糖質制限・糖質回避の危険性を訴える人がいます。私からすれば物事を深く知らないだけで不安に思ってる人にしか見えませんが、糖質制限・糖質回避をしている人達が動揺してしまうため、矛盾点を説明することで動揺する必要がないことを説明したいと思います。
糖質制限・糖質回避を長期間行うこと
まず糖質制限・糖質回避の長期間行なったデータが無いため安全性が保証されていないという指摘に関してです。人類は無知故に糖質を食べ続けてきました。その結果多くの病気を発症しているにも関わらず、まだ無知なままの人達が糖質による病気を理解せず食べ続けています。糖質制限・糖質回避の長期間の安全性を云々する前に糖質の危険性をまず受け入れることから始めるべきです。これまでしたことのない糖質制限・糖質回避を受け入れたくないがために、何が起こるかわからない不安を受け入れない言い訳に使っているに過ぎません。不安を訴える目的はそもそも受け入れないことです。
糖質を食べ続けることの安全性は保証されていますか?原因不明とされている病気が糖質が原因ではないと証明されているのですか?と。現実に糖質を控えると治る病気が多数見つかっています。ということは糖質が犯人である状況証拠であり糖質を食べることこそ危険です。
理解出来ない方には例え話を使って説明します。部屋が火事になっています。このままでは危険です。しかし外の安全性がわからないから外には逃げないと言っているようなものです。火事という明らかな危険に対し、外の安全性がわからないから逃げない人は恐らくおられないでしょう。しかし糖質は危険かもしれないが、糖質を食べない安全性が担保されていないため糖質を食べ続けるということは可笑しな話です。
糖質を食べないと低血糖になる?
よく言われるのが脳細胞はブドウ糖しか使うことが出来ないから糖質を食べないといけないと主張する論理です。二つの間違いがあります。一つは脳細胞はケトン体も使うことが出来ることです。一つは糖質を食べなくてもタンパク質からブドウ糖を作り出すことが出来ます。
糖質とは消化されるとブドウ糖に分解されます。吸収されることで血糖値(血中ブドウ糖濃度)を押し上げます。糖質を摂らないことで問題となるとすればブドウ糖の不足、つまり低血糖です。動物にとって低血糖は絶対に避けるべき状態のため、タンパク質から作り出すことが出来ます。つまりタンパク質を摂っていればブドウ糖を作りだすことが出来るため、糖質としてブドウ糖をわざわざ摂る必要はありません。
私の患者さんでお腹が空くと低血糖で手がしびれると言われる方もおられました。だから糖質を食べないといけないと主張されておられました。糖質を食べるから低血糖糖質を食べるから低血糖になることを説明させていただきました(参考:低血糖は糖質をを食べるから?食べないから?・私の不眠の原因は低血糖・不眠の原因は再び低血糖)。聞いてみると低血糖になるから御飯をたっぷり食べておられたそうです。まさに糖質依存で禁断症状が強い空腹感だけでなく、手がしびれる程だということのようです。
動物性タンパク質が多いことに関して
長期間糖質回避をする場合には、動物性タンパク質と脂質の取り過ぎは脳梗塞や心筋梗塞の可能性が否定出来ず、健康を害する可能性があります。動物実験でその危険性の報告があります。植物性タンパク質(大豆、豆腐など)は今の所、取り過ぎて害があるという報告はありません。
糖質制限・糖質回避をすると相対的に動物性タンパク質が多くなることで脳梗塞や心筋梗塞になる可能性が高まるとして、鬼の首を取ったように糖質制限・糖質回避の危険性を声高に叫ぶ人達がいます。しかしこれは糖質制限・糖質回避そのものが問題ではなく、糖質制限・糖質回避のやり方の問題です。糖質制限・糖質回避自体に責めどころがないから、糖質制限・糖質回避のやり方の問題をさも全体の危険性にすり替えて攻撃しているに過ぎません。
確かに長期間糖質制限・糖質回避を行うのであれば豆腐などの植物性タンパク質を中心に摂るようにしておく方が良いのではないかと思います。お肉ばかり食べ続ける危険性は否定はできません。
寿命に関して
人類は肉食だった時代があり、農耕を始めた当初平均寿命が短くなったデータがあるそうです。ディスカバリーチャンネルで見た内容では、狩猟採集の頃は平均寿命33歳、農耕が始まった直後は平均寿命20歳前後になったそうです。恐らく糖質だけを食べた栄養の偏りが問題だったのでしょう。
確か古代アステカ文明ではトウモロコシを離乳食に食べた乳幼児の死亡率が高かったというデータがあったはずです。
ブドウ糖とタンパク質が結合する糖化という化学反応がある限り、血糖値が上昇すると必ず糖化産物が発生します。進化の過程で血糖値を100mg/dl程度に抑えるように進化した人類にとって一時的な高血糖による糖化産物は寿命を短くする可能性が高いと私は思います。
血糖値が一定で糖質を食べないことで上がらないことでどのような問題が生じ得るのか私には思いつきません。
確かに寿命に関しては、糖質制限・糖質回避を長期間続けなければ正確にはわからないかもしれません。
しかしLancet炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇の13万5千人の調査結果の報告により流れは変わったでしょう。糖質制限・糖質回避の危険性を主張していた人は恥ずかしい思いをしていてほしいものです。
結論
糖質制限・糖質回避を既に行っている人は、人類にとって適切な食べ方に先に気付いただけに過ぎません。30年もすれば三食とも主食を食べていたんだって。そりゃ病気になるよね?と言われる時代が来ると私は思います。いつ気づくかです。
いつ糖質依存から抜け出すかです。
ちなみにいつやるの?が話題になったのは、やるかやらないかの議論を省き、時期の問題にすり替えたことです。
糖質制限・糖質回避を受け入れるか受け入れないかの議論は起こりません。何故なら糖質依存は様々な病気を引き起こすからです。あとはいつ受け入れるかです。
物事を合理的に考えるデジタル思考の人から受け入れているだけです。物事を論理的に考えることが苦手なアナログ思考の人あるいは糖質依存の人が受け入れを今のところ拒絶しているに過ぎません。
自信をもって糖質制限・糖質回避を続けましょう。
まだ糖質制限・糖質回避を行っていない人は、少なくとも炭水化物だけ食べる食べ方からやめてみましょう(参考:炭水化物だけ食べるのは勿体無い食べ方)。