情報を集める前にするべきこと

情報を集める前にするべきことがあります。わかっている人には当たり前の常識ですが、わからない人もいると思いますので敢えて書いてみます。

情報を集める目的を考えることです。目的もなく情報を集めることは、野次馬的好奇心と変わりません。

情報を集める目的をまず明確にすることです。情報を集めることで何を知りたいのか、何がわかるのか前もって考えることです。ただ知りたいことを集めると野次馬的好奇心で情報を集めてしまうかもしれないのです。野次馬的好奇心から集めた情報は、使い道がないので時間の無駄です。

情報を集める目的をまず考えてから、どの情報を集めるのか検討することです。目的が定まることで必要な情報が明確になります。情報を集める最終的な目的は何らかの判断をすることだと思います。逆に言えば判断を左右する情報だけを集めると良いのではないでしょうか?先に情報の目的・使い道を考えてから情報収集をすると無駄な情報をわざわざ探す手間を省くことが出来ます。

情報を集める際に、情報を集める目的を考えることなく、手当たり次第に情報を集めていませんか?

例えば家族旅行を考えた際に、候補地を探す場合、予算や宿泊日数を考えることなく手当たり次第に楽しそうな候補地を探しても無駄が多くなかなか決まりません。一泊2日で移動に片道1日近くかかる場所は、候補地には相応しくありません。先に一泊2日が決まっていれば移動にかけることの出来る時間は多くても半日でしょう。先に一泊2日で予算は5万円と情報を集める目的を決めてから情報を集めると、無駄な候補地を探す手間が省けるのです。

仕事の早い人や手際の良い人は、情報の集め方が上手なのかもしれません。

物事の考え方は参考文献「自分の頭で考えよう ちきりんさん。」をご参考ください。

医者を選ぶのも寿命のうち

医者を選ぶのも寿命のうち  とは、医者を選ぶ時点で寿命が決まるかもしれないという話です。

残念ながら医者も人間ですからミスも知識不足もあります。私は患者さんを不幸にしたくはないので、出来る限り医療ミスや見落としが無いように最悪の可能性を考えながら診療しています。

しかし残念ながら医者によってはそのようには考えられないようです。この違いは医者としての初期教育によるのかもしれません。私は若い頃訴えられる診療と訴えられない診療の違いを叩き込まれました。実際に殴られたので本当に文字通り叩き込まれたのですが、今となっては懐かしい思い出です。そしてこの経験のおかげで色々なことがわかるようになりました。そのようなトレーニングを積んでいない医者には、訴えられると裁判で負けるという発想は皆無です。裁判に負けないために診療をする訳ではありませんが、最低限訴えられない診療を行うのは医者として最低限の心得のようなものだと私は思います。

例えば長年診療しながら病理を確認することを怠り、癌を見落としていた事例が2件あります。肉眼で癌には見えないから病理を確認しなかったらしいのですが、本来なら治るはずのものが治らなければ、万が一の可能性を考えて病理を確認するべきす。2人とも癌の可能性を完全に否定していました。万が一の可能性を考えて、念のため反対を押し切り確認したところ癌細胞が見つかってしまいました。それぞれ別の医者です。2人とも専門医を持っていることが自慢でしたが、長年診ていながら1人の患者さんでも癌を見落としてしまえば専門医には何の価値も無いと私は思います。幸か不幸か裁判にはならなかったようですが。

医者によっては知識不足と自信過剰と思い込みなどの様々な可能性により診断を誤ってしまうことがあるということです。そして私を含め生身の医者であれば誰でも似たようなことが起こりうるという話です。そのような不幸なことを起こさないために、最悪の可能性を考えて医者は診療に当たるべきなのです。そして患者さんも医者を選ぶべきなのです。命に関わらない病気であれば、そこまで神経質になる必要はないかもしれませんが、命に関わるかもしれない病気であれば慎重に医者を選ぶ必要がありそうです。

最悪の可能性を考えて診療を行う医者は信用出来ると思います。考え得る最悪の可能性の中から情報を集めることで、やはり最悪の状態なのかそうではないのかふり分けることが大切です。

今回このようなタイトルの記事を書くのは、知り合いの家族の話を聞いたからです。首に腫瘍が出来て開業医から総合病院を紹介され、癌の一種だと言われたそうです。手術にするか化学療法にするか家族で話し合って決めてきて欲しいと言われ、悩んでいるとの相談でした。結局家族では決めることが出来ないまま受診すると、院内の話し合いで首のものが原発ではない可能性があるという話になりました。つまり胃癌など他部位からの転移ではないかという話になったそうです。話が二転三転するため不信感を抱き、他院への紹介を願い出たそうです。通常病理を確認してあると原発のおよその検討はつくはずなのでおかしいなと思いながら話を聞いていました。詳しく聞いてみると、家族からの伝聞ですから確かなことはわかりませんが、悪性と断定し手術か化学療法の話が出ているにも関わらず病理での確認はされていなかったそうです。つまり確定診断がなされないまま、癌の治療が始まっていたかもしれないのです。一連の話から他院へ紹介してもらって正解だと思いました。

結局他院で行われた検査では、首に出来た腫瘍は悪性のものではなく、結核の可能性が高いそうです。これは上記の悪性を見落とした話とは反対で、思い込みにより確定診断せずに治療しようとした例です。結果として悪性ではなさそうなので幸いでしたが、医者を選ぶのも寿命のうちと改めて思いました。

実は後で聞くと何故主治医がそのような治療法を選んだのか理解に苦しむことがあります。病院の利益のためか、治療経験を積みたかったのか、実績としたかったのかその目的はわかりませんが、患者さんのために治療法が選ばれたとは思えないこともあります。もしかしたら医者によって医者をしている目的が異なるのかもしれません。

他にも医者が病気のことを良く知っていれば治るかもしれない病気でも、医者が知らないと治るものも治りません。例えば2型糖尿病は糖質回避により治ります。アトピー性皮膚炎やニキビも簡単に治ります。幸いアトピー性皮膚炎やニキビで命を落とすことは通常ありませんが、2型糖尿病では透析が必要になる可能性や足の切断が必要になる可能性があります。最悪命を落とす可能性もあります。近い将来糖質回避を患者さんに説明しなければ、訴訟の対象になるかもしれません。医者が従来の常識にとらわれていると、患者さんに不利益をもたらすかもしれません。

糖質の害を知っている医者を選ぶか知らない医者を選ぶかで、もしかしたら寿命が変わるかもしれません。病気によっては糖質の害を教えてくれる医者を選ぶようにしましょう。少なくとも納得出来る医者を探すようにしましょう。説明に納得出来なければ思い切って別の医者にかかるのも一つの選択肢です。

医者を選ぶのも寿命のうちです。

医者であれば医師免許は持っているので最低限のレベルは確保されていますが、実際には知識や医療レベルは医者によって様々です。専門医があるからといっても、安心は出来ません。むしろ過信しているかもしれません。ちなみに2型糖尿病に関してある糖尿病専門医に糖質回避を進言しましたが全く受け入れられませんでした。

このようにバラツキのある生身の医者よりも人工知能による最適な治療が実現する方が、患者さんのためなのかもしれません。それまでの間は納得の出来る医者を探すようにしましょう。

都知事が家族旅行に政治資金の言い訳

都知事が家族旅行に政治資金を使っていた問題です。

秘書に任せていたら私的な支出が混じっていたという言い訳をしています。考えたら誰でもわかることですが、通常私的な支出に領収書をもらうことはありません。癖でもらったという言い訳をするかもしれませんが、間違いを避けるために普通の人はもらわないはずです。癖とはいえ敢えて領収書をもらったのであれば、目的は通常であれば経費で落とすことでしょう。少なくとも無意識のうちに政治資金に混ざっても良いと考えていたのではないかと思います。絶対に混ざってはいけないと考えていればわざわざもらわないし、もらったとしてもすぐに捨てるように思います。

少なくとも秘書に領収書を渡した時点で、混ざったという子供のような言い訳は通用しないと思います。法律違反はわかっていてもバレないと思っていたからやってしまったのでしょう。本当にわからずにやってしまったのであれば他人のお金である税金を扱う仕事には適性のない証拠です。

万引きして商品を戻したら行為が無かったことになるかと言えばならないでしょう。お猿さんでも嘘をつくのですから、人間なら上手な嘘がつけるでしょう。嘘を見抜けるのは人間だけです。都内には住んでいませんので都知事のことは私には直接関係がありませんが、言い訳が見苦しいので記事にしてみました。

三菱自動車、日産傘下入りに思う

三菱自動車の不正発覚でどうなることかと思っていましたが、それなりの着地点を迎えたようです。

最初に傘下入りを聞いた際、このタイミングで出資を決める日産て凄いなと私は思いました。しかしじっくりと考えてみると別の視点が見えてきました。あくまでも私見を書いてみます。

発端は日産から三菱自動車の不正の告発でした。日産の告発の目的は、会社としてクリーンなイメージをアピールすることだと考えていました。他社の不正を告発するくらいだから日産は不正を行うことはないとアピールする目的だと考えたのです。しかし全容が明らかになる前に、傘下入りのために出資すると聞いて別の視点・疑惑を思いつきました。

傘下入りさせる目的で三菱自動車の不正を告発したという考え方です。三菱グループを離れるためにはそれなりの対価が必要ですが、不正が発覚すれば三菱グループも手放したくなるからです。告発すれば三菱自動車が経営危機に陥ることは、日産としても容易に想像できたと思います。その後の落とし所まで考えた上で告発したのではないかという仮説です。頭の良い人間がこのようなシナリオを書いた上で告発したのではないかと考えてしまいました。

もしこの仮説が真実であっても、不正をしていたのですから三菱自動車や三菱グループは争うことは出来なかったと思います。この仮説の真偽を確認することは難しいとは思いますが、ある種の頭の体操として考えてみて下さい。

ちなみに私がこの仮説を思いついたのは、傘下入りにタイミングが早すぎるからです。全容解明される前であればこれからどのような不正が出てくるかわからないはずです。そのような不透明な企業との資本提携はもう少し難航してもおかしくはないからです。

不正告発というマッチで火をつけ、燃え上がった時点で出資というポンプで火を消すという、正にマッチポンプのように感じるのは私だけでしょうか?

野次馬的好奇心の湧く心理

人には野次馬的好奇心とでも言うべき好奇心があります。噂好きな人は特に野次馬的好奇心が強いのかもしれません。

本来好奇心とは生き残るために必要な知識を得るために存在するはずでした。つまり知ることで生きる上で有利になる情報に対して興味を持たせるのが好奇心だと思います。

本来の野次馬的好奇心の目的

では野次馬的好奇心とはどんな意味があるのでしょうか?。人類の歴史の上で長い時間人々は比較的小さな集団で暮らしていました。小さな集落で暮らしていると、他人と食べ物や配偶者・パートナーを奪い合うことになります。つまりライバルなのです。そのライバルが何らかの失敗をすると食べ物を得やすくなったり配偶者・パートナーを得やすくなるのです。競い合うライバルに勝てる可能性が高くなるため、どの程度可能性が高まるのか興味が湧いてしまうのです。

野次馬的好奇心が湧いてしまう理由

本来の野次馬的好奇心は他人の何らかの失敗により、どの程度自分の生活が変わるのか見極めるためにありました。自分の生活には関係のない人の失敗には興味が湧かないはずです。しかし全くの他人でも、失敗を見ると具体的には何も変わらなくても、興味が湧いてしまうのです。これはかつて小さな集団で暮らしていた名残で、心理的に有利になる錯覚に陥るのです。人間が遠く離れた人の情報を手に入れることが出来るようになってまだ数十年です。その情報の取り扱い方を理解出来ていないのかもしれません。

例えば芸能人の不倫のニュースなどが報道されますが、自分の生活には全く関係ありません。関係はありませんが興味を持ってしまうのは、心理的な錯覚によるものです。他人の失敗が自分の生活に関係があるかのような錯覚に陥るので、興味が湧いてしまうため、ついテレビを見てしまうのです。テレビ局も視聴率が取れるので、野次馬的好奇心の意味を考えることなく報道するのです。

野次馬的好奇心の扱い方

野次馬的好奇心の強い人は、ライバルが消えてくれるのを待っているのかもしれません。自分で努力して高めるよりも、無意識のうちに周囲が脱落してくれることを期待している表れなのかもしれません。

好奇心は本来、自分の生活に関わることに興味を持たせるものです。野次馬的好奇心か生きるために必要な好奇心かを区別するために、そのことで生活が変わるかどうかを考えてみると良いかもしれません。

ただ単に自分の生活に関わらない人の失敗を知りたいだけであれば、野次馬的好奇心なのだと思います。他人が失敗したところで自分が成功する訳ではありませんから、時間の節約のために興味を持たないようにしましょう。

糖質回避により病気が改善する理由(仮説)

糖質回避により様々な病気が改善することは間違いない事実です。しかしその理由はまだわかっていません。私は糖質を食べることで短時間で症状が悪化することから糖化産物が原因である仮説を立てています。他にも考えられる仮説は腸内フローラの変化によるものです(アトピー性皮膚炎やニキビなどは短時間で反応があるため否定的ですが、白斑や円形脱毛症などへの関与の可能性は考えられます)。

腸内フローラが糖質回避と関連があるかもしれないと考えた根拠

潰瘍性大腸炎には便移植が有効である。腸内フローラが変わることで病気が治ることがわかります。

マウスの実験ですが、肥満マウスの腸内フローラを正常マウスに便移植をすると肥満になるそうです。もしかしたら腸内フローラの影響で糖質依存に陥るのかもしれません。

また一か月食生活を変えるだけで人間の腸内フローラは変わるようです。

これらのことを考えれば、もしかしたら糖質回避により改善するアレルギーなどの免疫機能障害も腸内フローラの影響があるのかもしれません。

制御性T細胞が免疫機能障害には関わっているはずですが、影響を与えるのが血糖値なのか糖化産物なのか、それとも腸内フローラなのかはまだわかりません。私は糖化産物ではないかと思っていますが、糖質回避により腸内フローラの変化は起こるようです。腸内フローラが病気に何らかの影響を与える可能性も否定出来ません。

もし腸内フローラの変化が病気に関与するなら

腸内フローラの変化が病気に関与するなら、食事内容を変えることで病気を治すことが出来るようになるかもしれません。更に抗生物質を併用することで素早く狙い通りの腸内フローラを得ることが出来るかもしれません。

羽毛の産地偽装に思う 人はバレなければ嘘をつく

通常嘘はいけないことだとされています。本音と建て前という嘘はともかくとして、嘘をつくことにより信用を失うため嘘をつかないようにします。

多くの人は「嘘つきは泥棒のはじまり」として嘘をつくことを戒められて育ちます。嘘をつくのが当たり前の世の中だとわざわざ本当かどうか絶えず確認しなければならないため大変です。みんなが快適に過ごすために嘘をつかないようにするのです。

しかし現実にはお猿さんでも赤ちゃんでさえも嘘をつくさんのです。人間の大人が嘘をつかないと考える方がおかしいのです。

では通常人間が嘘をつかないのは何故でしょうか?それは嘘がバレると信用を失い相手をしてもらえなくなるからです。逆に言えばバレなければ嘘をつく可能性があるということです。

そこに嘘をつく隙が生まれてしまうのです。隙を無くすための一番の方法は嘘がないか確認することです。全てを確認するのが一番ですが、一部でも確認すると多くの人が嘘をつかなくなります。嘘が全くバレなければ、出来心で嘘をついてしまう人が多くなります。

私は嘘をつくことで利益を得ることは全て詐欺罪を適応すれば良いと思います。

食品でも産地偽装がありましたが、言ったもん勝ちで嘘がバレるはずがないと考えて嘘をついたのだと思います。建築分野でも耐震強度の偽装もありました。東京オリンピックのデザインの盗用もありました。世の中には様々な嘘が蔓延っています。

多くの場合、小さな嘘からはじまり、バレないことに味をしめて嘘が大きくなるのだと思います。

恐らく自動車の燃費の問題や排ガスの不正も同じだと思います。バレなければ誤魔化しておけば良いと考えてしまうのが人間です。性善説の考え方で制度設計をするのはただの怠慢だと思います。人は誰でも楽して儲けたいのです。

嘘をつくのを咎めても仕方がありません。嘘をつくのは確信犯で倫理観が低いのですから、バレるかバレないかのギャンブルをして負けたくらいにしか思っていません。咎めるよりも、懲罰的な莫大な罰金も含めて相応の対価を支払ってもらうことです。

そしてそのような嘘をつく隙を無くす方法を探すことです。隙を無くすことに協力すれば罰金的な意味合いの対価を減額するようにすれば、喜んで協力するのではないかと思います。嘘つきはそれくらいしか価値がないと私は思います。

今回の羽毛布団の産地偽装は、輸入量と販売量の違いから不正は明らかです。嘘をつく隙を無くすための対策は、抜き打ちで産地の徹底調査を行うなどです。嘘がバレる仕組みが作ってあれば、偽装は減るのではないかと思います。

金髪やタトゥーは仲間を見分ける配慮

テレビ番組である芸能人の人がタトゥーを披露したことでネット上で話題になっているようです。そこで金髪に染めることやタトゥーを入れることに関して書いてみようと思います。

人の行動には意識しているか意識していないかに関わらず、必ず目的があります。自分でもその目的を明確に意識出来ていないまま行動することがあるので、わかりにくくもあります。

金髪に染めることやタトゥーを入れることはその人にとって様々な意味があるのだと思います。ただのおしゃれなのかもしれませんし、他の人とは違うということをアピールしたいのかもしれません。金髪に染めている人やタトゥーを入れている人の思いをとやかく言うことは越権行為だと思います。他人の問題(課題の分離)に口出しをすることになるからです。

髪の毛を金髪に染めたり、タトゥーを入れたりするのは、見た目を飾ることで受け入れてくれる仲間を見分ける配慮だと私は思います。金髪に染めることやタトゥーを入れることは、自分の意思でする限り個人の自由だと私は思います。そしてそのことを個性として受け入れることが出来るか受け入れることが出来ないかも個人の自由だと思います。積極的に友達になるのか距離を置くのか、全く気にしないかは自由だという考え方です。

金髪やタトゥーは受け入れられない人に近寄って欲しくないという目的で身につけた、目に見えないバリアーのようなものなのかもしれません。

もしかしたら、お互いが嫌な思いをしないための配慮なのかもしれません。金髪に染めることやタトゥーを入れることで、その人の中身が変わる訳ではありませんが、見た目を変えて人に見せることで仲間を探しているのではないかと思います。

ちょうど動物や昆虫が仲間を見分けるために、特有な見た目をすることに似ているように思います。

果物とお菓子の関係

果物とお菓子の関係を考えてみます。一言で言えばどちらも時折楽しむご褒美のようなものです。

果物は本来は自然の恵みでした。その自然の恵みに人間の知恵が加わることで、甘くて美味しい果物が出来ました。資本主義の世の中では売れない果物も作っても意味がないのですから、売れるために美味しい果物を栽培するのは当然といえば当然です。自然の恵みだった果物が資本主義の世の中で売れるように進化した結果、甘くて美味しい果物だけが流通するようになっています。ビタミンを補うことを言われますが、現代において健康の問題になる程ビタミンが不足することは考えにくいと思います。

お菓子は基本的に甘みか塩気を伴う食べ物です。砂糖や塩という密かに依存性を伴う食べ物が、資本主義の世の中で売れるように進化した結果です。今あるお菓子は多くの人達に好んで食べてもらえるように研ぎ澄まされています。

本来であれば時折楽しむご褒美のはずが、美味しいがために日常生活の一部になってしまっています。特に果物は美容と健康に良いはずと考えられ、推奨されているようです。現実には果物の食べ過ぎにより健康を害することもあるのですから、時折楽しむ程度の、ご褒美と考えるのが良いのではないかと思います。

嘘は猿でもつける。嘘を見抜くのは人間だけ

嘘は少し賢いお猿さんでもつくことが出来ます。少し賢いお猿さんのつく嘘とは、敵が来たと警告音を発するのです。騙された周りの仲間が逃げ出した間に、餌を独り占めするのです。お猿さんは嘘を見抜くことが出来ないためか、仲間は責めたりしないそうです(参考:現実を生きるサル、空想を語る人)。言い換えるとお猿さんの中で最も進化した知恵のあるお猿さんが嘘をつくことが出来るようです。嘘をつくのが一番の知恵者なので、周りのお猿さんは嘘を見抜くことが出来ないのです。

少し賢いお猿さんが嘘をつくことが出来るのですから人間が嘘をつくのは仕方のないことなのかもしれません。しかし人間は嘘をつくことはいけないこととして考えられています。嘘をつくことで損をする仕組みになっているのです。嘘がわかってしまうと損をするので多くの人は嘘をつくことが少ないのです。

人間は物事を論理的に考えることが出来るため嘘に気付くことが出来ます。先程の嘘の警告音で仲間を追い払ったのに、残って餌を独り占めしているとおかしいと気付くのです。もし警告音が本当なら一番に逃げ出さなければ辻褄が合いません。そのように考えることで嘘を見抜くことが出来るのです。

お猿さんは最も進化し知恵のあるものが嘘をつくのですが、人間では進化した者は嘘をつかなくなり、最も進化し知恵のある者は嘘を見抜くことが出来るのです。お猿さんでは知恵者の証である嘘が人間では愚か者の証なのは面白いと私は思います。

もしかしたら嘘つきは、後先を考えることの苦手なお猿さんに近いのかもしれません。

ちなみにお猿さんでもつける嘘ですが、人間の赤ちゃんも嘘をつくことが出来ます。赤ちゃんの嘘とは嘘泣きです。本気泣きだと涙を流して要求を訴えますが、嘘泣きはとりあえず声を出して気を引こうとするのです。来てくれるとラッキーくらいの軽い気持ちで声を出しています。良かったら赤ちゃんを嘘を見抜く視点で観察してあげてみてください。

人間は赤ちゃんの頃には嘘をつきますが、知恵をつけると共に嘘をつかなくなるのです。それは嘘をつくとかえって損をするという知恵を身につけるからです。親が教えてくれることもありますが、嘘が発覚することで信用を無くし、嫌でも思い知ることもあるようです。