度に食べ過ぎ警報であれば大幅に食べ方を改善する必要があると思います。実際には次から食べ方を気を付けるとよいと思います。

具体的には病気を避ける理想の食べ方に近づけるとよいと思います。
一言でいえば糖質一度に食べ過ぎ症候群なのですから、一度に食べ過ぎないように小分けで食べるようにすることです。果物などのデザートという食後に甘いものを食べる食べ方は一度に食べることになるため、時間をあけてから小分けで食べることを提案したいと思います。
他にもラーメン・チャーハンセットを食べるなら、お昼にラーメンを食べて3時のおやつにチャーハンを食べるようにし、うどん・おにぎりセットを食べるのならお昼にうどんを食べて3時のおやつにおにぎりを食べるように小分けにすることを提案しています。

糖質一度に食べ過ぎ注意報、糖質一度に食べ過ぎ警報という身体からのメッセージのとらえ方をしてみてください。
ちなみに花粉症の場合、痒くなるのは糖質一度に食べ過ぎ注意報、鼻汁が出るのは糖質一度に食べ過ぎ警報なのかもしれませんね。

糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態(仮説)

先日発表した糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態、病気の起こるメカニズムの仮説を考えてみました。基本的には約2年前に書いた糖化産物による免疫機能の異常が原因だと考えています。その後様々な情報が蓄積できましたが、やはり糖化産物によるものと考えて矛盾しない状況です。糖化産物とは糖とタンパク質が不可逆的に結合するものです。熱を介して糖とタンパク質の結合はメイラード反応と言われ、食べ物を焼くと色が変わる反応です。例えばパンに焼き目がつくのも、肉が焼けるのもメイラード反応の一種です。熱の有無に関わらず糖とタンパク質が結合する反応が糖化反応で、糖化産物の生成量は糖の濃度に依存すると考えられます。血糖値が上昇することで糖化産物が多く作られるはずです。多数作られた糖化産物の中で免疫に働きかけ、人体に害をもたらす反応が起きている可能性を考えています。
もしかしたら糖そのものが免疫細胞に働きかけるメカニズムがある可能性は否定できません。いずれにしても糖が原因であり、一時的な血糖値の上昇が引き金・トリガーになっていることは間違いなさそうです。糖化産物が絡んでいるかどうかはいずれ解明されると思いますが、現在ではまだわかりません。

繰り返し血糖値が上昇した結果生じる2型糖尿病も糖質一度に食べ過ぎ症候群に含めても良いのかもしれません。一度に糖質を食べなければ血糖値が上昇しないからです。3食ではなく6食あるいは9食など小分けで食べるのであれば、2型糖尿病すら治る可能性が考えられます。

糖質一度に食べ過ぎ症候群を引き起こす血糖値以外のもう一つの病態を考えています。ここで書く糖化産物はブドウ糖がタンパク質に結合する糖化産物を想定し、ブドウ糖濃度である血糖値が目安になると考えています。しかし砂糖(ショ糖)を多く含むものや果糖を多く含む果物を食べた際に、ニキビなどを生じることが多いようです。砂糖はブドウ糖と果糖の結合したものです。つまり体に入るとブドウ糖と果糖に分解されます。ブドウ糖の血中濃度は血糖値と言われます。血中の果糖の濃度は通常問題にされることはありません。何故なら果糖はブドウ糖の約10倍糖化反応を引き起こしやすく生体への毒性が高いため、肝臓でブドウ糖よりも優先して代謝されます。そのため血糖値のように血液中に絶えず存在する訳ではないためです。果糖の摂り過ぎによる病気が糖質一度に摂り過ぎ症候群の中に隠れている可能性が否定できません。通常の糖質と果糖の摂り過ぎの違いにより病気が異なるかどうかを見極めるためにはもう少し時間がかかりそうです。

糖により免疫機能異常が引き起こされる

糖質一度に食べ過ぎ症候群は免疫機能障害が病気の本態のようです。免疫機能障害には二つ起こります。一つは免疫不全、一つは自己免疫です。免疫不全は本来働くべき免疫が働かないものです。自己免疫とは本来働いてはいけないはずの自己細胞に対する免疫障害です。身体をウイルスや細菌感染、癌細胞から守ってくれる免疫は無数の敵に対応するため、すべての組み合わせを作ってから自分の身体の細胞の分のスイッチだけ切る仕組みが採用されています。自分の身体の細胞の免疫スイッチを切り忘れたのが自己免疫です。
スイッチのオンとオフと考えるとわかりやすいと思います。本来は働かなければならないものが切れている(オフ・免疫不全)ものと、本来働いてはいけないものが働いている(オン・自己免疫)のです。本来働くべきスイッチのオンとオフが入れ替わっているのです。一見関係のなさそうな病気の本質が実は免疫の働き方の表と裏なのです。

自己免疫性疾患

例えばアトピー性皮膚炎では本来切れているべき皮膚細胞に対して自己免疫が働いてしまいます。皮膚細胞が攻撃され傷んでいるので汗が刺激になり悪化します。汗は悪化因子に過ぎません。花粉症では鼻や目の粘膜の細胞に対して自己免疫が働いてしまいます。粘膜細胞が攻撃され傷んでいるため、花粉に対して反応してしまうのです。花粉は悪化因子にすぎません。悪化因子ですから汗や花粉により症状は悪化します。仮に原因だとすると、汗や花粉がある限り治るはずがありません。しかし現実には糖質を控えることで症状は出なくなります。何故なら糖質による自己免疫に過ぎないからです。この病態からすると自己免疫性疾患も俗にいわれるアレルギーも病態は全く同じで、自己免疫のターゲットが外界に接する細胞か否かというだけのことです。外界に接する細胞は刺激を受けているため、悪化因子と反応しますがその悪化因子をアレルゲンとして原因のように錯覚しているに過ぎません。病気の正体は糖質です。

免疫不全

免疫不全の一つはウイルス感染によるイボ(尋常性疣贅)です。無数にある免疫の中でウイルスに対する免疫だけがピンポイントで免疫不全を引き起こした結果イボを発症するようです。糖による本来ピンポイントの免疫不全の数が増えて易感染性として認識されるようになるのが、糖尿病における免疫不全の病態のようです。
ピンポイントの免疫不全が癌細胞に対して起こってしまえば癌を発症するのです。幸い癌は様々な免疫の組み合わせにより阻止するため簡単には発症しませんが、偶然免疫不全がいくつも組み合わさってしまうと発症してしまうようです。逆に考えれば糖質を控えることで免疫不全が重なる可能性が低くなるため、癌を発症しにくくなるはずです。糖質を摂ると発症頻度が上がるのは、糖質を摂り過ぎた結果発症する2型糖尿病の患者さんに癌の頻度が高いことが示唆しています。癌についての仮説は改めて詳しく書きたいと思います。

糖質一度に食べ過ぎ症候群の根底にあるもの

糖質一度に食べ過ぎ症候群は糖質依存の一症状、つまり糖質依存症の一種なのかもしれません。糖質依存のため自己抑制がでず、糖質を一度に食べ過ぎるのです。自分ではコントロールできなくなることが特徴です。病気になるとわかっていてもやめられないのが依存の心理の怖いところです。糖質依存は禁断症状まであるのが特徴です。我満出来ない強い空腹感が禁断症状なのです。強い空腹感を我慢しているとピークを越えるのが禁断症状である証拠です。
出来るだけ糖質を回避するという考え方、糖質回避という考え方がお勧めです。無理に人に勧めるようなものではありませんが、糖質回避を信じてくださった方は健康になっていきます。病院に行かなくてすむようになったため人生が変わった人も何人かおられます。

糖質依存を抜け出し方は糖質を少しずつ減らすのではなく、食べるか食べないかです。糖質を少し食べると余計食べたくなるため、3食の糖質を少しずつ減らすと我慢の度合いが強くなります。3食のうち1食・2食と糖質を食べないようにし、おかずだけ食べるようにするのが糖質依存から抜け出しやすくなります。

煙石さんの冤罪最高裁判決に思う

元RCCアナウンサーの煙石 博さんが、銀行の記帳台に忘れられた封筒の中から66600円を盗んだとして逮捕起訴された事件です。
先日放送されていた『私は無実です ~防犯カメラで真実は見えるか?~』の録画を見て思うことがあり記事を書くことにしました。今後取り入れるべき対策も書いてみたいと思います。テレビでは防犯カメラの画質を上げること、検察も防犯カメラを証拠とするには慎重に取り扱うことが示されていましたが、私は別の対策を考えています。

事件の概要

本来であれば起訴されるはずのない事件でした。
何故なら素人の私が考えても犯人だと推定できる証拠はないからです。

記帳台に置き忘れられた封筒の中に入った66600円がなくなったということ。防犯カメラの映像から煙石さんしか記帳台に近付いていないため、煙石さん以外の犯人が考えられないとのこと。封筒は記帳台の上で見つかっているため、煙石さんが封筒から現金を抜き取り封筒を戻したのだろうと言われたこと。封筒から現金を抜き取る場面も、わざわざ封筒を戻す場面も防犯カメラには映っていないということ。

防犯カメラにより封筒に近づくことができたのが煙石さんだけなので、煙石さんが犯人以外あり得ないという理屈のようです。これを裁判所が認めたこと自体が驚きです。

 

問題点

  • 記帳台の上に66600円入りの封筒を置き忘れたが、現金が入っていた証拠はないため、最初から入っていなかったかもしれないこと。つまり窃盗事件そのものの存在が確かかどうかわからないということ
  • 煙石さんがお金を盗った(封筒からお金を抜き取った)という決定的な映像はないこと
  • 封筒に指紋も残っていないこと
  • 封筒を記帳台に戻した映像もないこと(検察は封筒を持ち去って抜き取り、戻したと主張している)

裁判の原則は推定無罪のはずです。はっきりとした証拠がなければ、有罪にしないという理屈です。そうしなければ冤罪を量産してしまうからです。
今回の事件は封筒に入った現金が無くなっている。他の人が盗る機会がないため、煙石さん以外あり得ない。だから犯人という乱暴な理屈でしかありません。
この理屈を認めてしまえば安心して生活することはできません。何故なら推定有罪だからです。わざと有罪にみえるように仕組んでしまえば誰でも犯罪者に仕立て上げることができます。

別の問題点

乱暴な論理で検察が起訴したことが問題なのですが、別の問題点が浮上します。
それは検察・警察がこの問題の責任をとらないことです。冤罪を生み出しても御免なさいすら言わないのです。本来であれば冤罪を生み出してすいませんでしたと関係者一同が顔を揃えて記者会見すべきです。無実の人の人生を狂わせたのですから。煙石さんは数百万の費用を使って、無実を勝ち取ったそうです。それよりもこの何年もの不快な時間は取り返せないはずです。

警察は取り調べの際に、窃盗は大した事件ではないため早く認めるように促したそうです。しかもテレビで放映された内容が事実であれば強要するような口調だったそうです。警察は犯人だと決めつけて取り調べをしているような印象です。もしかしたら目的は真犯人であろうと冤罪であろうと、犯人として捕まえるだけなのかもしれません。つまり冤罪であっても認めさせれば仕事が終わると考えているかもしれないのです。その根底に間違って逮捕しても責任を取る仕組みがないことです。

公務員が市民・国民に与えた損害は国が償うことになっています。そういう意味でも自分たちで責任を取る概念がないので無邪気に冤罪を生み出すのではないでしょうか?。

対策

防犯カメラの性能アップ、検察が防犯カメラに対する認識を変えることが番組でも紹介されていました。
私は警察・検察ともに責任を取る仕組みがないことだと思います。
もし冤罪を生み出したら、金銭的な負担(減給何か月等)や被害者のように自由を拘束される(禁固あるいは停職何か月等)のペナルティーがあっても同じような行動がとれたでしょうか?私は間違いをおかした際に自ら責任を取らなければならない仕組みがあれば、今回のような乱暴な論理での起訴には至らなかったと考えます。間違っても謝ることすらしなくて済む仕組みに問題があると思います。

責任を取らなければいけないとなると委縮するという人たちがいるかもしれませんが、世間一般では自分の行動に責任を取るのは当たり前です。責任を取らなければいけないから委縮するのであれば、本来やってはいけない行動をとっているに過ぎません。

責任を取る仕組みを作るだけで全ての冤罪がなくなる訳ではありませんが、少なくとも冤罪の数は減るはずです。人が人を裁くのですから、間違えばその責任を取る仕組みがないことの方がおかしいのではないのでしょうか?
取り調べた警察官や起訴した検察官個人に対して損害賠償請求を出来る仕組みでもあればかなりの抑止力になることが考えられます。
間違いに対して責任の取り方は議論の余地があるかもしれませんが、仕組みそのものの導入はすべきだと思います。

人は自分の行動の責任を取らなければいけないから、いい加減な行動をとらないように気を付けるのです。責任を取る姿が想像できないから、いい加減な行動がとれるのです。
実は警察・検察だけでなく、地方自治体や国の役人も責任を取る仕組みがないことが問題です。競争がないことも行政の問題の一つですが、そろそろ行政の仕組みそのものを根本から変えるべきでしょう。その話は別の機会に。

最後に

今回の事件は状況証拠を吟味すれば無実であることは容易に判断できそうでした。
しかし世間一般では検察が起訴すれば、起訴に足るだけの証拠が吟味されていると推定してしまいます。いい加減な判断が世の中にははびこっているようです。何事も自分の頭で判断する必要がありそうです。警察官や検察官にすらいい加減な判断をする人たちがいるようです。一審・二審の裁判官はいい加減とは言わないまでも、物事を論理的に考える思考力の乏しい人だったのでしょう。
他人の判断が正しいとは限りません。権威のある人たちが正しいとも限らないのです。意図的に事実を捻じ曲げて自分たちの都合の良いように解釈する人達が、いることを知っておきましょう。

自分の身を守るためにも論理的思考力を身につけるしかないのかもしれません。

煙石さんが番組の最後で言われていました。同じような思いをする人が出ないように私は戦ったのだと。煙石さんが戦うことを選択しなければ、一人の犯罪者が生まれただけで話題にすらならなかったことでしょう。煙石さんのおかげで警察・検察の異常な側面を浮き彫りになりました。いつも警察・検察がおかしい訳ではないとは思いますが、今回のことに問題があったことは確かです。警察・検察の方たちの日頃の仕事のおかげで日頃犯罪に巻き込まれることがないのだと考えています。それだけに問題の根本原因と再発防止策を検討し、そのことを反省として公表する自浄作用を身につけてほしいと願います。

糖質一度に摂り過ぎ症候群

少し幼稚な命名かとは思いますが、患者さんにわかりやすい表現のため糖質一度に食べ過ぎ症候群という症候群を提唱したいと思います。糖質一度に食べ過ぎ症候群とは原因を埋め込んだ命名で、糖質を一度に食べ過ぎることで発症する病気すべてを含む幅広い疾患概念です。まだわかっていないものも含めて無数にあると私は考えています。もしかしたら病気と認識されているものの7割~8割は糖質一度に食べ過ぎ症候群なのではないかと考えています。既に患者さんには説明に使っています。(通常病名は医者同士で情報交換するために使われますが、糖質一度に食べ過ぎ症候群は、患者さんに受け入れてもらって食べ方を工夫するだけで改善が期待できるため医者と情報交換する必要はないと考えています。)

何故一度に食べ過ぎかというと小分けで食べれば症状が出にくいからです。一度に糖質を沢山食べた際に症状が翌日には出てしまいます。因果関係が理解しやすい病態のものを糖質一度に食べ過ぎ症候群として定義したいと思います。
現時点で因果関係がはっきりしているのは、アトピー性皮膚炎とニキビです。全員に当てはまる病態かどうかは検討の余地がありますが、これらの多くは間違いなく糖質一度に食べ過ぎ症候群です。糖質を一度にたくさん食べると遅くとも翌日、早ければ2・3時間で症状が出現します。これまでみんなが気付かなかったことが不思議なほどほどはっきりとした因果関係があるのです。糖質を一度に沢山食べて、4・5日と少し遅れて出る乾燥肌も糖質一度に食べ過ぎ症候群の一つです。

病態は似ていると考えられる、糖質による他の病気も糖質一度に食べ過ぎ症候群に入れることができると思います。例えば花粉症などのアレルギー性疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群としても良いのではないかと考えています。他にも食べ過ぎたことですぐに発症するわけではない円形脱毛症や尋常性白斑などの自己免疫性疾患イボや水いぼなどの慢性感染症なども、糖質を一度に食べ過ぎることを繰り返す結果生じていることが考えられます。糖質を食べ過ぎないことで改善している人たちがいることがその状況証拠です。もしかしたらこれらの疾患は糖質の一回量ではなく、トータルの量に影響があるのかもしれません。現時点では糖質一度に食べ過ぎ症候群なのか糖質食べ過ぎ症候群なのか確かなことは言えませんが、私は血糖値の急上昇による糖化産物により病気が引き起こされる仮説を考えているため、これらの疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群なのではないかと考えています。

実は糖質を控えることで改善する2型糖尿病も糖質一度に食べ過ぎ症候群に入れても良いのではないかと思います。何故なら糖質を一度にたくさん食べることで血糖値が急上昇し、血糖値の急上昇を繰り返すことで結果として血糖値が下げられなくなる病態だからです。少しずつ小分けにして何回にも分けて糖質を食べることで血糖値が上がりにくくなるため、2型糖尿病を発症しにくくなると考えます。つまり3食で食べる食事を1回量を減らして回数を増やす、具体的には半量にし6回食で食べるようにしてしまうのです。3食を6食が難しいといっても、デザートを食べていればそのデザート分を時間をあけて食べるだけで一度にデザートも食べていた3食が、通常の食事3食プラスデザートを時間を空けて食べる3食で計6食にすることができます。これだけで血糖値の急上昇が抑えられ、2型糖尿病にはなりにくくなるはずです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群は糖質に関わる病気すべてを含む症候群で、後天的(生まれつきではない)な免疫に関わる病気全てに当てはまる可能性のある限りなく壮大な症候群だと私は考えています。
もしかしたら癌すら糖質一度に食べ過ぎ症候群の一種かもしれません。突拍子もない発想ですが、前癌病変である異形成は2人程糖質の食べ方で改善していますから、あながち全くの出鱈目ではないと考えています。前癌病変に効果があるのであれば、より免疫が働くはずのガンでも効果が期待できると私は考えています。
現時点でアトピー性皮膚炎は糖質を一度に食べ過ぎると数時間で痒くなり(糖質一度に食べ過ぎ注意報)、翌日には赤くなります(糖質一度に食べ過ぎ警報)。ニキビは糖質を一度に食べ過ぎると早ければ数時間遅くとも翌日には赤くなります。糖質を一度に少し食べ過ぎると小さいニキビ、糖質を一度に多く食べ過ぎると大きなニキビになります。乾燥肌は糖質を一度に食べ過ぎると4・5日してから乾燥するようです。ちょうど日焼けの後時間差で皮が剥けてくるのと同じ病態のようです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群という病気の捉え方。もしよかったら受け入れてみてください。様々な病気を避けることが出来るようになるかもしれません。

ちなみに糖質を一度に食べ過ぎてしまう理由は糖質依存により自己抑制できない状態の可能性があります。多くの人が糖質に依存状態で、立派な禁断症状まであるのです。良かったら自分自身が糖質依存状態ではないか考えてみてください。もし糖質依存の状態であれば糖質回避という考え方で糖質依存から抜け出す方がお得だと私は考えています。

2017.7.17追記
既にカテゴリ名は変更していましたが、タイトルを糖質一度に摂り過ぎ症候群に変更しました。変更の目的は食べ物だけではなく糖質を含む飲み物でも発症する可能性があるからです。そのため食べ物・飲み物すべてを含む表現として糖質一度に摂り過ぎ症候群と名称を変更しました。

保育園の事業停止に思う 勘違いぶり

小学校の新設騒動で国会でも話題になった学園が運営する保育園が事業停止になるようです。
聞き取り調査が公開されたので、勘違いぶり見て呆れた人が多いと思います。しかし本人達は真剣です。被害者だと本気で考えているのです。本人達の解釈の勘違いぶりを書いてみたいと思います。

小学校の新設騒動は真相解明はまだまだ先のようです。忖度という言葉が示すように、勝手に思い込んで便宜をはかってしまった側面もあるようです。証明は難しく、忖度した役人たちも責任問題になるため証言したくはないでしょう。

今回は保育園の事業停止に関してです。
聞き取り調査を公開にしたことから勘違いぶりがわかります。自分たちは保育園をきちんと運営しているにも関わらず不当な言いがかりを受けていると勘違いしているのです。不当な言いがかりだということを世間の方に理解してもらう目的で聞き取り調査を公開したのではないでしょうか?
本来聞き取り調査はきちんと運営しているか確認を行うもののはずです。いきなり事業停止とするのは厳しいため、行政側と運営側の認識をすり合わせるようなもののはずです。本来やるべきことを、思い込みや勘違いでやっていないことがないか確認することが調査の目的だと私は考えます。つまり行政側が本来やるべきことを改めて確認することで、運営側が修正するチャンスを与えてくれているはずです。

聞き取り調査の受け答えをすべてみた訳ではありませんが、保育士の6人の人数確保が必要だと指摘されても、3人で見ることができる。優秀な保育士ならそんなに人数はいらない。挙句保育士資格がなくても見ることができるという発言もあったようです。
ここでも大きな勘違いがあります。
運営者は事故がなければきちんと運営できている。
行政側はあらゆる事故を予防し、適切な保育ができる環境を整える。そのことを法律として制定している。
運営者は怪我や死人が出なければ問題がないと考えているのだと思います。事業としてではなく親戚の子供を無償で預かっているのであれば、一つの考え方だとは思います。事業として行っている運営者が、聞き取り調査において人数確保の必要がないと主張してしまう時点で経営者としての資質が疑問視されることでしょう。

行政は事業停止にしたい訳ではありません。何故なら事業停止にすれば問題が大きくなるからです。しかし明らかなルール違反を放置することはできません。そのため弁明のチャンスを与えたのが聞き取り調査だったはずです。運営の軌道修正する機会を与えてくれたのです。運営側が不当な圧力だと考えてしまった時点で事業停止はやむを得ない判断でしょう。

運営者たちは法律に基づいてきちんと運営する、決まりと実際の辻褄を合わせるという発想はなさそうです。恐らく悪気はないと思います。これまで大きな問題にならず、小学校すら開校してしまいそうだったのですから。怪我や死人が出なければ、保育園の運営は問題ないと考えるのと同じで、小学校も開校できれば問題ない。何故なら開校できたからという思考なのだと思います。

聞き取り調査で行政側と運営者の話し合いがうまくかみ合わなかったのは、完全に勘違いしているからです。自分たちは悪くない。悪いのは誰か別の人。行政であり、小学校の開校を邪魔した政治家達という理屈でしょう。被害者だと本気で考えているから、質問には答えず被害者ぶりをアピールし続けたのです。(参考:質問に的外れな回答をする人の心理
解決策は誰かが勘違いしていることを適切に教えてあげることでしょう。
普通の人たちは聞き取り調査の段階でこのままでは事業停止になるからマズイ!と理解しますが、勘違いが激しいあるいは理解力が乏しいとそのようには考えないのかもしれません。直接お話した訳ではありませんが、もしかしたら家族みんなが言い訳人間なのかもしれません。

保育園に通っている子供達とその親御さんは気の毒ですが、このままではやむを得ない対応なのかもしれません。第三者が経営するなど何か起死回生の策で、子供達が困ることのない解決策が見つかるとよいですね。

中学受験の意味

お子さんに中学受験をしてほしいと考える人もいれば、中学受験など必要ないと考える人もおられると思います。
私なりに現時点での結論らしきものを見つけたので、今回は中学受験の意味を考えてみたいと思います。

中学受験の目的

受験勉強の時期を早める

人によって中学受験する目的は色々あると思います。多くの人たちが考えるのは中学受験に成功し中高一貫校に入学することができると高校受験をしなくてもするというメリットがあります。中学受験をするか高校受験をするかの選択肢の中から中学受験を選択するということです。受験勉強を中学でするか高校でするかの違いと考え、義務教育である中学を終了した高校進学希望者全員が受ける高校受験よりも、中高一貫校への進学を希望する比較的数少ない人数での競争の方が楽だと考えて受験する場合も多いようです。受験とは相対評価、他人よりも優れていると成功するので、競争相手が少ない中学受験を選択するという考え方です。

有名大学進学率を高める

有名大学への進学は中高一貫校の方が有利です。中学受験に成功すると有名大学へ進学できる確率を高めることができるため、大学進学を見据えて中学受験をすることもよくあることのようです。中学受験に成功すれば必ず有名大学に進学できるわけではありませんが、確率が変わるという考え方です。

似たような能力・価値観の友達ができる

あまり意識されることが少ないかもしれませんが、似たような能力・価値観の友達ができることが最大のメリットかもしれません。例えば大学に進学するのは当たり前と考える人たちが集まるという意味です。
公立中学では済んでいる地域だけで同級生が決まるため、様々な考え方の人たちを同級生になります。勉強は嫌いだから中学を卒業すればすぐに働くという人も同級生にはいるでしょう。そういう意味で考え方の多様性を身につけるために私は良い経験になると思いますが、能力・価値観が異なることもあるため進学に対する考え方一つとっても話がかみ合わないこともあります。
中学受験を経て中高一貫校に入学すると、考え方・前提条件が似たような人達が集まることで前提条件の確認をすることを省くことができるなど楽に話ができるようです。その分考え方の多様性が失われてしまうことに気付けなくなってしまいます。

勉強を上手に教える先生が多い

私立中学は生徒を集める競争をしているため、勉強を上手に教える先生をそろえる傾向にあります。生徒を集めるという発想に乏しい公立中学よりも塾に近い発想です。せっかく受験を乗り切り入学しても授業に魅力がなければ、その噂は広まり受験生が減ってしまいます。そういう意味で努力している先生が私立中学の方が多い傾向にあると思います。
しかし近年状況が変わってきました。
勉強に関してだけ考えれば、わかりやすい授業の動画がネット上にあるからです。直接授業を受けたいと望むのであれば以前と同様中学受験を乗り切るしかありませんが、面白い授業そのものがインターネット上には存在するようです。魅力的な授業を受たいという意味では必ずしも私立中学に進学しなければならない時代ではなくなったのかもしれません。(私立中学の魅力がなくなったと言いたいわけではありません。環境が変化したということです)

中学受験の問題点

私が考える一番の問題点は算数だと考えています。何故なら中学の範囲になれば方程式で簡単に解くことができるようになる問題を、わざわざ方程式なしで解く方法を考えなければいけないからです。頭の使い方をトレーニングするという意味合いでは多少の意味があるのかもしれませんが、方程式という近道が用意されているのに、方程式なしでわざわざ遠回りをさせているように思えるからです。他の教科は考え方のベースになる可能性があるため意味があると思いますが、算数に関しては全く意味がないと思います。

中学受験をする方が適切な子供

一般的には高校受験をしたくないという子供が中学受験を目指すようです。中学の3年間で受験勉強をしなければならないためクラブ活動などに本腰を入れることが出来ないかもしれません。
良い大学に進学したい人も中学受験をすることが多いようです。
しかし学力の経済学によると、一卵性の双子による研究結果で進学した大学の学歴による年収の差はないそうです。つまり難しい大学に進学出来る能力があれば、大学に進学しなくても年収は変わらないそうです。
将来の年収を上げるために中学受験する意味はあまりないのかもしれないと私は考えるようになりました。

私が考える中学受験をする方が適切な子供は、小学校で友達が出来ないような子供です。周りの子供達と価値観が異なり、会話が成り立たないような子供は中学受験をする方が適切だと思います。もしかしたら思考レベルが違い過ぎて会話が成立しないかもしれないのです。
公立の小学校・中学校では様々な価値観の人たちがいます。勉強を全くする気のない人たちも一定数いるはずです。そういう価値観の異なる人と話をすることがつらいと考える子供達は中学受験をする方が適切かもしれません。
中学受験に成功すると似たような価値観・能力の人たちの集まりとなるため会話が成り立ちやすくなります。

ちなみに高校時代の同級生と仲良くなることが多いのは、住んでいる地域だけによって集まった中学の時と異なり、高校では受験というフィルターを通ることで似たような価値観・能力の人たちが集まるからだと思います。

小学校の間に中学や大人になっても付き合っていけそうな友達のできた人は中学受験をする必要はないように思います。
小学校で友達が出来ないのはもしかしたら優秀すぎるかもしれないのです。そういう子供は中学受験をしてみると良いと私は思います。生涯の友達を作る目的で中学受験をするのが良いと私は考えています。

2020年度新テスト導入で中学受験の意味が変わる

2020年度に新テストが導入されるそうです。
その新テストは方針が全く変わるため、中学受験の意味が変わります。
大学への進学を考えるとこれまで以上に中高一貫校が圧倒的に有利になります。
これまでは中学受験をする意味は上記のように友達を作るためだったものが、新テストにより変わるかもしれません。
そのことに関しては改めて書きたいと思います。