新幹線のインシデントに思う

新幹線のインシデントのワイドショーでの報道を見ていると責め立てる口調のため、ふと思ったことを書いてみます。起こってしまったことを責め立てても意味がありません。もちろん現場の方々はわかっておられると思いますが、意味があるとすれば失敗を次にいかすことです。そのことを書いてみたいと思います。

『原因論』より『目的論』

こういう事案の際にも人間関係の場合同様『原因論』より『目的論』が有効です。何故このようなインシデントが起こったかを追求する『原因論』では解決が見出せません。何故なら人は出来れば責められなくはないため、責められるような内容は隠そうとしてしまいます。故意にしたミスであれば責め立てられて当然ですが、故意で無ければ何らかのミスの起こる仕組みがあったと考えるべきです。『原因論』では責任の所在を特定し、責任を取らせるという考え方です。誰しも責任を取らされたくはないため、情報を隠そうととしたり場合によっては嘘をつくことをあるでしょう。『原因論』では情報の隠蔽や虚偽を見抜くという無駄な作業を強いられます。その無駄な作業の分解決しにくくなります。

『目的論』では再発防止を主眼に、そのためにはどうすべきかを考えます。誰の責任かは二の次にするのです。

例えば今回のインシデントでは、異臭がしたが運行した。誰が運行を許可したのかを責め立てるのが『原因論』です。どうすればこのインシデントを避けることが出来たかを考えるのが『目的論』です。恐らく異臭がすれば停車駅で運行を停止し、少なくとも目視での異常を確認をするということです。

今回のインシデントの二つの学ぶべき点が

今回のインシデントでは、正常バイアスという思い込みと念のための確認の大切さの二つを学ぶべきだと思います。

正常バイアス

人は決定的なことがなければ大丈夫だと思い込む性質があります。時として決定的なことさえも大丈夫だと錯覚してしまうことがあります。例えば部屋に煙が流入しても周りの人が慌てていなければ、大丈夫だと錯覚して確認しようとしないそうです。

今回は異臭という決定的なことがあっても、事故は起こらないはずという思い込みが運行の継続を決めてしまったようです。

例えば航空機で異臭があれば間違いなく最寄りの空港に着陸するはずです。飛行機は何かあれば墜落するので、

念のため確認する

大丈夫だろうと思い込むと確認を怠りがちです。今回のインシデントでも台座に亀裂が入るなどとは想像してはいなかったでしょう。大丈夫だろうと思い込むことで、確認することなくそのまま運行することを選択してしまったのです。

今回わかったことは念のために名古屋駅で確認したことで、最悪の事態を避けることが出来ました。もし名古屋駅でも念のため確認することを怠っていれば、最悪の事態、台座の破断・脱線になっていたことでしょう。

私は横断歩道を渡る際に後ろを見ることを提案していますが、この後ろを見るのも念のため確認する行為です。

もう一つの確認は非破壊検査での確認です。もちろん目視での確認は毎日行っていたはずですが、破壊せずに検査する検査の仕方や間隔を検討することになるでしょう。具体的には目視だけでなく赤外線や紫外線での確認は毎日されるようになるかもしれません。手間のかかる磁力線による非破壊検査(金属に電流を流すと目に見えないような微小な亀裂があれば磁気が乱れることを検出する検査)も頻繁に行うことになるのかもしれません。

大丈夫であっても確認する。

確認は一時のことですが、万が一問題があって放置すれば取り返しのつかない結果を招くことがあるからです。少しの手間を惜しむことで結果として多大な労力を費やしてしまう。

大丈夫だろうと思っても確認する。このことを理解していなければ、これまで経験していない未知のアクシデントには対処出来ないと思います。

今回名古屋駅で確認された方々は何人もの命を救ったのではないかと思います。

新幹線のインシデントの報道から、私は大丈夫だろうと思っても確認する大切さを学びました。

精神的高揚による血糖値推移

リブレ 血糖値持続測定器を使い様々な食べ物の食後血糖値を測定しております。

今回は食事をしていないにも関わらず血糖値が変化したため掲載してみることにします。

今回は頼まれて1時間の講演をしたのですが、講演時に血糖値が上がっていました。
特に緊張はしていませんでしたが、気持ちが高ぶっていたようです。少しハイになっていたと言い換えることも出来ると思います。
そのことが血糖値に反映することがわかったため掲載してみることにしました。

講演時血糖値の変化

今回は講演1時間前からデータを並べてみることにしました。
グラフ下方の講演という文字の部分、1時間程講演を行いました。
内容はこのサイトに書いてある内容の初期の内容です。
実際に治った臨床写真と共に血糖値の話を聞いていただきました。

特に緊張はしていませんでしたが、せっかくなら聞いていただく方にわかっていただこうと気負ってはいました。
講演が始まる時点で少し血糖値が上がり始めたのは精神的な高ぶりがあったようです。自分では緊張していないつもりでしたが、少しは緊張していたのかもしれません。

以前掲載した電話一本から始まった精神的ストレスとは異なり、前もって決められた時間に講演が始まるのですが、その直前から気持ちが高ぶっていることが推測できる内容でした。

丁度開始30分をピークに徐々に血糖値は下がっていきました。
最初は私の気付いたことの中からどこまで話すか手探りだったところもありますが、後半は話したいことが山積みだったため時間を気にしながら流していったためリラックスできたのか血糖値は下がりました。聞いてくださる方たちの反応が時間と共に良くなってきたこともリラックスして話せるようになっていったのかもしれません。

今回の血糖値推移でわかったこと

 

食事だけでなく、精神的高揚、精神的な高ぶりでも血糖値が上昇することがわかりました。
恐らくアドレナリンの分泌により血糖値が上昇した可能性が考えられます。

気持ちがたかぶることでも血糖値が上昇することがわかりました。
しかも自分自身では緊張しているつもりもないにも関わらず血糖値が上昇することがわかったことは驚きました。
もしかしたら学会の発表など緊張を自覚していたときなどはもっと血糖値が上がっていたのではないかと想像します。

脳に適度な負荷がかかることで血糖値が上昇することがわかりました。
もしかしたら診察中も頭をフル回転して説明している時には血糖値が影響を受けているときもあるのかもしれません。

この血糖値の上昇は頭の回転には好影響を及ぼすことが考えられます。
血糖値そのものよりも血糖値を押し上げるホルモンが頭の回転に良い影響を与えているように思います。
以前の精神的ストレスにより血糖値が急上昇した後も頭の回転が良かった覚えがあるからです。

締め切りが迫ってくるというストレスや精神的高揚により効率よく仕事が出来ることに繋がるのかもしれません。

今後の検討課題

偶然今回は食事をしていなかったためこのようにきれいなグラフを描くことができました。

狙って出来る実験ではないため、機会があれば解析してみたいと思います。
私が発表する機会はほとんどありませんが、もしまた講演や発表する機会があれば食事をせずに改めて計測してみたいと思います。

 

食後血糖値一覧

おにぎり1個とおにぎり2個の血糖値の違い (1個でも2個でも変わらない)
おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値 (唐揚げにより血糖値が下がる)
おにぎり2個と特保コーラの食後血糖値 (特保コーラを飲んでも上昇)
おにぎり2個とお茶の関係 (驚くべきことにお茶を飲むと血糖値が上昇)
お茶と特保コーラの血糖値の違い (お茶と比べると特保コーラは上がらない)
たまごサンドイッチの食後血糖値 (たまごサンドイッチは血糖値が上がらない)
たまごサンドイッチの食後血糖値 追加実験 (再実験でも血糖値は上がらない)
おにぎりと牛丼特盛の食後血糖値の関係 (牛丼特盛の方が血糖値が上がらない)
食パンとたまごサンドイッチの食後血糖値の関係 (食パンは血糖値が上昇する)
おにぎりと食パンの食後血糖値の関係 (おにぎりも食パンも同じような上昇)
アイスクリーム2個の食後血糖値 (おにぎり1個程は上がらない)
カップラーメン ビッグの食後血糖値 (血糖値は206mg/dlまで上昇)
ツインハンバーグ ライスとパンの血糖値の違い (ライスの方が高い)
ジョイフルとガストのランチの食後血糖値の違い (何故かガストの方が低い)
尾道ラーメンとカップラーメンの食後血糖値の違い (カップラーメンが高い)
鎌倉パスタと食パンの食後血糖値の違い  (食パンの方が高い)
ガストで糖質回避の食後血糖値  (糖質回避の食事では血糖値は上がらない)
チキンカツと豆腐ハンバーグの食後血糖値の違い (チキンカツの方が高い)
にくにくにくバーガーの食後血糖値 (血糖値はほとんど上がらない)
ある日の夕食の食後血糖値 その1
ある日の夕食の食後血糖値 その2
おにぎり1/2個の食後血糖値
カップヌードル カレーとビッグの食後血糖値の違い
おにぎり1/2個とおにぎり1個の食後血糖値の違い
コメダ ハンバーガーの食後血糖値
おにぎり1個を分けて食べた食後血糖値
ハムサンドの食後血糖値 卵サンドとの違い
セブンイレブン冷凍ピザの食後血糖値
たまごサンドと水500mlの食後血糖値
おにぎり1個を分けて食べた食後血糖値
セブンとローソンの卵サンドの食後血糖値の違い
やよい軒のとりカツ定食の食後血糖値
ファミリーマートのたまごサンドの食後血糖値
おにぎり1個の食後血糖値 食べ方での違い
築地銀だこ てりたまの食後血糖値
おにぎりと唐揚げの順番による食後血糖値の違い
おにぎりと唐揚げの食べ方による血糖値の違い
カップラーメンと唐揚げの食べ方による違い
おにぎりと唐揚げの順番による食後血糖値の違い
おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い
おにぎり1個・唐揚げ交互と水555mlによる違い
おにぎりと食前運動による食後血糖値の違い
各種サンドイッチの食後血糖値
おにぎりとサラダの食べ方による血糖値の違い

NHKの仕掛けた罠

私はNHKが罠を仕掛けているように感じています。何故ならお金を払わなくてもテレビが映る仕組みを作りながら、映るからお金を支払えというからです。私はNHKを見るのでお金を支払ってはいますが、テレビがあってもNHKを見ない人は支払いたくはないだろうなと考えこの記事を書いています。その点WOWOWは支払い問題はあり得ません。何故ならお金を支払わなければ映らないからです。

私がNHKの罠だと感じるのは、地デジ化の際にお金を支払った人だけ映る仕組みは可能だったはずだからです。手間と時間と経費の問題は別にして、WOWOWには出来てNHKは出来ない理屈はないはずです。恐らく受信料を支払わなければ映らないだけであれば契約者は確かに減るでしょう。契約者が減ることを嫌がって罠を仕掛けたように思うのです。放送局が少ないアナログ放送の時代にはアンテナがあれば視聴料金を支払うのはある程度仕方がないことだったでしょう。丁度今のNTTが電話加入権として電話回線を引き込む際にお金を徴収していたのが、当初は電話線を張り巡らせるための資金が必要だったため仕方がなかったことと同じです。アナログ放送では各家庭を選んでスクランブルをかけることは出来ず、支払いの有無で映る映さないという設定そのものが出来なかったからです。

しかし時代は変わりました。テレビ放送はデジタル化されたのですからNHKだけ映らない仕組みも出来るはずです。テレビがテレビ番組だけ見るだけの機械であった時代はとうの昔に終わってしまいました。DVDを見ることもあればYouTubeを見ることもありますし、ゲームやネットをする場合もあるでしょう。であればNHKを映さないという選択肢を提示しても良いはずですが、技術的には出来るはずでも、そうはなっていません。(一部のマイナーなメーカーはNHKが映らないテレビを作っているという噂を聞いたことはありますが)

NHKは視聴料金を支払っていないテレビにもスクランブルをかけないことが罠のように思ってしまいます。そもそもNHKが地デジ化の際にスクランブルをかけていれば料金の支払い問題は無かったはずです。

テレビがあるから支払えは乱暴な話です。

例え話

映画館で外から見える仕組みにしておきながら、見たでしょう!とお金をせびる。もっと言い方を変えると映画館で外から見える所に立っているから金払え!と脅す。どんな悪徳業者かという話です。似たような話をNHKが行い、最高裁判所まで認めてしまったというおかしな話です。

国会でこの例え話で詰め寄ると答えに窮するかもしれませんね。上記の映画館は見える仕組みにしている映画館の自己責任なのですから。見えないように隙を失くすべき責任を負うのは映画館のはずであり、敷地内に忍び込んだ訳でもなく偶然映画の見える場所に立った人に責任は無いはずです。

個人的見解

テレビがあるからテレビ番組を見るはずという常識は過去のものとなってしまいました。テレビはテレビ番組を見るものという常識が非常識になったのに、時代遅れの法律を盾にテレビ番組を見ない人にも受信料の支払いを求める悪徳業者のような振る舞いはやめて欲しいと思います。

更に日本は個人の自由が認められている国ですが、テレビがあってもNHKを見ないという選択が出来ない不自由な国だという事実を悲しく思います。

多様性を認める本当の意味での自由な国になって欲しいと思います。

国民皆保険の薬価における疑問点

国民皆保険のおかげで安心して病院を受診出来るのは間違いない事実です。しかし薬価の決め方に疑問点があります。もし私が制度を作るのであれば別の仕組みにすると思うことを書いてみます。

以前はジェネリック(後発)医薬品の問題点として書きました。今見直してみると先発医薬品に有利な書き方でした。そこで国民に有利な提案をしてみたいと思います。

先発医薬品と後発医薬品

医薬品には自社開発の先発医薬品と特許切れを取り扱う後発医薬品とがあります。先発医薬品は研究開発を行い、安全性や効果を調べる必要があるため莫大な費用がかかります。その開発費用を捻出するために特許で保護して一定期間専売することを国が認めるのです。後発医薬品は保護期間の終了した医薬品を特許をレシピとして作ることで、研究開発費用をかけることなく作ることが出来る医薬品です。開発費用がかからない分安く提供出来るのです。

問題点

成分は同じもので値段が違う・・・。先発品は特許が切れたにも関わらず高い。
同じ成分で開発費用が回収されているにも関わらず、同じ値段ではない・・・。
皆保険のない国の制度をそのままスライドさせているだけのように思います。

競争原理が働かないことも勿体ない仕組みだと思います(競争原理が働いていることを私が知らないだけかもしれませんが)。

私が考える医薬品の薬価の問題点とは、特許期間に専売を認め開発費用が回収された後も、多少下がるだけで似たような薬価で販売されることです。

新しい仕組みの提案

以前の私の考え方はジェネリック医薬品は厚生労働省が金額を決め、それを踏まえたうえで先発医薬品は自社で金額の制約なしで完全に届出制にすれば良いと考えていました。今では別の考えが浮かんできました。それは先発医薬品は特許期間で開発費用は回収出来ている前提です。であれば開発費用が回収されたあとでも薬価が保護され続けているのは過保護なのではないかと考えるようになったのです。過保護なまでに先発医薬品の薬価を維持しておきながら、ジェネリック医薬品の活用を促すのはおかしな話です。開発費用の回収の終わった先発医薬品の薬価を今のジェネリック医薬品の薬価まで下げるべきです。更に安い値段で出したいジェネリックメーカーがあれば、自由競争で価格設定をしてもらえば良いのではないでしょうか?

特許が切れた医薬品の価格は自然と今のジェネリック医薬品価格になり、原価(製造価格)が安く作れる物はジェネリック医薬品が競争することで更に安くなるはずです。そもそも原価も違うはずにもかかわらず、一律先発医薬品のほぼ6割の薬価が設定されているジェネリック医薬品の仕組みがおかしな話です。

保険適応の薬価を厚生労働省が決めるため市場原理が働かないことで、守られているように思います。

ましてや先発医薬品の製薬メーカーの関連子会社が作るオーソライズドジェネリックなんて、箱の印刷が異なるだけで先発医薬品と同じ工場で作る全く同じ製法で同じ製品です。子会社によるオーソライズドジェネリックが出来るのですから、私が提案する上記の仕組みも出来るはずです。少なくとも先発医薬品の価格は今のジェネリック医薬品の価格にすることは出来るはずです。

国は医療費を抑制したいはずなのに、何故先発医薬品の薬価を大幅に引き下げないのでしょう。開発費用の回収のため先発医薬品の特許期間は必要なことはわかりますが、特許期間が切れても薬価を大幅に引き下げないのは何らかの利権が絡んでいるのかもしれません。

知恵は百薬の超

久しぶりに新しい諺です。

知恵は百薬の超

酒は百薬の長から考え付いた新しい諺です。元々酒は百薬の長とは、百薬つまり全ての薬の中で最高の物がお酒だという意味だと思います。
知恵は概念のため物質ではないことから百薬の長とせず、百薬を超えるという意味で超としました。

様々な病気が薬を飲むこと無く、知恵で治ることがわかってきました。例えば2型糖尿病は糖質の食べ方により治ってしまいます(参考:2型糖尿病が治癒?)。他にもアトピー性皮膚炎や花粉症、イボ(尋常性疣贅)やニキビなども治すことが出来ます。人によっては高血圧も治すことが出来るでしょう。

特に糖質の食べ方による食後血糖値の違いを見つけてからは治すことの出来る確率が上がってきました(参考:病気を避ける理想の食べ方血糖値の上がりにくい食べ方 2017年)。

少なくとも2型糖尿病を治すことの出来る薬はまだ開発されてはいませんが、糖質を食べないという単純な知恵で治すことが出来ます。つまり2型糖尿病にといては、既に知恵が薬を超えています。アトピー性皮膚炎も糖質を食べなければ治る人達がいます(残念ながら今のところ糖質を控えるだけでは全員のアトピー性皮膚炎は治る訳ではありませんが、症状が軽くなる人が多いのも事実です)。

先日書いた子宮頚がんにおいては、本来の発症予防はワクチンという薬ですが、実際にはまだお二人ですが糖質の食べ方という知恵でガンの発症を予防することが出来ます(参考:子宮頚がんで再検査と言われたら)。

まだ他にも誰にも気付かれていない病気を治す知恵も見つけてあります。来年には公表したいと考えています。これらの知恵が集まることで全ての薬を超える日がやってくると私は思っています。

知恵が薬を超える

そんな時代がすぐそこまでやってきています。糖質の食べ方は間違いなくその知恵の一つですが、一部に過ぎません。別の知恵の一つはマルチビタミン&ミネラルです(参考:マルチビタミン&ミネラルの勧め)。他に見つけた知恵は全てを見つけ終えた時点で公表したいと考えています。今はまだ戯言のような諺ですが、10年後には当たり前の諺になっていて欲しいと考えています。つまり薬よりも病気を治す知恵が有り難がられる時代になっていて欲しいと考えています。

スタッフを怒る医者の心理

患者さんを怒る医者の心理は以前書きましたが、今回はスタッフを怒る医者の心理を書いてみたいと思います。

他人を怒るのは相手に何らかの落ち度があるからだとは思います。相手に落ち度がないのに怒るのは病気なのかもしれません。ただ相手に落ち度があるという前提条件に問題があります。何故なら通常人が他人を怒る時に人に意見を聞いたりしないからです。一般的な思い込みで怒っているだけのことも多々あります。その思い込みが激しい人は、病気との区別が付きにくくなってしまいます。

スタッフを怒る医者の心理には、少なくともスタッフに落ち度があると思い込んでいるという前提があります。もしかしたら勘違いで怒っているだけかもしれません。怒ることに意味がない(参考:怒るのは幼稚な証拠)ことに気づいた私としては、相手に落ち度を理解させる言葉を選ぶことが出来ないから怒りで相手を支配しようとしているだけに思えます。

怒る場面にもよりますが、怒る医者に不謹慎狩りの心理が働いているのかもしれません。医学的あるいは常識的に怒る医者の方が正しいとしても、わざわざ怒る必要はないはずです。怒られた相手は怒られたことで萎縮してしまい、ミスをするかもしれないのですから百害あって一利なしです。怒らなくても相手に間違いを伝える手段はいくらでもあるはずです。その間違いを伝えることをせずに怒るのですから、怒られた相手はたまったものではありません。医者の怒る剣幕が余りに激しいと怒っている理由を聞くことも出来ません。

怒っている医者は、相手も知っていて当然だと思い込んでいるため怒るのでしょう。ただ相手が知らないことを怒っても意味がありません。何故なら知らないからです。先に知っている人がまだ知らない人に教えるのは当たり前です。相手を怒るのではなく、相手が知らないことを理解し、伝えてあげるようにするだけでお互い嫌な思いをすることなくスムーズに仕事が出来るようになるはずです。

怒っても言い返されないと自分が正しいから言い返されないと誤解を強めます。だから自分は怒っても許されていると錯覚してしまうのです。相手が言い返すと余計に火に油を注ぐことになると嫌だから言い返さないということに思い至らないのです。

 

対策

私なら怒っている人に何を怒っているのか聞くことは出来ますが(怒っている人は犬が吠えていることと変わらないと思っていることと、相手が期待していることを客観視できるからです)、普通は怒られた本人が怒っている人に直接怒っている理由を聞くことは難しいでしょう。何故ならそんなこともわからないのか!!と日に油を注ぐことになり、余計怒らせてしまうことになるからです。

対策は第三者が何を怒っているのか客観的に聞くことです。相手に何を知っていることや行動を期待して怒っているのか聞き出すのです。もしどうしても第三者に聞いてもらうことが難しければ、後日怒りがおさまってから聞き出すことをお勧めします。

そして怒ることは幼稚なことだと第三者から怒る医者に教えてあげましょう。怒っても犬が吠えているのと大して変わりません。何故なら人が怒る場合、自分では怒って当たり前だと思っているから、怒っている理由を説明したりしないからです。つまり起こることで伝わるのは、起こっているという感情だけです。だから犬が吠えているのと大して変わらないのです。怒っている内容を客観的に相手に伝えなければ、解決には至らないことを教えてあげるだけでいいのです。

確かに患者さんの命に関わる間違いなどをしてしまった場合には、怒る場面もあるのかもしれません。しかし間違いをし得るシステムが根本的な原因です。例えば間違えて点滴を他の人にしてしまったなどです。予防策は2人で確認する場合や、バーコードで機械でチェックするなどの対策で間違えられない仕組みを取り入れています。

スタッフを怒るのではなく、どうすれば患者の命を危険にさらさない仕組みを作ることが出来るか建設的に話し合えば良いことです。多くの病院ではヒヤリハットという最悪の場合医療事故に繋がりかねない事例から、根本的な対策をすることで事故を起こさない仕組み作りをしています。だからこそスタッフを怒る医者は勘違いした時代遅れな存在です。患者さんを怒る医者は淘汰される時代がもうすぐやってきますが、スタッフを怒る医者も淘汰される時代がやってくるでしょう。全ての医者が人を怒るのは幼稚なことだと早く気付いてくれるといいですね。

関連リンク

怒るのは幼稚な証拠

人が怒る理由 期待しているから

怒る君怒る必要のない子育て

医者が患者さんを怒るのは筋違い

怒る必要のない子育て 後始末をさせる

怒ることは無駄なこと

儲け主義の医者の見分け方 起こるかどうか

怒ると褒める 北風と太陽の関係

怒るのも怒られるのも元は勘違い

怒らない子育て 怒るを褒めるに変える魔法

患者さんを怒る医師の心理を考える

親が子を怒る問題点

子供を怒る親の心理

親が子を何度も怒ることになる理由

子供を怒る『意味』

怒る必要のない子育て 勝手なことをしたから?

怒る必要のない子育て 片付けをしない場合

怒らない子育てと怒る必要のない子育て

怒る人の心理

離婚裁判に思う

芸能人の離婚裁判が話題になっています。
離婚裁判とは通常夫婦のうちで1人だけが離婚したくて、もう1人は離婚したくない場合に争われるものです。もしかしたら離婚条件の食い違いで裁判になる場合もあるのかも知れませんが、それ程多くはないでしょう。何故ならどちらも離婚したければ離婚条件はお互いが妥協出来るからです。

そもそも離婚裁判という第三者を介してでも離婚したいと夫婦のうちの1人が言い出した時点で夫婦関係は破綻しています。少なくとも夫婦のうちの1人は夫婦関係を継続出来ないと考えているはずです。夫婦とは2人でお互いが協力することで成り立つものです。1人しか継続する意思が無ければ既に破綻しています。その破綻した夫婦関係を裁判で争うこと自体不思議な話です。しかも裁判で認められないことがあること自体がおかしな話です。国としては出来るだけ夫婦でいて欲しい現れなのでしょう。裁判を申し立てた夫婦を離婚させない目的は、出来るだけ離婚させたくないとしか思えません。民法が定められた当時は離婚により特に女性が生活に困ることを想定して、出来るだけ離婚を回避するようにしていたのでしょう。男性が浮気をした上で簡単に離婚出来てしまうと、男性の収入に頼っていた女性は生活に困ってしまいます。簡単に離婚出来てしまっては浮気という落ち度のある男性に有利なため、簡単には離婚出来ない仕組みになっていたのでしょう。簡単に離婚出来ると世が乱れると考えていたのかもしれません。

しかし時代は変わりました。男女平等が叫ばれる中、男性の浮気ばかりではなくなりましたし、収入を男性に頼る女性ばかりではなくなりました。

離婚が珍しくない時代になってもきました。裁判をしても離婚が認められないことがある制度は破綻しています。離婚を訴えた側からすれば、離婚を認められない場合どうやって継続すれば良いのか裁判官に聞いてみたいでしょう。

離婚裁判の提案

離婚裁判を1人が申し立てた時点で離婚は成立し、裁判では条件を争うことにするのです。そもそも離婚を1人が決めた時点で夫婦関係は破綻しています。だから離婚を認めないのではなく、条件を争点にするのです。客観的に第三者からみてどちらに落ち度があるのかを判断し、離婚後の条件を冷静に話し合う場とするのです。離婚は決まっているのですから、条件の調整になるので実際には調停に近い内容になると思います。

浮気をしたなど落ち度のある側からの申し立ても認める代わりに、相応の代償を支払うように仕組みを整える必要はあると思います。

そろそろ現状に合わせた仕組みに切り替えるべき時だと私は思います。

子宮頚がん検診で再検査と言われたら

子宮頚がん検診で再検査と言われた場合に読んでおいて頂きたい内容を書いていきます。以前子宮頚がん検診でクラス3と言われたらに書いた内容ですが、分類の仕方が変わったため改めて書いてみます。子宮頚がんの多くがパピローマウイルスの感染により段階的に発症することがわかってきたため、ベセスダシステムという分類が変わったそうです。

ベセスダシステムとはウイルス感染に伴う細胞異形成を程度に応じて分類したものです。

私は産婦人科医ではないので詳しくはありませんが、検診の結果を患者さんの立場で分類すると、問題なし、再検査が必要、治療が必要となるはずです。通常問題なしは1年後、再検査は状態によってすぐに行う場合と3カ月あるいは6ヶ月後に行うことになると思います。再検査は細胞の異形成が認められる状態です。わかりやすい言い方をすれば癌になりかけている細胞があるということです。治療が必要とは進行度は別にして癌の可能性が高いことを表しています。

子宮頚がん検診で再検査と言われたら

今回対象にしているのは再検査と言われた場合の話です。再検査は細胞に異形成が認められる状態です。自然に消えることもありますといわれるようですが、狙って消す方法を見つけました。見つけたたきっかけはイボ(尋常性疣贅)が食べ方で治ることです。イボはパピローマウイルスによる慢性感染症です。ウイルスのタイプは異なりますが、同じパピローマウイルスにより発症する子宮頚がんが治せるのではやいかと仮説を立て、患者さんに食べ方を試してもらったところ2人狙って消すことが出来ました。

お一人は以後1度も異形成が出ていません。お一人は食べ方を変えることで狙って消すことが出来ましたが、食べ方を元に戻すことで再度異形成が認められ、再度食べ方を変えると異形成を消すことが出来ました。除去試験で消え、負荷試験で再発、再度除去試験で消えたので間違いないと言えると思います。少なくともお一人の方は発症要因として間違いないと思います。

異形成を消す食べ方

子宮頚がんの異形成を消すことが出来たのは食べ方です。現時点では糖質を控えるようにすると消すことが出来ました。現時点ではというのは、もしかしたら糖質を食べても血糖値の上がりにくい食べ方をすれば消すことが出来る可能性があるからです。また現時点では子宮頚がんの異形成を消すことが出来ましたが、もしかしたら子宮頚がんになってしまっても消すことが出来るのではないかと考えています。根拠は癌を発症する仕組みにおいて、異形成や癌は特定の免疫不全により発症するからです(参考:人間がガン(癌、悪性腫瘍の発生のメカニズム)。その免疫不全を解除出来るので少なくとも異形成が消えるようです。まだ癌に関しては実績はありませんので、あくまでも標準治療を行った上での再発予防策の1つと考えて頂けると幸いです。

異形成を狙って消すことが出来たお二人の食べ方は、お一人(Aさんとします)は2週間主食を食べない食べ方をして消えました。お一人(Bさんとします)は1カ月主食を食べない食べ方で消えました。

Aさんの場合

その後Aさんは日頃から主食は1日1・2食で、検査の前5日間〜7日間は主食を食べない食べ方にされて異形成なしが続いています。実はAさんは数年前にも異形成を指摘されましたが、その時は妊娠中で悪阻(つわり)が酷くチョコレートばかり食べていたそうです。その後出産してから通常の食事が出来るようになって再検査した時には異形成が消えていました。今回の異形成は出産後授乳中のため主食をたくさん食べていたことで発症したようです。

もしかしたらAさんの場合は普通の主食の食べ方であれば発症しないのかもしれませんが、検診の度に怯えるのが怖いためダイエットも兼ねて検診前は主食を避ける食べ方を続けられるそうです。

Bさんの場合

Bさんは日頃主食を食べない食生活をされていましたが、痩せていることが嫌になりわざわざ主食をたくさん食べるようにされたそうです。数ヶ月続けた結果として子宮頚がんの異形成を確か二回指摘されたそうです。わざわざ太るために食べておられたくらいですから、糖質をやめると消える可能性があることをお伝えしたところすぐに主食をやめられました。1ヶ月後の検診まで主食無しを続けられた結果陰性(異形成が認められない)となりました。その後一日一食主食を食べる生活をされて検診を受けられましたが、陰性でした。何度か陰性が続きましたが、ふと思い立たれて再び三食主食を食べる食事に戻されたところ検診で異形成を指摘されたそうです。三食の主食は控え、一食だけ主食を食べる生活にされたところ次の検診では陰性でした。

Bさんは一日一食の主食からいきなり三食の主食は失敗だったので、次は二食は主食を食べる食べ方を確かめてみようかなと言われていました。

現時点での食べ方の提案

更に情報が集まれば、別の食べ方を提案出来るようになるかも知れません。現時点では再検査を言われた場合、少なくとも検診2週間前から主食としての糖質を食べないことをお勧めします。毎日三食主食を食べることは癌化の危険を伴うため、出来れば再検査と言われた日から主食を食べるのは一日二食できれば一食にして、オカズだけ食べるようにされることをお勧めします。検診前二週間は主食を食べないようにすると異形成が消える可能性が高いと、AさんとBさんの実績から私は考えています。

一日一食か二食主食を食べる場合、糖質だけ食べることはやめておく方が良いと思います。その根拠は血糖値を上げないためです(参考:血糖値が上がりにくい食べ方 2017年版)。糖質が免疫に関わっていることは間違いない事実のようですが、糖質そのものが悪化因子(その場合糖質は食べない方が良い)か、血糖値が上がることが悪化因子(この場合血糖値を上げなければ糖質を食べても良い)かはまだわかりません。異形成発症の原因が糖質そのものか高血糖かはまだわかりませんが、少なくとも血糖値が上がる食べ方は異形成以外にも様々な病気を引き起こすため避けておく方が無難だと思います。これから糖質そのものか高血糖が原因か、どちらが正しいか状況証拠を集めたいとは考えていますが、私自身は現時点では糖質そのものよりも高血糖が原因ではないかと疑っています。そのため最終的には主食はやめなくて良いものの血糖値を上げない工夫も取り入れる方が、そもそもウイルス感染しても異形成を発症しにくいと私は考えています(参考:食後血糖値についての画期的な発見)。

食べ方を変えるだけ

癌になることをただ怯えるより、ダメ元で試してみるべき方法だと私は考えています。一般的な子宮頚がんの予防はワクチンですが、21世紀の新しい予防法は食べ方だと思います。

子宮頚がんのワクチンが副作用で問題になっていますが、ワクチンを打たなくても食べ方で解決出来るようになると考えています。何故ならそもそもワクチンは3つあるいは4つの癌化する可能性の高いウイルス株の感染を予防をするだけで、他の数十種類のウイルスの感染は予防出来ないからです。食べ方による異形成の消し方には全てのウイルスによる異形成に対応出来る可能性があるからです。ただし糖質を控えるだけで、全てのウイルスによる異形成を消すことが出来るか、糖質だけでなく他の因子が絡むかはまだ未知数です。しかし同じパピローマウイルスである皮膚に出来るイボ(尋常性疣贅)を治すための既に発見した知見が役立つと思うので、近い将来全ての異形成をコントロール出来るようになると私は考えています。

糖質を控えるだけでは異形成が消えない方がおられれば、改めて他の因子を探すことになると思います。

ゴキブリ投稿市議の辞職勧告に思う

ネットにゴキブリ投稿した市議に辞職勧告が出されました。

記者会見を見て思ったことを書いてみます。
記者の方達は「何故」と質問されていました。
私が記者なら「何のために?」と質問します。
理由を聞いても言い訳を並べるだけです。本当の理由を言うのかもしれませんが、他人には言い訳と区別することが困難です。だからこそ言い訳出来ない「何のために?」を質問することをお勧めします(参考:『人付き合いは原因論より目的論で)。

記者の方が『目的論』を中心とした質問の仕方を身に付けると言い訳を聞かされることが減るので、時間の短縮が出来ます。

問い質す

何のためにゴキブリ投稿をしたのですか?

何のために市議を続けるのですか?

お金と地位・名誉以外に目的があれば教えてください。お答え頂けなければ、お金・地位・名誉だと認められたとみなさせて頂きます。

(お金・地位・名誉以外の目的の返答がない場合)お金・地位・名誉の中のどれが一番の目的で辞めないのか教えてください。

犯罪者が市議を続けるような市だと全国に思われることに対し、辞める以外の責任の取り方があれば教えてください。

市議は結婚されていますが女性問題での書き込みとは、不倫をしていたということですか?それとも不倫を成就させるために書き込んでしまったということですか?

突っ込みどころ満載ですが、理由を質問するので言い訳に終始していました。市議に残留するとすれば何をしたいかを聞いたのは、良い質問でしたが明確な返答がありませんでした。具体的には特にやりたいことはないということですね?とまとめると良かったかもしれません。

市議の監査システムが必要かもしれない

市議のトラブルがいくつか公になっていますが、公にならないまでも世間一般の常識とは乖離した行動をしている人達もいるようです。しかし市民にはその行動が見えないため、選挙では当選してしまうようです。

選挙以外の監査システムも必要なのではないかと私は思います。具体的には市議の行動を世間一般の常識と照らし合わせて客観視したレポートを出す仕組みです。

さらに辞職勧告を二回受けると自動的に失職し、選挙で信を問う仕組みにするとすると良いと思います。

敵は糖質にあり 味方は脂質にあり

世間一般では糖質を悪者として扱っているのは一部の人で、多くの人から脂質は目の敵にされています。しかし糖質こそが裏切り者であり、食べ方によっては人間の身体には毒のようです。逆に目の敵にされている脂質は正義の味方だったのです。その考え方を解説していきます。

脂質を控えてご飯をたっぷり食べている方は、これまでの常識がひっくり返るような話です。

敵は糖質にあり

敵は糖質にありとは、糖質が人間の敵のようです。糖質は主に穀物と果物ですが、人類の歴史から見ると人口を増やすことに貢献した味方味方でした。果物は狩猟採取生活では欠かせない食材でしたし、穀物は栽培により簡単に増やすことが出来、保存もきく穀物は人口を支える大きな役割を果たしました。

しかし技術の進歩により余るほど糖質を食べることが出来るようになった現代では、人間の敵になりつつあります。

糖質が敵である根拠は2つあります。1つは糖質が食べ方により食後血糖値を上昇されることです。もう1つは糖質(炭水化物)を多く食べると死亡リスクが上昇するというデータです。

食後血糖値の上昇について

糖質の食べ方により食後血糖値が異なります。血糖値の上がりにくい食べ方をしていれば、必ずしも糖質を忌避する必要はありませんが、血糖値の上がりやすい食べ方をしていれば様々な病気を引き起こしてしまいます。

血糖値の上昇が命に関わるかどうかはまだわかりませんが、少なくとも血糖値が上がる食べ方が様々な病気を引き起こしていることは紛れも無い事実です。炭水化物・糖質は極力食べない方が良さそうですが、食べるのであれば、出来るだけ血糖値を上げにくい食べ方をする方がお得です。血糖値を上げにくい食べ方とは、おにぎりだけ・パンだけ・うどんだけという炭水化物だけを食べないことです(参考:血糖値を上げにくい食べ方 2017年版食後血糖値についての画期的な発見)。

糖質(炭水化物)の量について

更に糖質が多ければ多いほど死亡リスクが高まることがわかってきました(参考:Lancet 炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇)。死亡リスクの上昇は炭水化物をたくさん食べることでインスリンが分泌されることに問題があるのか、血糖値が上昇することに問題があるのかは解析されていません。少なくとも炭水化物をたくさん食べることは健康には良くないことは間違いなさそうです。

味方は脂質にあり

カロリー説では目の敵にされる脂質ですが、カロリー説自体が間違っています。少なくとも食後血糖値に関してはカロリー説でコントロールしようとすることは明らかな間違いです(参考:おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値(おにぎり2個だけより、おにぎり2個と唐揚げを食べる方が食後血糖値は低い)、おにぎり1個と唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い(同じカロリーにも関わらず、食べ方により血糖値が異なる)。

カロリー説が間違っているのですから脂質が悪者というのも濡れ衣かもしれません。

脂質と血糖値の関係

脂質は体内で消化されることで脂肪酸とグリセリンに分解されて身体に吸収されます。直接ブドウ糖にはなりませんので、脂質を食べても食後血糖値は上昇しません。むしろ脂質は糖質が消化されたブドウ糖分子が腸管壁に衝突し吸収されることを邪魔してくれます。結果として食べ物の中に脂質が多く含まれると食後血糖値の上昇を妨げてくれます(参考:たまごサンドの食後血糖値(脂質たっぷりのセブンイレブンのたまごサンドは食後血糖値がほとんど上がりません))

食後血糖値において脂質は味方なのです。出来るだけ多く食べる方が食後血糖値は上昇しにくいのです。

脂質と死亡リスクの関係

脂質摂取は多ければ多いほど死亡リスクが下がるという驚くべきデータが発表されました(参考:Lancet 炭水化物の摂取増加で死亡リスクが上昇)。13万5千人もの解析により明らかにされたデータです。

これまで目の敵にされていた脂質が実は味方だった1つの証拠です。

脂質を控えるのは勿体ない

これらのことから脂質を控えるのは勿体ないことがわかります。一番勿体ないと考えるのは、カロリーオフのマヨネーズです。脂質をカットしてカロリーを抑えたマヨネーズですが、血糖値の上昇を抑え死亡リスクを下げてくれる脂質を控えるのですから勿体ないと私は思います。

実は私も以前はマヨネーズはカロリーオフのものを使っていましたが、今では普通のマヨネーズをたっぷり使っています(塩分には気をつけながらですが)。

またノンオイルでヘルシーを売りにするドレッシングもありますが、わざわざノンオイルにすることに意味は無さそうです。ノンオイルドレッシングが美味しいと感じるのであれば構いませんが、健康のために選択しているのであれば一度立ち止まって考えてみるべきです。ノンオイルにすることで砂糖や塩が多ければ、むしろ不健康に向かいます。